昭和61年(1986年)      JASRAC NO.002-9922-7 
天城越え 
作詞:吉岡 治(C)
作曲:弦 哲也(C)

  歌唱:石川さゆり
  MIDI制作:滝野細道 

(一)
隠しきれない 移り香が
いつしかあなたに 浸みついた
誰かに盗られる くらいなら
あなたを 殺していいですか
寝乱れて 隠れ宿
九十九折り 浄蓮の滝
舞い上がり 揺れ落ちる
肩の向こうに
あなた 山が燃える
何があっても もういいの
くらくら燃える 火をくぐり
あなたと越えたい 天城越え 
  富士五合目の夕霧
(二)
口を開ければ 別れると
刺さったまんまの 割れ硝子
二人で居たって 寒いけど
嘘でも抱かれりゃ 暖かい
わさび沢 隠れ径
小夜時雨 寒天橋
恨んでも 恨んでも
(からだ)うらはら
あなた 山が燃える
何があっても もういいの
くらくら燃える 地を這って
あなたと越えたい 天城越え 
 * * *
走り水 迷い恋
風の群れ 天城隧(ずい)
恨んでも 恨んでも
(からだ)うらはら
あなた 山が燃える
何があっても もういいの
くらくら燃える 地を這って
あなたと越えたい 天城越え 
  山が燃える  Photo taken by Hosomichi



  童謡・唱歌   懐メロ   八洲秀章&抒情歌
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この「天城越え」は昭和末期61年に作られ大ヒットし、今でもカラオケの定番とな
っています。石川さゆりは、昭和46年のデビューでしたが、桜田淳子、山口百恵、
森昌子の<花の中三トリオ>の影に隠れて中々ヒット曲に恵まれず、3〜4年の
間低迷しましたが、昭和50年「津軽海峡・冬景色」や「能登半島」で大ブレイクしま
した。以後そこそこのヒットはありましたが、清純派が売り物で中々殻を破れない
でいました。しかし、この十年振りの強烈な「天城越え」で成熟した女を歌い、演歌
界に不動の地位を築き平成24年の今日に至るも、トップスターの地位を保持して
います。吉岡治(よしおかおさむ、1934年2月19日〜2010年5月17日、山口県出
身)はサトー・ハチローに師事した作詞家で、五木ひろし「細雪」、大川栄策「さざ
んかの宿」、瀬川瑛子「命くれない」、千賀かほる「真夜中のギター」、都はるみ「大
阪しぐれ」などがあります。弦哲也(げんてつや、本名:田村正稔(まさとし)、1947
年9月25日〜、銚子市出身)の<弦=ギターの弦><哲也=徹夜>とのこと。代
表曲は、石原裕次郎「おれの小樽」「北の旅人」、川中美幸「ふたり酒」、五木ひろ
し「人生かくれんぼ」「おしどり」、石川さゆり「夫婦善哉」などがあります。
 
 
 浄蓮の滝©H.T.