FreeHOUSE 千歳忍BLOG

シルバーシート

 それなりに空いた電車でした。
 たまたまシルバーシートが空いてたので、そこに座ってたのですよ。まぁ、空いてたら座りますわな。すると、突然、オバさんがツカツカと近寄ってきて
 「若いのによく平然と座ってられるわねー。恥ずかしくないのかしら。」
 だそうですよ。うーん。たまにいますよね、こういうオバさん。
 いやいや、ちゃんと目の前に席を必要としている人がいたら、シルバーシートに関わらず席を譲る、どちらかと言えば優良な市民ですよ。私は。でまあ、優先席であって、専用席ではありませんから、譲る必要がないと判断した私は座ったままだったんですがね。すると、またツカツカと寄ってきて
 「恥ずかしいと思いなさいっ」
 と言って来ました。正直かなりカチンと来たので、いろいろ騒ぎ立ててやろうかと思いましたが、こんなオバさんと同レベルに成り下がっても自分が卑しくなってしまうので、純然と座ったままでいて、目的の駅で下りました。
 ま、結局同じ駅で降りたわけですが、そのオバさんはコソコソと遠くの階段の方へ歩いていきましたよ。なんだかなぁ。正しいと思うなら、もっと来ればいいのになぁ。なんだろ。
 ここで思うのは、「一見正論に見えるけど、そうじゃない」と言うこと。見た目が若い、健常だからといって、席を必要としていない保障はないと言うことです。気分が悪かったら? 痛風で。風邪気味。もしかしたら、先天性の病気でペースメーカーが埋まってるかもしれない。一見、元気に見えても、ちょっとしたことで発作を起こす人かもしれない。そう言う思慮も出来ずに、決めつけて、そう言う発現は厚顔無恥としか言いようがない。
 恐らく、自分が座りたかったのでしょうね。一言「ちょっと代わってもらえますか?」と言ってくれれば気持ちよく「どうぞ」と言えるのに。わざわざ遠くから歩み寄って、一言叫ぶ。見た目に健常なのはあなたも一緒なのが、なぜ分からないのか、と悲しい気持ちにもなりました。
 だいたい天の邪鬼な私は、こういう言い方されたら意地でも代わってあげませんけどね。 「ボクは、生まれた時から心臓が弱くて! ペースメーカーが!! グボハァ!」「ひどい、ひどいよ! 通院にしてるのに。心臓に負担掛けさせて、ボクに死ねって言うんだね!」「ヒューーー! ホホホホッ! きょにゅ(以下検閲削除)」とか言って、(演技で)床に倒れ込んでやろうかと思ったのはナイショ。救急車騒ぎになると、ちょっと面倒だからね! アハハ。ぼかぁ、いい大人ですから! 直接手を当てるなんて事はしませんよ! アハハハ ← 本当に敵に回しちゃいけないタイプ

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