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2004 crufts Obedience

"CRUFTS OBEDIENCE CHAMPIONSHIP"

 出場権利は、1月3日から翌年1月2日までの間に最高難度Cクラスのチャンピオンシップで優勝した
犬のオーナーに、ケネルクラブからクラフト出場権利書が届きます。一度この権利を獲得すると、毎年
クラフトに出場することができます。出場の有無は自由でしょうが、牝の場合はシーズンがきてしまえ
ば出場はできません。競技はDogs(牡)Bitches (牝) 別々に進行され、それぞれのチャンピオンが決
まり牡牝が競うことはありません。エントリー頭数はその年により様々ですが、30頭前後で競われ、ジ
ャッジは1人で、1課目ごとにスチュワードに減点数を告知します。また、チーフスチュワードが「ライ
トターン、レフトターン・・・」など指導手に指示を出し進行していきます。指導手は犬への虐待行為、
ジャッジへの不満などは当然禁止です。出場犬種の多くはワーキングシープドッグと呼ばれるボーダーコ
リーに準じる犬達です。Scent Discrimination(物品選別)は最後に全頭が順次行いますが、服従課目の
最高得点者が出てくると場内が静まりかえり、犬の動きを固唾を呑んで見守り、本物品を持ち帰り、
ジャッジの採点が終わると同時に優勝が決定した瞬間となり、指笛がなり拍手と歓声にわき返ります。
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《 WINNER 》

Judge: Mr C Briggs


Dog: Mr H Watson with Ob.Ch.Whatknow Razzamatazz (WS)


Bitch: Mrs K Innes with Ob.Ch.Barlingo Go Ballistic (BC)

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  ↑
遠隔操作(離れたところから「伏せ・立て・・・」を指示する)
  
全頭で休止(伏せの姿勢で10分間じっとしている)
   ↓



"Obedience Championships"競技課目

クラスCの課目 ○ Heel Free (紐無脚側行進)60Pp ○Send Away,Drop & Recall(前進及び招
呼)40p ○Retrieve(持来)30p ○ distant Control(遠隔操作)50p  ○Sit two minute(2分
間座って休止)20p ○Down ten minutes(10分間伏せて休止)50p ○Scent Discrimination(物
品選別)50p の7課目で行われ、300ポイント満点で、減点分が会場内スクリーンに直ちに表示さ
れます。Heel Free (紐無脚側行進)は単に行進ではなく、歩調に変化を付けることは当然ですが、行
進中に立止や伏せなども行い、右折左折など大変複雑になっており、1コース数分は軽く費やします。

特に日本で見ない課目は Send Away & Recall (前進及び招呼)ですが、ゲートが設けられ、犬に前
進を命じ、ゲートを通った瞬間「 Down 」と指示します。指導手は犬に背を向けて歩き出し、途中で呼
びます。犬は走り寄り、何事もなかったように脚側行進をします。休止は全頭で行われ、指導手は全
員会場から退場します。伏せての休止は10分間という長さですが、バッタリと倒れたように寝かせた
り、腰をくずした伏せの姿勢で待たせたり様々です。 Scent(物品選別)は選別台はありません。床に
直に布を置きますが、Yの字型だったり、Gの字に似ていたり毎年そのデザインは若干かわります。

ジャッジの臭いが本物品となり、誘惑物品は2人のスチュワードがそれぞれ2枚ずつ臭いを付け、残りの数枚
は無臭となっています。犬が踏んで布を散らかしたり咥えたりしなければ、誘惑物品はいちいちかえません。




メインリングの裏では出場者が練習をしている。

パドックでは犬にファンレターが・・・。
出場犬は全英で高いハードルを越えてきた優秀犬!
(写真をクリックするとイギリスの訓練競技会システムを知ることができます)


"Crufts Obedience World Cup "

7カ国で争われた結果、イングランドが優勝したわけですが、AKC及びFCIも参考に特別ルールで行
われ、コマンドは英語という規定になっていました。イギリスの競技課目にはない"飛越持来"もありま
した。大変面白かったのは、持来のダンベルが3個セットされていたことでした。指示された位置のダ
ンベルを持って来なければいけないのですが、会場の全ての観客の人気を独り占めした犬がいまし
た。1つ咥えて悩み、隣に置いてあるダンベルをながめて、「もう一つ持って行こう。」と思ったのでしょ
うか、2個咥えて持ち帰ったのです。競技だという緊張感を思わず忘れてしまうほほえましい一瞬で
した。また自国の国旗をフェイスペインティングした大勢の応援団が国旗を振って大声援、負けても底抜
けに明るかったのはアメリカチームでした。クラフトの訓練競技会に十数回(年)通っているうちに様
々な出会いがあり、優勝者とも知り合い、応援もするようになりました。昨年は知人が優勝したために
メインリンク内に入ることができ、グリーンのカーペットの上に立った時、それだけで思わず感激をして
しまいました。漠然と見るより応援する対象があるということで、私にとってクラフトがとても身近に感
じるようになりました。                                               .



 

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