【オベディエンスU】

《オベディエンスU競技(試験)課目の実施要領》

★課目1
犬と対面しての2分間の停座(声符のみ)

実施内容:指導手は、犬に引き綱を付けて所定の位置に脚側停座させる。
(それぞれの犬の間隔は約3mとし、横一列で3頭〜6頭並ぶ。)
指示により引き綱を外し、指示により指導手は犬に待てを命じ、約20m離れて犬と対面する。
2分間経過後、指示により指導手は常歩で犬の左側から後方を通り犬の元へ戻り、指示により終わる。
引き綱を外した時点から犬を触ってはならない。
外した引き綱は、指導手の肩にかける。

(係数2 最高得点20点)

★課目2
犬から見えない場所に隠れての3分間の伏臥(声符のみ)

実施内容:指導手は、所定の位置に犬を脚側停座させる。
(それぞれの犬の間隔は約3mとし、横一列で3頭〜6頭並ぶ。)
指示により脚側停座の状態から、1頭ずつ伏臥を命じる。
最後の指導手が犬を伏臥させた後、指示により犬に待てを命じ、犬から見えない場所に隠れる。
指導手が隠れてから1分間経過後、スチュワードが並んでいる犬の外周を一周歩く。
3分間経過後、指示により指導手は所定の位置で立ち止まる。
(犬から約20m離れて対面する)指示により指導手は常歩で犬の左側から後方を通り犬の元に戻り、
指示により1頭ずつ脚側停座(右側から伏臥を
指示した場合、脚側停座は左から順に指示する。)させ、
指示により引き綱を付けて終わる。
1頭ずつ犬を伏臥または脚側停座させる際に、犬が他の指導手の命令で行動した場合、
新たな命令をしてはならない。
(犬はその状態のままとする。)

(係数2 最高得点20点)

★課目3
紐無し脚側行進(声符のみ)
※開始前に課目9のための木片を渡される。

実施内容:この課目から引き綱無し。指導手は引き綱を指定した場所に置くか、肩にかける。
出発点で犬を脚側停座させる。指示により準備が確認されたら、
指示によりA前、B右へ(90度)、C左へ(90度)、D回れ右、E回れ左、
F止まれ、G速歩、H緩歩、Iスラロームを行い、指示により指導手
が停止したら、犬は速やかに命じることなく脚側停座し、指示により終わる。
スタート時及び歩度変換の際は、声符を与えなければならない。
ただし、乱用及び誘導的な指導手の態度は、その程度に応じて減点される。
出場犬は原則的に同じコースで行い、スラロームは6個のコーンから成り、コーンとコーンの間隔は約2.5m。
指導手はコーンから概ね1m離れて行進する。
回れ右、回れ左の場合、指導手と犬はともに同じ方向に回らなければならない。

(係数4 最高得点40点)

★課目4
行進中の停座及び伏臥(声符のみ)

実施内容:指導手は、犬を所定の位置に脚側停座させて待機する。
指示により指導手は、10mを常歩で脚側行進し、約半分(5m)の地点で、指示により停座を命じる。
指導手は止まる事なく、振り返らず引き続き5m直進し、指示により目印の位置で左反転ターンし、
犬に向かって進み、犬の左側50p離れて約2m通過し、指示により左反転ターンをし、
犬の元に進み、犬の位置に到達したら、指導手は止まる事なく脚側行進を命じ、約5m直進し目印の位置で右(左)折する。
前述の要領で次の10mでは伏臥を命じる。
指導手は同様の要領で伏臥している犬の位置に到達したら、止まる事無く脚側行進を命じ、
約5m直進し、指示により指導手は指示なし脚
側停座させ、指示により終わる。
各コーナー及び終了地点には目印を置く。

(係数3 最高得点30点)

★課目5
立止を伴う招呼(声符のみ)

実施内容:指導手は、所定の位置に脚側停座させ待機する。
指示により犬を伏臥させ、指示により指導手は犬に待てを命じ、指示された方向に約25m離れて対面する。
指示により犬を招呼する。
指導手は、犬がおよそ半分の距離に達したところで立止の姿勢をとるよう命じる。
指示により指導手は再度犬を招呼し、犬は直接脚側停座するか、
又は指導手の直前に一旦対面停座してから、脚側停座させて終わる。
対面停座した場合のみ、脚側停座を促す声符をかけることができる。
指導手と犬の中間点(約25mの中間点)にコーンを置く。

(係数4 最高得点40点)

