AND OR
用語辞典、過去のコラムの内容を検索する?

千歳忍の独り言

なんでも解説!

2002年 2月

2001年 < 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 > 2003年

 

もくじ

2月7日・・・・・自宅サーバーを作ろう その1
2月12日・・・・・自宅サーバーを作ろう その2

 


2月12日
3連休はだらだらと。


うるさいんだよ~

 きゅい~~~ん。かっかっかかっ
 ふぉーーーーーーん。

 と、夜中騒音出しっぱなしの自作サーバーです。
 妙にケチって、ケースの中に入れて上げてないからこう言う事になるんですね。
 ちょっと反省です。

 最近のパソコンはうるさいんですよね。
 駆動部分が多すぎるんですよ。だから、故障もしやすくなる。
 千歳が買った最初のパソコンは、ファンレスだったです。あ、キーボードも本体とセットでしたが。PC98を買った時は、電源のファンだけでした。中身スカスカでしたしね。その後のPC9821では、驚異的につまった中を、すばらしく空気が流れ、電源ファン1コで廃棄していく姿に感動すらしたものです。もっとも、そのPC9821は、度重なる改造(分解ともいう)により、煙を出して昇天なさいましたが。
 おおっと、話が逸れてしまう。
 最近のパソコンは、性能向上の為に、

・半導体高発熱 → 強制冷却
・高速回転

 と言うものが多うございます。
 半導体の集積数が上がっているのですから、当然といえば当然。冷やさないで動かないものなど、ただのゴミですから、ちゃんと冷やして動かして使ってあげなければ環境の為にも悪いというものです。

 ファン系

 ファンは、羽が回転し、空気を送る装置です。
 そこで発生するノイズは、回転軸から発生するベアリングと、羽が空を切る風切り音です。
 ベアリングは、精度の高いもの変えるか、最近の流体受軸のものにするといいでしょう。流体のものは、原理上ほとんど音がしません。
 羽の音に関しては、音の出にくい形状のものを選ぶ。コレに限ります。
 って、そんなもん、素人目に分かるかい!
 簡単なのは、回転数を落とす事です。回転数が落ちると、風量が減りますから、肝心の冷却能力が下がります。同じ風量を稼ぐには、ファンの直径を大きいものに変える事です。
 CPUやチップセット、ビデオカードのファンが強烈に熱いものでなければ、全て、少し大きめのヒートシンクに変えて、一つの大口径で回転数の低いファンから全てに風が当たるようにすれば、相当に静かになります。
 CPU等は、フィンタイプのヒートシンクにすると、放熱量が上がります。

 ドライブ系

 CD/DVD-ROMドライブや、フロッピードライブは、使わない時は、電源から抜いておけばOKでしょう。もっとも、何もない時に勝手にアクセスがあるドライブも恐いですが。
 問題なのがHDDですね。
 コレが性質上一番気になるうるささです。
 定常的にフ~ンと鳴るファンに比べて、HDDはアクセスが入るとヘッドをシークする「カリカリ」という音や、スピンアップ・ダウンの際のトルクのかかる音など、変動がある音が多いので気になります。
 これも、流体受軸のHDDを選べば、おおよそ問題ないでしょう。
 千歳の場合は、100円ショップで買ってきたタッパーの後ろをぶち抜き、ケーブル類が通るようにしました。HDD自体は、帯電防止袋に詰めて、その周りを吸音物質(ただのタオルね)で巻いてフタをしました。これで、殆ど音がしなくなります。上にFDDなどの部品も置けるし、一石二鳥です。
 高温になるHDDの人は、もう少し上手にしないと、熱で自分がやられちゃいますから注意です。

 それでもうるさいな~と思う人は、、電源とLANケーブルを伸ばして、押し入れの中にでも放りこんで下さい。世の中には、密閉できる工具箱を改造してケースとし、ベランダで運用している人もいますし、冷蔵庫の中に入れている人もいるようです。おお、これなら、放熱の心配もいらないなぁ♪

