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ネズミを拾ってしまったら
Be kind 2 small lives

最近、野生のネズミを拾ってしまった・捕まえてしまったがどうしたらいいのかというメールをよくいただきます。
ここでは野生のネズミを扱う時に心に留めておいてほしいことを記しています。

Let me go!

まず最初に気をつけること

 ネズミに限らず野生の動物は体にさまざまなばい菌を付着させています。
 特に野生のネズミは人間にとってとても危険な病気を媒介することがあります。
 素手でさわるようなマネは絶対に避けてください。
 もしさわってしまった人は念入りに手を洗ってください。

 ネズミにまつわる病気の感染経路は、ネズミの体毛・唾液・尿・糞などです。
 とくに唾液・尿に触れてしまったらすぐに手を洗ってください。
 万が一野生のネズミに噛まれてしまった時は、何ともなくてもすぐに内科の病院に行ってください。
 運が悪いと数日の潜伏期間の後に発病し、たいへん苦しい思いをすることになります。
 ひどい場合には命さえ落としてしまうことがあるので、このことは軽く考えないようにしてください。

それでも飼いたいという方々へ

 上記のような危険をともないますので、基本的には皆さまが野生のネズミを飼うことをオススメすることはできません。
 しかし私自身もまわりの反対を押し切って捕まえたドブネズミを飼ってしまったことがあり、どうしても飼いたいという気持ちはとてもよくわかります。
 そこで、野生のネズミの飼育が大変な危険をともなうものであり、常に感染症に対する充分な注意を怠ることなく飼育を続ける覚悟のある人にのみ、野生のネズミを飼ってほしいと思います。
 たとえそのことで命を落としたとしても、それは自分の責任であることを心得ておいてください。

ネズミの種類について

 飼い始めてまず気になるのが、それがどんな種類のネズミかということでしょう。
 一番てっとり早い方法は、私に写真を送ってください。
 われわれにもっとも身近なネズミである、ドブネズミ、クマネズミ、ハツカネズミ、ヒメネズミ、アカネズミなら写真で判断できると思います。もし写真を送られる場合は必ず顔の写っている写真をお願いします。( nezumi@rinken.org
 その他簡単な判別方法は大きさでしょう。
 成体の場合、体長(頭の先から尾の付け根まで)が20cm以上ならドブネズミかクマネズミ、7cm程度ならハツカネズミ、10cmぐらいならヒメネズミ、アカネズミです。
 ドブネズミかクマネズミかは顔の違いで判別できますが、知らない人にはちょっと区別がつかないかもしれません。また、捕まえた場所が床下などならドブネズミ、天井裏ならクマネズミである可能性が高いです。(これは絶対ではありません。簡単な目安だと思ってください。)参考までにドブネズミはクマネズミよりやや大きめです。
 同様にヒメネズミとアカネズミも見た目が似ていますが、アカネズミの方がヒメネズミよりやや大きめです。それから、ヒメネズミ・アカネズミはハツカネズミに比べてやや赤みがかった毛色をしています。
 参考になさってください。

飼育方法について

 基本的にはラット(ダイコクネズミ)・マウスの飼い方と同じです。
 もともとラットというのはドブネズミの亜種のことで、マウスというのはハツカネズミの亜種のことなのです。
 ラット・マウスの飼育法をよく勉強して、大事に飼ってください。
 ペット用のネズミとの飼育法の大きな違いは、やはり触れあうことができないということでしょう。
 例えばラットの場合、犬を散歩につれて行くように、部屋の中の散歩をさせてやるのが普通ですが、野生のネズミの場合はそれはできません。
 おそらくケージから出したとたんに逃亡をはかるでしょうし、もし慣れた個体だったとしても、体についたばい菌・ノミ・シラミなどを部屋にまき散らしながら歩くことになります。
 野生のネズミを飼うということは、ケージの中の動物を毎日観察するということになります。
 それだけでも、ネズミをかわいい動物だと思うことはできますし、毎日とても勉強になります。野生のネズミはペット用のネズミにはない習性を多々持っています。
 少し慣れれば、ケージごしに人間の手から食べものを受け取ってくれると思います。
 肌で触れ合うことはできなくても、飼いがいは充分にあります。

ケージの掃除について

 ペット用のネズミの場合は、ケージを掃除している間、部屋を散歩させたり、肩の上に乗せておいたりすることができますが、野生のネズミ(ほとんどが人間に対して凶暴)の場合、ケージから出すのさえ一苦労です。
 そこで、私がおこなっていた方法は、野生であるがゆえの性質を利用した方法です。
 もしよければ参考にしてください。
 まず、野生ネズミはある程度慣れても人間がケージの中に手などを入れると巣箱の中に隠れてしまうことが多いです。
 そのときにすかさず巣箱の出入り口を何かでふさいで、巣箱ごと別のケージに移してしまいます。
 その間に、もとのケージを掃除するわけです。
 もとのケージにネズミを戻す時も同じ方法を使います。

 その時期を超えてしまって、もっと慣れてしまった野生ネズミはケージの中に人間の手を入れても巣箱に隠れなくなってしまうこともあります。
 その場合は、野生ネズミが常に脱走したがっているという性質を利用します。
 それは、ケージの出入り口に、別のケージの出入り口をくっつけておいておくというものです。
 そう長く待たなくても、ネズミは出入り口から別のケージの中へと移動しますので、移動したらネズミの入った方のケージの出入り口を閉めて、もとのケージの掃除をしてください。
 やや慎重にやらなければなりませんが、私はこの二つの方法で野生のドブネズミを問題なく飼っていました。
 なお、当然ですが、ケージをさわった手も、後で念入りに洗ってください。

その他

 野生ネズミの飼育も、工夫すればできないことはないということです。
 ネズミが脱走しないように注意しながらいろいろ試してみてください。
 質問などがあれば、お返事はいたしますが、ネズミに関することだけにとどめていただきますようお願いいたします。
 また、ネズミの駆除などのご相談のメールにはお返事を出しておりません。ネズミ駆除業者やお役所に相談してください。


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