JASRAC No.014-0430-0
大きな古時計
 Grandfather's Clock

訳詞:保富庚午
作曲:Henry Clay Work
編曲:小林秀雄
MIDI制作:滝野細道
  
  Grandfather's Clock
  Illustration by Hosomichi
  English


(一)
大きなのっぽの 古時計
おじいさんの 時計
百年いつも 動いていた
ご自慢の 時計さ
おじいさんの 生まれた朝に
買ってきた 時計さ
いまはもう動かない その時計
 百年 休まずに
   チク タク チク タク
 おじいさんと いっしょに
   チク タク チク タク
 いまはもう動かない その時計

(二)
何でも知ってる 古時計
おじいさんの 時計
きれいな花嫁 やってきた
その日も 動いていた
うれしいことも 悲しいことも
みな知ってる 時計さ
いまはもう動かない その時計
 百年 休まずに
   チク タク チク タク
 おじいさんと いっしょに
   チク タク チク タク
 いまはもう動かない その時計

  (三)
  真夜中に ベルがなった
  おじいさんの 時計
  お別れのときが きたのを
  みなに おしえたのさ
  天国へのぼる おじいさん
  時計とも お別れ

  いまはもう動かない その時計
   百年 休まずに
     チク タク チク タク
   おじいさんと いっしょに
     チク タク チク タク
   いまはもう動かない その時計

懐メロ 童謡・唱歌 八洲秀章&抒情歌

   *09/DEC/03 「細道のMIDI倶楽部」TOPへ

この「大きな古時計」は1940年に『お祖父さんの時計』としてレコード化されたことがありましたが、1962年にNHKの『みんなのうた』で保富庚午により訳詩されて放送され一般化しました。保富庚午の訳はおおむね原作に沿っているようですが、原作は<お祖父さんが死んだ "The old man died.>が随所に出てくるのを、<天国へのぼる>とソフトにしています。
保富庚午(ほとみ こうご、1930年(昭和5年)3月2日〜1984年(昭和59年)9月19日、和歌山県すさみ町出身)は主としてTV番組のテーマソングやアニメソングなどをつくりましたが、「お花がわらった」などの童謡もあります。2007年、川内康範の作詞した「おふくろさん」に内容と正反対の冒頭詞を入れたとして森進一と確執が起こりましたが、それを提案したのが保富庚午だった、というので話題を呼びました。その時は既に亡くなっていましたので、<おふくろさん騒動>に巻き込まれるようなことはありませんでしたが。
それにしても保富庚午は、Wikipediaをはじめ、殆どのサイトで『保富午』と表記されています。『庚』と『康』は同じとされているのでしょうか?細道の解釈では、保富庚午が正しい。というのも、保富庚午が生まれた1930年(昭和5年)は十干十二支でいいますと【庚午=かのえうま】の歳ですから、親が<庚午・こうご>とつけたのは当時としてはごく普通のことでしたから。政財界の重鎮に『藤井丙午(ふじいへいご)』という人がいましたが、この人<丙午=ひのえうま>ですからね。それとも保富庚午自身が<めんどくさいから保富康午でいいや>とでもいっていたのでしょうか。