★課目6
前進及び伏臥(声符及び指符)

実施内容:指定された出発点で犬を脚側停座させる。
指示により指導手は犬だけを出発地点から約20m離れた3m四方の区域内へ直進させ、
3m四方
の区域内で伏臥を命じる。(一旦停止後、伏臥を命じても良い。)
指導手は犬が伏臥したら、指示により常歩で犬の左側から後方を通り
犬の元に戻り、指示により脚側停座をさせて終わる。
犬を直進させる時のみ声指符同時なら許される。
犬の体の一部が区域内に接している場合は、状態に応じて減点とし、
区域外で伏臥をしていなければ区域内に入れる命令をかけても良いが
減点となる。また、四隅のコーンに犬の鼻が触れると減点となる。
小型犬(体高30p以下)の場合、直進は約10mとする。
3m四方の各コーナーにはコーンを置く。

(係数3 最高得点30点)

★課目7
障害飛越を伴う持来(声符及び指符)

実施内容:障害の高さは犬の体高を10cm単位で切り上げた高さとし、最高70pとする。
幅は1m〜1.5m。物品は木かプラスティックのダンベルとし、重さは175g〜650gの間とする。
ダンベルには布や糸等を巻いてはならない。(小型犬は100g以上)
指導手は、犬を飛越に必要な任意の助走距離(約3m)をとった障害の前位置に脚側停座させる。
指示により指導手は障害の先の任意の地点にダンベルを投てきし、
指示により飛越持来させる。
犬は直接脚側停座するか、又は指導手の直前に一旦対面停座し、
指示によりダンベルを受け取り、右手に持ち直立し節度を付けて終わる。
対面停座した場合のみ、脚側停座を促す声符をかけることができる。
ダンベルを投てきする前の待ては許される。
指導手は、犬が障害を飛越し着地する前に飛越及び持来の声符をかける。
また、往路の時のみ指符同時は許される。

(係数3 最高得点30点)

★課目8
金属物品の置き持来(声符のみ)

実施内容:物品は自分が用意した金属のダンベルとし、重さは175g〜650gの間とする。
(小型犬は100g以上とし、ダンベルには布や糸等を巻いてはならない。)
犬を所定の位置に脚側停座させる。
指示により指導手は犬に待てを命じ、常歩で指示された方向の約10m前方にダンベルを置き、
常歩で犬の左側から後方を通り犬の元に戻る。
指示により犬にダンベルを持来させる。
犬は持来したら直接脚側停座するか、又は指導手の直前に一旦対面停座し、
指示によりダンベルを受け取り、右手に持ち直立して節度を付けて終わる。
対面停座した場合のみ、脚側停座を促す声符をかけることができる。

(係数2 最高得点20点)

★課目9
嗅覚による最大6個の物品選別(声符のみ)

実施内容:課目3の開始前に、各指導手は、主催者が用意した
ゼッケン番号が記された木製の持来物品(8〜10p×2〜3p)を渡す。
指示により指導手のみ後を向く。
指導手臭が付着した物品を本物品とし、同じ形質の類似の5個の物品とともに、
指導手から約10m離れた地点に、指導手に判らないように
時計の11時、12時、1時にあたる位置に弧状に、あるいは一列に並べる。
(物品の間隔は約25p開ける)
指示により指導手は犬に物品を持来するよう命じる。
犬は持来したら直接脚側停座するか、又は指導手の直前に一旦対面停座し、
指示により物品を受け取り、右手に持ち直立して節度を付けて終わる。
対面停座した場合のみ、脚側停座を促す声符をかけることができる。
指導手は作業前、物品に臭気を付着させたり、犬に物品を嗅がせたりすることは禁じられている。
物品は指導手ごとに新しい物品を用意する。
捜索は1分以内とする。

(係数4 最高得点40点)

★課目10
遠隔操作(声符及び指符)

実施内容:犬を所定の位置に脚側停座させる。
指示により指導手は犬を伏臥させる。
指示により指導手は犬に待てを命じ、常歩で指示された方向に約15m離れて対面する。
指示により指導手は犬を停座させ、指示により
犬を立止させ、指示により伏臥させる。
指示により指導手は常歩で犬の左側から後方を通り犬の元に戻り、
指示により脚側停座させて終わる。
指導手の命令は、犬の姿勢を変える時のみ声指符同時なら許される。

(係数4 最高得点40点)

★課目11
扱い方 人/犬

実施内容:指導手と犬との調和と稟性。

(係数1 最高得点10点__)


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