Hermann Necke

クシコス・ポスト
Csikós Post


       クシコス・ポスト(クシコスの郵便馬車)

かつて、「カノン」のパッヘルベル、「乙女の祈り」のバタルジェフスカ、「ドナウ河のさざ波」のイヴァノヴィッチ、「ペルシャの市場にて」のケテルビー、そしてこの「クシコス・ポスト」のネッケを、<一発屋>と称しました。パッヘルベルにしてもバタルジェフスカにしても他にも当時は名を残した曲を書いたようですし、このネッケも練習曲主体に多くの曲を残したようでしたが、現在にいたるまで残ったのはこの一曲のみでした。しかし、この残った一曲というのが、オッフェンバッハの「天国と地獄」と共に、日本全国の津々浦々、何処の小中学校などの運動会でも定番となっていて秋空に鳴り響いているのです。
ヘルマン・ネッケ(Hermann Necke 1850年〜1912年)はドイツのロマン主義時代の作曲家。1877年にデューレン市の自衛消防団音楽隊の創立指揮者で1896年同音楽隊がデューレン市に移管され、市立楽団となってからもそのまま音楽監督に就任し、ほぼ一生をデューレン市で送りました。クシコス・ポストはハンガリー語の曲名”Csikós Post=チコーシュ・ポシュット”を日本語読みして”クシコス・ポスト”となったらしいですが、もともと"Csikós"は馬や馬具を表した言葉だそうで、“Csikós Post”で『郵便馬車』となります。従って「クシコスの郵便馬車」という邦訳はチトおかしい。 (2'38")


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 *2009/MAY/06 壁紙TANK