選手宣誓

2001年 第6回全国中学・高校ディベート選手権(ディベート甲子園) 北海道地区予選

 選手宣誓では少し時間をいただけると言われましたので、選手宣誓を行う前に、ディベートをやるものとして考えさせられた話をこの場を借りて少々話させていただきたいと思います。

 僕は最近、社会学に興味を持っています。その中で特に面白いと思ったのが「囚人のジレンマ」と言われる問題です。もう既にご存知の方もいるかもしれませんが、あらためて説明しますと、ここに共犯のAとBという囚人がいたとします。もしここでAとBが共に自白しないと検事側は証拠が少なくなり両者共に5年の刑で済みます。そして仮にAが自白したとします。アメリカでは囚人は検事側に有利な証言をすると、刑を軽くしてもらえるので、Aの罪は軽くなり2年の刑で済みます。しかしBはAの証言のせいで9年の刑になります。もしここで両者が自白すると、検事が有利になり両者ともに7年の刑になります。仮にAの立場で自白するか否かを考えた場合、もしBが自白しなかった場合、Aは自白すれば2年、自白しなければ5年です。よって自白するべきという結論に至るでしょう。またもしBが自白した場合、Aは自白すれば7年、自白しなければ9年、やはり自白すべきという結論になるでしょう。状況はAもBも対称ですからBも自白すべし、という結論になるでしょう。結果は両者共に7年の刑です。しかしこれはよく考えれば両者が自白しない場合の両者5年の刑より双方が重い刑に服するのです。つまり各々では合理的判断を下していても、全体としては不合理な結果になってしまう。そしてそのような例は意外と多いものです。

 例えば今銀行が不良債権処理のために貸し渋りをする。これは各々の銀行の選択としては、不良債権を減らすために貸し出しを減らすのは合理的行動です。しかしすべての銀行がそれを行うと日本経済は低迷してしまう。更に言えば国家というものも国民一人一人では税金は払いたくない。しかし税金がないと国家は成り立たない。つまりディベートにおいても確かにメリット、デメリットも大事だが、それは広い視野で見なければ意味がないんだ、そういうことを考えさせられました。

 そのようなことを胸に選手宣誓をしたいと思います。
 我々選手一同はディベートのルールと精神に則り、論理的思考と優れた論説、そして広い視野を持って公平、公正な議論を行うことを誓います。

北嶺高等学校  司馬 勇彦



選手宣誓

2002年 第7回全国中学・高校ディベート選手権(ディベート甲子園) 北海道地区予選

 僕は、小学校の6年からディベートに興味を持っていました。討論が好きで、クラスで何か決めるとなると、すぐに討論になっていました。その中で、何か熱くなるものがありました。それは、物事の真実を見極めるおもしろさがあったからです。

 僕は小学校6年の時、「トイレットペーパーはパルプ100%のものを使うべきである」と言うテーマで討論をし、そこでディベートに面白さを感じました。そして、それがきっかけで、ディベート部で、活躍したいと思いました。

 この世の中の出来事全てには理由があるはずです。理由無くして物事は成り立ちません。その物事を解決するにも様々な角度から見ていく必要があります。このことから、ディベートは、必要不可欠なものと思われます。

 こう言ったことを、胸にきざみ、選手宣誓します。

 僕たち選手は、ディベートのルールに従い、公平な議論を行うことを誓います。


東海第四高等学校付属中等部  奥村 未来


選手宣誓

2005年 第10回全国中学・高校ディベート選手権(ディベート甲子園) 北海道地区予選

先日、7日、ロンドンで同時多発テロが起こり、多くの方々がその犠牲となりました。

まだはっきりとした原因は分かりませんが、このテロは主要国首脳会議にタイミングを合わせたものだと言われています。

サミットは予定通り行われましたが、私たちが注目していた地球温暖化防止というテーマは影を薄め、急遽、テロ対策が最大の課題として取り上げられることになりました。

このサミットは、日数という時間的制約があります。その限られた短い時間のために、政府は多くの時間を費やし、多種多様で莫大な量の資料を用意しているわけです。

まさに、私たちが今行っているディベートと同じではないでしょうか?

そして、おもしろいことに、テロに対する対抗する最善の策としてまず初めに選択されたのは、敵を上回る武力ではなく、世界各国との話し合いでした。

言葉は生き物です。だから、肯定にも否定にもなりますし、扱い方ひとつで国や、世界を動かせます。

「ディベートを制するものは世界を制する」

今やっていることが人を救う、世界を救うものになるかもしれません。

だから、私たちは誇りを持ち、共にディベートを温めてきた仲間や先生、その他多くの方々に感謝をし、今日 ディベートを行う事を誓います。

札幌聖心女子学院高等学校  佐藤 沙也佳


選手宣誓

2006年 第11回全国中学・高校ディベート選手権(ディベート甲子園) 北海道地区予選


私は最近、「討論」ということを身近に感じるようになりました。それは、学校での部活動や生徒会でのミーティング、そして何より、ディベートを行うことによってです。

 ぼくは、そのディベートやミーティングによって一つのテーマ(論題)について、自分達の意見を主張する、相手の主張をしっかりと聞く、そして議論をまとめていきながら決着をつけると言うことを学び、「討論」すると言うことがとても大切だと思うようになりました。

 「討論」には、大小様々なものがありますが、先ほども述べた通り、話す、聞く、まとめる、の3点がとても大切なことです。私たちが行うディベートは、与えられたテーマ(論題)について肯定側と否定側に分かれ、それぞれ自分たちの主張を証拠を交えながらを示し、そして、最終的にジャッジを納得させた方が勝利となります。

ぼくは、以上のことを踏まえ、今回のこの大会を通じて説得力、理解力、そして、集約する力を向上させ、ディベートのルールに従い、正々堂々戦い合うことを誓います。

 札幌市立北野台中学校  川瀬 陽平


選手宣誓

2007年 第12回全国中学・高校ディベート選手権(ディベート甲子園) 北海道地区予選


宣誓!!

私たちは今日の大会のために日々研鑽につとめ、ディベートの技術の向上に努力してきました。

その成果を発揮し、すばらしい戦いになるよう、全力で頑張ることを誓います。


 北海学園学園札幌高等学校  鄭 華実