2.3-16 2.5-16 OnlySite

 メルセデスベンツ190E2.3-16について
 
■デビュー■
 1982年に発表されたW201シリーズはメルセデスの本格的小型車として華々しいデビューを飾った。翌々1984年に世に出る事になる2.3-16は、それに先駆けて、1983年8月13日〜21日イタリアナルドのテストコースにおいて世界速度記録を樹立。更に話題に華を添えた。この様に、本来超高性能市販車としての位 置付けで開発された2.3-16であるが、1984年5月12日ニュルブルの新コースオープンイベントでのエキシビジョンレース、そして後のDTM参戦など徐々にレース色を濃くしていく。 
■エンジン■
 2.3-16に載るエンジンは、元来レース/ラリー等を目指してコスワースに開発委託される予定であったエンジンがそのプロジェクト自体の消滅でキャンセルとなり、その代わりとして生まれるという、変わった生い立ちを持つ。コンパクトクラス用の2.3LエンジンM102をベースにこそしてはいるが、ヘッド回りは英コスワース社により新規に設計が行なわれ、45度という狭角の4ヴァルブヘッドを持つ。メルセデスの常でエンジンルームは殺風景であるが、やや武骨にも見えるインジェクターまわりと好対照なステンのエキマニの美しさが秀逸。2.5-16になるとヘッドカバーの意匠が若干変わる為2.3>2.5という文字の変化以上に少し変わった印象のエンジンルームとなる。
 
■パワートレイン■
 通常の5M/Tモデルと異なり、2.3-16にはパターンの異なるゲトラーク製の専用ミッションが搭載される。操作感は、ストロークが大きく重いため好みの分かれる所。私は嫌いではないが・・・
 ミッション−ペラシャ−デフの接続部を受け持つジョイントディスクも強化された物が使われ、プリロード型のLSDを持つデフへと動力を伝達する。尚、ファイナルは本国仕様に比べ日本仕様が数パーセント低い。
 プリロード型のLSDは、2.5-16になるとASDに置き換えられ、低速時でのトラクション向上に貢献している。
 
■サスペンション■
 足回りもW201シリーズ中最も堅く、通常のシリーズよりわずかに低く構える。又リアには油圧を使ったハイトコントロールシステムが装備される。2.5-16のエボリューションモデルには4輪のレベライザーが標準装備され、室内から3段階の車高調整が可能である。本国など、仕様をオーダーできる車には2.3-16時代より4輪レベライザーが選択できた為、日本国内でもまれに2.3-16の4輪レベライザー付きを確認できる。
 ブレーキはフロントにベンチレーテッドが採用され、正規輸入車にはABSが標準で装備される。
 
■エクステリア■
 外観上も変更点は多い。フロントにはバンパー一体型のエアダムスカートが付き、初期のW201にあったと言われる高速でのふらつきを防いでいる。
 フェンダーには専用のオーバーフェンダーを装備して、本来のフェンダーの返しを内側に折り返す事によって標準装備のアルミホイールに組み合わされる205/55-15のタイヤを無理無く納めている。
 ボディーサイドにはW201で唯一(後に他グレードにも装備)サッコプレートが付き、リアのアンダースカートへとつながるラインを形成する。又リアトランク部にはスポイラーも装備され高速域での安定性に寄与している。
 CD値は通常モデルの0.33に対し2.3-16は0.32、更に、前後のリフト量 はフロントアクスルで通常モデルに比べて45%減、リアは40%減とスポイラー類が飾りでない事を示している。
 
■インテリア■
 内装上の変更点で目立つのがサイドに革、センターにチェック地をあしらったシート。往年のコンペティションマシンにのみ採用されたと言われるカラーであり、2.3-16の場合同色の生地がドア内貼りにもあしらわれる。このシートには他のグレード同様、本革と電動、そしてシートヒーターの組み合わせを自由に選べるが、本革オプションを選んだ場合、シート/内装共に全面 黒になる。
 2.3-16の場合定員が4名となり、リアにもフロント同様のバケットタイプのシートが装備される。アームレスト、ヘッドレスト共標準装備。
 
■インストパネル■
 どのメルセデスにも言える事だが、2.3-16においてもメルセデス流メーター回りは変わらない。240km/hスケールのスピードメーター以外は他のW201と共通 で、エコノメーターまで付いている。
 唯一異なるのがセンターコンソールと共に追加された3連メーターで、左から油温、ストップウォッチ、電圧計が装備されるが、運転中は完全に視界から外れた所に位 置している。それにより、灰皿は下方に移動されると共に引き出し式となり、収納の少ないW201は貴重な小物置場を一つ失った。
 
■主要諸元■
 1987年車の主要諸元(準備中)
 
 年式による違い
 
 実はこの辺りになると、私も自信がありません。あくまで参考程度に読んで頂ければと思います。 
■1984年式■
 実は、私は未だお目にかかった事がないので詳細は不明。一体全体日本には何台が入ってきているのだろうか。4A/Tは後で追加された物で、当初は5M/Tだけの設定だったらしい。
■1985年式■
 これが多分最初に入ってきた正規輸入車。翌'86年以降の物と'85年までの車はワイパーで区別 ができる。'85年までは伸縮せず、大小2つのブレードが組み合わさった親子ワイパー。又、このタイプのワイパーは助手席側を定位 置としているのも特徴。この年までのアルミホイールは速度記録車と同じタイプで、中央の円盤が強調されているモノ。
 H自動車に勤める後輩F氏の'85年式の内気循環スイッチが、通常のシーソースイッチである事や、リアヘッドレストが無いというのが年式によるものか本国仕様による物かは定かではない。
■1986年式■
 この年からワイパーが伸縮式のパノラマワイパーとなり、停止位置が運転席側となる。私の記憶は自分の車のこの年式を基準にしているので、余り特筆すべき項目が無い。
 正規輸入車でM/Tを探すと一番台数が多いのがこの'86年式。
■1987年式■
 正規輸入車のメーターがヨーロッパ仕様と同じ260km/hスケールになる(但しM/T車のみ、A/T車は240km/hのまま)。私が試乗した個体数が少ないので確かとは言えないが、〜'86年まで重かった左側(R,1)へのシフトの重さが改善されている可能性有り。この年式あたりになると、正規輸入車のM/Tは超レアである。
 この年から正規輸入車のオーディオが変更となり、アンテナがハーフポジションまでオートで出る様になった(従来は伸ばし側はスイッチによる手動)。
■1988年式■
 この年は2.5-16への過渡期となる年であり、台数も少ない事もあって私はお目にかかった事がない。この年、正規輸入車のカタログからM/Tが消えた。
 通常モデルのマイナーチェンジに伴いフロントルームランプまわりが変更。シートベルト非装着警告灯が内蔵されるタイプになる。伴って、サンルーフスイッチが移動。

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