 さて、出来上がったサーバーはすこぶる快適です。
 もう、どこにいてもローカルディスクがあるようで、ハッピーです♪

 ちょっとした事

 ・CPUは低発熱が基本。ADSLとはいえ、回線の速度はCPUに比べるとまだまだ遅いので、動きさえすれば問題なし。
 ・マザーやビデオカードは、2世代ぐらい古いものを選ぶ。LinuxはWindowsに比べるとドライバの提供が遅いです。安定させるためにも、少し古いものを選びましょう。
 ・ネットワークカードはメジャーなものを。安定性に大きく関ってきます。CPUの負荷まであまり気にする必要はないと思いますが、あまりマイナーなものはドライバがヤバいのであまりケチると後で泣きを見ます。
 ・OSは気に入るまでインストールしなおす。余計なデーモンを入れることは、セキュリティホールを増やす事にも繋がります。CPUに余計な負荷を掛ける事にもなります。パーティションの切り方や、設定など、気に入るまで試してみる方がいいでしょう。中途半端に運用を始めてしまうと、やり直すのが大変になってしまいます。

 でも、Linuxが難しいと言う方へ

 いくら優しくなったとはいえ、UNIX系のOSに抵抗がある人も多いはず。使いなれないコンソールやシェルは、まず、それを覚えるだけで多くの時間を要します。
 そこで、簡単にWidnowsでサーバーを立ててみましょう。
 9xでもNTでも2000でもいいですが、できれば、NT系(NT4SP6a、2000SP2)を選びましょう。XPはもったいないので、残ったOSのライセンスで十分です。9xはどうしても安定性に難があります。どうしても9xしかOSがないと言う人を除いてNT系を選びましょう。
 Windows系ということは、どうしてもセキュリティを狙われやすく、確かに脆弱です。最低限、WindowsUpdateにあるパッチを全て当てましょう。
 IISPersonal Web Serverはなるべく使わないようにしましょう。狙われます。個人でasp(サーバースクリプト)など使いたい以外は、お薦めしません。

 Webサーバーであれば、
 AN HTTP Server http://www.st.rim.or.jp/~nakata/

 ftpサーバーであれば
Tiny FTPD  http://hp.vector.co.jp/authors/VA002682/tftpd_frame.htm
クイックFTP http://www.vector.co.jp/soft/win95/net/se083171.html

 あたりがお薦めです。私はユーザー毎の管理がしやすくて、クイックFTPを使っていましたが、動作に問題が多かったのも事実です。
 英語が読めれば、War-FTPDがお薦めです。

 httpdであれば、ドキュメントルートの設定を。
 ftpであれば、同じくドキュメントルートの設定をします。また、ユーザー設定などを行っておくといいでしょう。

 ここまで行ったら、LAN上に繋がった別のパソコンから動作の確認。
 思ったとおりのページが表示されているか、ユーザー毎の設定は正しいか、変なフォルダにアクセスできない事はないか。
 おおよそのチェックができたら、ルーターのポートを開ければ、外部から、アクセスが可能になります。ポートの開け方は、ADSLモデム(ルータ)のマニュアルを見て設定してくださいね。

 Widnows用には、ダイナミックDNSを更新するツール(DiCE for Windows)http://www.hi-ho.ne.jp/yoshihiro_e/dice/があります。
 ダイナミックDNSを登録するには、前回紹介したDynamic DO!がいいでしょう。DiCEを常駐させておけば、DNSサーバーに定期的にIPアドレスを更新しに行ってくれます。

 UNIX系だと難しいかな?と思えても、普段使っているWindowsならなんとかなりそう~ って思えませんか?

 あなたが開いたサイトはあなただけのものです。
 プロバイダが提供するサーバーのように容量に悩んだり、cgiが使えなかったりすることはありません。自由に設定し、自由に使うことができます。
 新しいものにチャレンジしたり、負荷の大きいcgiを作って遊んだり。皆には内緒の掲示板を作ったり。それこそ、無限の可能性を持っています。
 これから、ますますブロードバンド化は進み、今後100Mbpsの光ファイバが当たり前になれば、回線のボトルネックは無くなります。よりシームレスにネットを使う時代が来るでしょう。
 それを、上手に使うも、今まで通り使うのも、あなた次第です。
 ネットワーク(特にインターネット)は、パソコンと同じで、なんでも出来るし、なにも出来ない世界です。なにをするか、したいかで、大きく異なってきます。
 幸いにも、wwwは多くの先人たちが残している文献があります。
 ほんのちょっとの検索で、今まで考えられなかったような資料が手に入ります。

 一つづつ、進む。
 そうやって、ユーザーの力で大きなコミュニティを守っていきたいですね。

本日のキーワード 「X-BOX発売まで あと10日!」


2月7日
豆乳から豆腐を作ってみました!

自宅サーバを作ろう!

