童謡には、擬音や掛け声の繰り返しが多いようです。「村祭り」のドンドンヒャララドンヒャララ、「船頭さん」のギッチラギッチラギッチラコ、「あめふり」のピッチピッチチャップチャップランランラン、「あわて床屋」のチョッキンチョッキンチョッキンナ、「肩たたき」のタントンタントンタントントン、「森の小人」アホウイホウイよドンジャラホイ、「夕日」のギンギンギラギラ、などですが、みな既成の擬音が多いようです。その中で、斉藤信夫のこの「蛙の笛」のコロロコロロというのは秀逸です。カエルは大体、ゲロゲロ、ガラガラ、ゲッゲッ、グググ、などと鳴く表現が普通です。コロロというのはもしかしたら作曲の海沼実の注文かも知れません。海沼実の作曲したものには、「ちんから峠」の鈴の音のチンカラホイ、チンカラホイ、「お猿のかごや」の掛け声のエーッサエーッサエサホイサッサ、ソレヤットコドッコイホイサッサ、などは独特でより音響的です。それにしても海沼の曲には擬音が多い。自身の作詞「からすの赤ちゃん」の、コケコッコー、カアカア、メイメイ、ホロホロ、コンコン、「夢のお馬車」のシャンシャンと、「ばあやたずねて」のカタカタ、ホロホロ、「みかんの花咲く丘」のボウと、「見てござる」のホイ、ソレ、チュンチュクバタバタ、カアカア、キョロキョロ、「みどりのそよ風」のキンコンカン、などなど。童謡では当たり前ではないか、と言ってしまえばそれまでですが・・・

季節の素材とひな形-Shangri_Laの梅雨バナー

   昭和21年(1946年)    JASRAC No.019−0063−3


   蛙の笛

  作詞:斎藤信夫(C)
  作曲:海沼実(C)
  MIDI制作:滝野細道


  (一)
  月夜の田圃で コロロ コロロ
  コロロ コロコロ なる笛は
  あれはね あれはね あれは蛙の
  銀の笛 ささ 銀の笛

  (二)
  あの笛聞いてりゃ コロロ コロロ
  コロロ コロコロ 眠くなる
  あれはね あれはね あれは蛙の
  子守唄 ささ 子守唄

  (三)
  蛙が笛吹きゃ コロロ コロロ
  コロロ コロコロ 夜が更ける
  ごらんよ ごらんよ ごらんお月さんも
  夢見てる ささ 夢見てる

   童謡・唱歌   懐メロ   八洲秀章&抒情歌            「細道のMIDI倶楽部」TOPへ 2006/SEP/01 開設曲