Clover - 序章

- - - 序章

[

]

竜の頭と呼ばれる大陸にある、その国にはかつて内乱があった。
内乱が終結し、平和な日々が戻った今でも人々の心にその傷は深く残っていた。

（―――――信じられるものが何一つないのよ）

その王女は全ての世界を憎んだ。

（―――――全てが滅んでも、この心は何一つ感じることはない）

その王子は全ての世界を拒んだ。

――――― 完全な正義などこの世には存在しないと、どうして誰も気付かないの？