モヨロ貝塚

所在:網走市北1条東2丁目   昭和11年12月16日国指定史跡

 大正二年(1913年)、米村喜男衛氏によって発見された、約千年前のオホーツク文化の代表的な遺跡である。貝塚と竪穴住居跡が残っている。

 他の地域では見られない粘土紐を貼り付けた文様の土器は、オホーツク式土器と名付けられ、オホーツク海沿岸だけに見られる極めて独特のものである。発掘調査が進むにつれモヨロ人(オホーツク人)が残した文化内容が明らかにされ、その内容の豊富なことから、静岡県の弥生文化の代表的な遺跡「西の登呂」にたいして、「東のモヨロ」とよばれる。

 土器のほかにシベリア渡来の小刀、帯金具、鈴などの青銅製品、本州からの熊の彫像、牙製の婦人像などが出土されている。これらは、貝塚のそばのモヨロ貝塚資料館と、網走郷土博物館に展示されている。

左 モヨロ貝塚館の全景。

下 モヨロ貝塚の内部。ガラス越しに内部が見学できる。

土の家

ドーラフ ― ギリヤーク(ニブヒ)語

トイ・チセ ― アイヌ語

 モヨロ貝塚に残されている大型竪穴住居跡は、日本各地に見られる竪穴住居跡とは異なり、ギリヤーク人の冬の家とよく似ている。

 この家は、かつて網走に住んでいたギリヤーク人が作ったもの。