ドナウ河の漣
 ヨシフ・イヴァノヴィッチ(Iosif Ivanovici 1845〜1902)は、名前からするとセルビア人を思わせますが出自詳細は不明とされています。どちらにしてもスラブ系の人でしょうが、一説にルーマニアのバナートの出身といわれ、軍楽隊の指揮者であったり、パリ万博など多くの作曲をした、などと言われていますが、楽譜の殆どが散逸してしまい、今に残るのはこの「ドナウ河の漣」くらいだそうです。私は、パッフェルベル、バタルジェフスカ、ネッケ、ケテルビー、イヴァノヴィッチなどを<一発屋>と言って来ましたが、勿論いずれの人も背後に多くの作曲があったわけで、ポンと出てきたわけではありません。現在、イヴァノヴィッチといえば、英国プレミアリーグのサッカー選手ブラニスラヴ・イヴァノヴィッチのことでしょうが、後世まで名前が残るのは、この曲の作曲家イヴァノヴィッチでしょう。
 この「ドナウ河の漣」は管理人にとっても思い出深い曲で、中学生の頃学内オーケストラの一員として、初めて公開演奏をした曲です。「セビリアの理髪師序曲」と二曲でした。このMIDIでピアノのメロディーをリードしている部分はヴァイオリンでした。冒頭の導入部後半にソロ部分があり、当然皆ソロ演奏をしたかったのですが、幼児の頃からヴァイオリンを習っていた巧みな友人がいましたので、当然彼のソロ演奏となりました。<意余って力足らず>では如何とも仕方ありません。
 この「ドナウ河の漣」は<さざ波>が寄せては返すように非常に反復演奏が多く、長時間演奏(15分弱)となりますので、簡略スコアーも沢山あります。細道の編曲による簡略版はこちらです。          (14’57”)

【当曲版】Prelude→Solo→4/4Main Theme(A)→Waltz=A'A"BB'A'A"BB'→
      CC'DD'CC'DD'→EE'FF'EE'FF'→GG'HH'GG'→EBH→Fine
【簡略版】Prelude→Solo→4/4Main Theme(A)→Waltz=A'A"B→CDD'→
      EE'F→GHH'G→EBH→Fine
MIDI制作:滝野細道 *2010/DEC/20ピアノ・クラシックのトップへ
ドナウ河の漣
 Donau Wellen
(Valurile Dunarii)
Iosif Ivanovici