<千鳥>という鳥はおらず、シギ目やチドリ目の仲間に<○○チドリ>というのはいますが、海浜に棲息する鳥を、カモメなども含め総称して<浜千鳥>と呼ぶようです。「浜千鳥」もそうですが、<夜鳴く>となると、鳥目の鳥には難しい。夜烏のことでしょうか。「野菊」の場合と似ています。

(  )内の部分は成田為三曲のものにはありますが、この近衛秀麿曲のものにはなく、メロディーも違います。これは作詞者北原白秋も認めていたと思われ、一番二番ではなく全体が一つの流れの中にある曲のようになっています。

  JASRAC Code No.050-0125-1

ちんちん千鳥


 作詞:北原白秋(PD)
 作曲:近衛秀麿(C)
 制作:滝野細道


 ちんちん千鳥の 啼(な)く夜さは
 啼く夜さは
 硝子戸しめても まだ寒い
 まだ寒い

 ちんちん千鳥の 啼く声は
 啼く声は
 燈
(あかり)を消しても まだ消えぬ
 まだ消えぬ

 ちんちん千鳥は 親無いか
 
(親無いか)
 夜風に吹かれて 川の上
 川の上

 ちんちん千鳥よ お寝
(よ)らぬか
 
(お寝らぬか)
 夜明の明星が 早や白む
 
(早や白む)




 お家に帰ろう*08/5/6