即興曲《楽興の時》
シューベルト(1797-1823 Franz Peter Schubert フランツ・ペーター・シューベルト)がモーツアルト、ベートーベンと並ぶ一時代を画す大作曲家であることを日本人に知らしめたのは、なんと言ってもハンス・ジャーリーの演じた映画『未完成交響曲』(1935年)でしょう。戦後の再上映で見ましたが、恋も曲も未完成に終わるという叙情的な、それこそシューベルトの作曲に対する感性そのもののようなストーリーでしたが、映画の編集そのものが<シューベルトは世界で当たり前の大作曲家である>という大前提で描かれていたことで、地方の洟垂れ小僧の目からウロコが落ちました。ドイツでノーベル賞作家を「ヘルマン・ヘッセってだれ?」というのとえらい違いですね。
シューベルトは叙情性を大切にし、リリシズムに溢れた作品を多く残しましたが、それがまた評価を二分する原因となっているようです。彼は学生楽団ではバイオリンを担当していたようです。私も校内管弦楽団では第1バイオリン担当でしたが、後に第2バイオリンからヴィオラに“落とされ”ました。つまらん話です。(1分45秒)
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