(注)この<灯り>は、当倶楽部雨のオランダ坂にあるように<辺り>が大勢を占めていました。ほとんどのレコードや楽譜、渡辺はま子自身も<窓の辺りで>と歌っていました。しかし、ここは意味の上でも<灯りで>が正しいのではないか、とする論争が出ました。確かに、<辺りで>はすぐ直後の<濡れて彷徨うマドロスさんを・・・>以下をすべて説明しているのに対し、<灯りで>は<覗いて見れば・・・>以下を修飾していて修飾関係があまりにも遠すぎるということはありますが、@<異人屋敷の窓の辺りで>の<異人屋敷の窓>が特定できる有名なものでなければいかにも唐突である Aこの歌の重要な背景イメージとして<雨>と<夕暮れ>があるが、<辺り>とすると三番に夕暮れのイメージが無くなる B晩年の渡辺はま子自身が<窓の灯りで>と歌っているものがある、というのが<灯り>を主張する根拠。以上のような主張も一理ありますので、この「雨のオランダ坂2」を<灯り>と表記します。 (2013/02/28付記)
昭和22年 JASRAC No.000−0766−8
 雨のオランダ坂

 作詞:菊田一夫   作曲:古関裕而  歌:渡辺はま子  MIDI制作:滝野細道


(一)
 小ぬか雨降る 港の町の
 青いガス灯の オランダ坂で
 泣いて別れた マドロスさんは
 縞のジャケツに オイルのコート
 煙に咽てか 泣いていた泣いていた

 
 長崎オランダ坂  Illustrated by Hosomichi

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  2006/SEP/01開設    雨のオランダ坂

(二)
 雨の降る日の 日暮れの頃に
 思い出します オランダ坂を
 遠いあの日を 忘れもせずに
 濡れて歩けば 出船の汽笛
 港恋しと 泣いている泣いている

(三)
 異人屋敷の 窓の灯り
(注)
 濡れて彷徨う マドロスさんを
 恋しい人かと 覗いて見れば

 遠いお国の 見知らぬお人
 オランダ坂の 雨の日よ雨の日よ