リストの愛の夢第３番

リスト（1811−1886　Franz Liszt フランツ・リスト）の２曲目をアップします。この「愛の夢第３番」は３曲からなるピアノ組曲（副題：三つのノクターン）で、そのうちの一つがこの「愛の夢」です。当初は歌詞があり、歌曲として作曲されたものでしたが、後にリスト自身によりピアノ曲として編曲されました。有名を論ずれば、この「愛の夢」が日本ではリストの代表曲として最も有名でしょう。一聴、易しそうに聴えますが、リスト特有のパッセージがあり、スコアでは難易度Ｅランクとなっています。最高難易度はＦランクでショパンの「幻想即興曲、リストの「ラ・カンパネラ」は共にＥ難度とされています。
この「愛の夢」は結婚式などでよく演奏されます。私の息も友人の結婚式に弾くこととなりましたが、こやつの最大の弱点は、暗譜しないということです。いつも自分のスコアに独自の記号で要所要所を書き込んでいて、それを見ないとまともに演奏できない、というところにあります。当日帰宅して元気がなかったので＜やっちまったな＞、と。長いパッセージが二箇所ありますが、＜音を抜かしたが押し切った＞と自白しました。リストを譜面のみで弾こうとするのがそもそもピアニスト失格というものでしょう。きちんとパッセージの一音一音を歌い終えられなければ、リストさんにも失礼です。そういえば、この息子、リストの生まれ故郷のハンガリーでロックバンドのライブをやってきたと言ってましたが、ピアノがお留守になるのもむべなるかなです。(3'54")