昭和52年(1977年)9月    JASRAC No.032-1462-1
秋桜(コスモス)
山口百恵は昭和47年(1972年)のデビューで昭和55年(1980年)引退のわずか8年間の芸能活動でしたが、その間の人気は現在想像を絶するものがあり、それが突然の引退で以後一切芸能界に顔を出さないということで、神格化されたような趣きすらありました。その間映画、テレビでずっと共演していた三浦友和との仲は想像されてはいたものの、表面化することは一切ありませんでした。しかし、この「秋桜(コスモス)」がリリースされた昭和52年、作詞作曲の さだまさし は既に二人の仲を熟知していたのだなあ、と後々感じたものです。この歌は、娘の嫁ぐ日を目前に控えた母娘が、秋の昼下がり、静かな語らいの中にも、喜び、悲しみ、畏れなどが複雑に交叉する心境を巧みに表わしている秀逸な詩ですが、それを音で表現するのは誠に難しいです。メロディーは変えられませんが、伴奏、オブリガート、テンポ、使用楽器、強弱、など色々と工夫してみました。その一端を感じて頂けるように出来ていれば、と思います。

懐メロ 童謡・唱歌 八洲秀章&抒情歌Photo植物園   *2011/FEB/24 「細道のMIDI倶楽部」TOPへ

(二)
あれこれと思い出をたどったら
いつの日もひとりではなかったと
今更ながらわがままな私に
唇
(くちびる)かんでいます
明日
(あした)への荷造りに手を借りて
しばらくは楽し気にいたけれど
突然涙こぼし元気でと
何度も何度もくりかえす母
ありがとうの言葉を かみしめながら
生きてみます 私なりに
こんな小春日和の 穏やかな日は
もうすこしあなたの子供で
いさせてください
(一)
うす紅の秋桜
(コスモス)が秋の日の
何気ない陽溜
(ひだま)りに揺れている
此頃
(このごろ)涙もろくなった母が
庭先でひとつ咳
(せき)をする
縁側
(えんがわ)でアルバムを開いては
私
(わたし)の幼い日の思い出を
何度も同じ話くりかえす
ひとり言みたいに小さな声で
こんな小春日和
(びより)の 穏やかな日は
あなたの優
(やさ)しさが しみてくる
明日
(あした)嫁(とつ)ぐ私に 苦労はしても
笑い話に時が変えるよ
心配いらないと笑った

作詞・作曲:さだまさし(C)   歌:山口百恵   MIDI制作:滝野細道