犬童球渓【いんどう きゅうけい、本名:犬童信蔵、明治12年(1882年生〜昭和18年(1943年)没、熊本県人吉出身の音楽家】農家の出身であったが音楽の才能が認められ、東京音楽学校(現:芸大)に進んだが、父の死により学費を稼ぐために、翻訳と楽曲の採譜の仕事をした。これがこの「旅愁」や「故郷の廃家」の名訳詞に繋がったといわれる。球渓は生涯教職に携わり、この訳詞をしたのは新潟高女の赴任期間であった。最後は人吉に戻り人吉高女で教鞭をとり、昭和10年(1935年)に退職した。この歌の一番にある ♪夢路にたどるは♪ は本来 ♪夢にもたどるは♪ だったが、異を唱えなかったという。たしかに<夢路・・・家路>と路路が続くのはおかしいかもしれない。(「たなだなんだなあ」より引用)
JASRAC Code No.094−2022−3(著作権消滅曲)
旅愁
作詞:犬童球渓
作曲:オードウェイ
制作:滝野細道
(一)
更け行く秋の夜 旅の空の
わびしき思いにひとり悩む
恋しやふるさと 懐かし父母
夢路にたどるは 故郷の家路
更け行く秋の夜 旅の空の
わびしき思いにひとり悩む
(二)
窓うつ嵐に 夢も破れ
遥けき彼方に こころ迷う
恋しやふるさと 懐かし父母
思いに浮かぶは 杜のこずえ
窓うつ嵐に 夢も破れ
遥けき彼方に こころ迷う
*08/5/11 English