 常時接続だったら、サーバ立てるしかない!という事で、思い立ったが吉日。早速チャレンジしましょう。

 ・ADSLやCATV、フレッツISDNなどで、常時(定額接続)できている。または、テレホーダイなどで、夜間のみでも通信料を気にせずインターネットに接続出来る環境を持っていること。
 ・グローバルIPアドレスを受け取っている事。
 ・(できれば通常使わないパソコンで)起動しっぱなしにしてもいいものを1台以上持っている事。

 この3つの条件が揃えばOKです。
 特にCATVなどでは、プライベートIPアドレスという、直接インターネットに接続できないIPアドレスを配布されている場合は、業者と相談する事で、NAT(インターネットからCATV内部へパケットの転送)をしてもらえるかもしれません(多分ダメでしょうが)
 また、規約で、「内部にサーバを立ててはダメよ~」「複数台のPCを繋いではダメよ~」 となっている人もやらないほうが賢明です。

 やっぱり便利

 一太郎に「インターネットディスク」機能がついていたり、オンラインストレージサイトが花盛りだったり(いまは、見るも無残だけどさ)することを考えると、常にどこかにあって、いつでも使えるストレージってすごく便利です。
 今、「そんなん、別に無くったって」と思う人でも、使いはじめたらもう手放せません。
 家と会社、とか、モバイルしながら、とか、複数箇所でパソコンを扱う人。良く使うデータを出かける前にちょいっとコピー。ほら、どこにいたって引き出せる。
 友人宅で騒いでデジカメで写真を撮りまくり。持って帰りたくてもCD-Rもないし、コンパクトフラッシュや、スマートメディアはちょいと買うには高い。
 かといって自分宛にメールを送るというのも、いろいろ問題があります。プロバイダに用意されたメールボックスは容量が小さく、大きなファイルを送ることができません。また、同じファイルをやりとりしだすと、どのファイルが最新なのか判断が難しくなります。
 このような、どこでも自分で扱えるストレージを持つ便利性、というメリットがあります。

 自分でドメインを取って、Webサーバーを立ち上げるというのはどうでしょうか?
 perlなどをを使って自由にcgiを組んだり、PHPなど、あまり一般的なプロバイダではサービスされていないものを使ってみるのも楽しそうです。
 もっとも、あまり有名になると、トラフィックが追いつかないかも~(笑)

 さっそく準備

 私は、友人知人から頂いたマザーボードやら、CPU、メモリ、ビデオカードに、中古で買ってきたCD-ROMドライブ、余ってたFDD、CPUクーラー、ATX電源、HDD、NIC(LANカード)で作りました。あと、ケースは、以前買っておいた骨組みだけのヤツ。実費2000円ぐらいです。
 部屋の隅でずっと動きつづけるので、音は静かなものを選んだほうがいいです(後で、この音に悩まされました)

 OSをインストール

 千歳は、RedHat7.2、FTPサーバーにwu-ftpdを選びました。つうか、スタンダード過ぎますね。はい。あと、テキストブラウザのLynx。
 webサーバーのApacheは、勉強の為、後でインストールする事にしました。
 Sendmailは勝手に入っちゃいますが、DNSサーバーのBINDは特に必要ありません。(下記のダイナミックDNSを利用する為。独自ドメインで運用する場合は必要)

 今回は、個人的なデータの蓄積がメインですので、あまり細かくパーティションを分けてもし方ありません。最低限のboot(起動用)と、swap(ページファイル)に割り振って、残りは全て/(ルート)にしちゃいました。
 あと、極力要らないデーモン(常駐するサービス)や、アプリケーションを排除した形でパッケージをインストール。

 う~ん、なんと言うのか。
 同梱されているアプリケーションが多いので、難しい、というかわかりにくさを感じますが、インストール自体は、簡単。Windows系より優しいと思います。未対応のデバイスとかなければ、の話ですが。
 サーバーにするつもりなので、X(GUI)も入れません。
 というか、私が触るUNIX系で、X Window載せてるの、ないなぁ。

 サービスの起動

 再起動。
 おお、コンソールが立ち上がった。簡単じゃ~
 あと、やる作業は、wu-ftpdをEnable(有効)にして、xinetd(インターネット関係を取り仕切る常駐サービス)を再起動。
 万一外部から進入されてもいたずらされないように、FTP用のユーザーとグループを作成。このユーザーのみを外部からログイン出来るように、ftpaccessファイルを修正。(ftpルートを/home/ftpに設定)てなぐわいです。
 難しいかもしれませんが、検索エンジンでちょっと調べれば分かるような事です。
 それと、極力セキュリティホールを作らないようにする姿勢ってやつですね。

 HUBで繋がった別のパソコンからFTPで繋いでみると、おお、繋がるじゃないですか。
 これはいいかんじ。テストOK。

 ルーターを設定

 と言うわけで、ADSLモデムの設定の中で、NATの設定をしてあげます。
 通常NAT+(IPマスカレード)を装備したルーターは、内部から発信されたものに関しては、インターネットから来たデータを内部に戻しますが、いきなり外部から来たデータは、内部のどのパソコンに送っていいのか分からず、パケットを破棄します。
 これを、割り当てたれたIPアドレスに来た時は、どのIPアドレスにデータを渡してあげるか、という設定をすることによって、ルーターで守られたLAN上のPCをインターネットに公開する事が出来る訳です。
 今回FTPですので、TCPポートの20-21を内部のLinuxマシンに転送するように設定しました。もし、wwwも公開するのであれば、合わせて、80番を転送する必要があります。
 これら、TCPポートは、何番を何が使うかと、おおよそ決められておりますので、適時確認してください。
 23はTELNET、25はSMTP、110はPOPなどが有名です。

 もっと便利に公開しよう!

 これで、プロバイダから割り当てられた210.xxx.xxx.xx1などというIPアドレスが分かれば、自宅のサーバにアクセスできる事になりました。
 ただ、ADSLの性質上、(本当の)常時接続というより、定額接続に近い性質があります。なにかでPPPoA/PPPoEのセッションが切れてしまったり、一定時間が立つと切れたり。そんなとき、再度接続すると、また新たなIPアドレスになってしまう。
 そうなると、IPアドレスを追跡する仕組みを用意しないといけなくなってしまいます。
 自分で、どこかのプロバイダにWebページを公開していて、cgiでも仕えれば、定期的にサーバーからアクセスさせて、そのIPアドレスを抜き取ればいいんです。が、スクリプトを組むのも面倒ですし、そもそも、cgiを使えない所も多い。
 そこで登場するのが、ダイナミックDNSというもの。
 DNSは、聞いたことがあると思いますが、ドメイン名(www.microsoft.com)が、IPアドレス(207.46.197.113)ですよ~と、教えてくれるわけですね。通常、これは固定的なIPアドレスを割り当てるのですが、ダイナミックDNSのこれを動的に変更してくれて、www.microsoft.comが207.46.197.113ですよ~ 今は207.46.197.224ですよ~ と、教えてくれる訳です。

 無料でお薦めなのがDynamic DO!という所。
 ここに、自分の登録したいドメイン名を考えて、登録すれば、その日から、自分のドメインが利用できるようになります。(*****.ddo.jpの*****の部分。完全にオリジナルドメインで行う時は、有料(月500円))
 申請したアドレスが空いていれば、確認のメールが来た時点で使えるようになっちゃいます。
 たとえば、FreeHOUSEというアドレスが欲しければ、「FreeHOUSE」と入力してみて、空いていれば、そのまま連絡先のメールアドレスなどを入力。するだけ。
 Webを公開して、ddo!とリンクしてもいいよ~って場合は、コメントを書くと自動的にリンクもしてくれる優れものです。

 ただ、コレも、登録したままでは、IPアドレスが変わってしまってもどうしようもないので、一定時間でDynamic DO!にIPアドレスを通知するスクリプトを組みました。
 これであれば、何かでIPアドレスが変わっても、次の更新がかかれば繋がるようになります(1時間おきぐらいで十分ですね)

 linuxに標準で入っているcrontabという自動実行と、lynxというテキストブラウザで組みます。

#crontab
15 * * * * lynx -dump ' http://ddo.jp/dnsupdate.php?dn=登録ホスト名&pw=パスワード '

 ddo!から紹介されているスクリプトでも、いいのですが、わざわざOFFにしたりしないので、毎時15分に毎回更新(毎時0分はアクセスが集中するそうなので)更新してくれます。
(更新内容はメールとして保存されるので、定期的に削除しましょう~)

 こんなんでましたけど~

 どうですか?
 へ~、こんなもんで出来るんだ~と、思った人。
 何か、使えそうだと思った人。
 さっそく使ってみましょう。

 本日のキーワード 「さらなる難関が千歳を襲う!」



当ページは「千歳忍」の独り言です。
極力真実に基づいて記述するようにしていますが、当方の思い違いや表記の方法によって一般的な解釈と異なる場合が有ります。意見や訂正の要請は大歓迎です。また、書いてほしいネタも募集しています。その場合はこちらまでどうぞ。

[戻る]