JASRAC No.019−0334−9(消滅)

  かもめの水兵さん     


     作詞:武内俊子 作曲:河村光陽 制作:滝野細道

     (一)

   かもめの 水兵さん
   ならんだ 水兵さん
   白い帽子 白いシャツ 白い服
   波にチャップチャップ 浮かんでる

   (二)
   かもめの 水兵さん
   駆け足 水兵さん
   白い帽子 白いシャツ 白い服
   波をチャップチャップ 越えてゆく

   (三)
   かもめの 水兵さん
   ずぶぬれ 水兵さん
   白い帽子 白いシャツ 白い服
   波でチャップチャップ おせんたく

   (四)
   かもめの 水兵さん
   仲よし 水兵さん
   白い帽子 白いシャツ 白い服
   波にチャップチャップ ゆれている

この「かもめの水兵さん」が作られたのが昭和12年。昭和12年といえば戦雲急を告げ、日中戦争(いわゆる支那事変)が勃発した年です。武内俊子はこの時代、「船頭さん」「リンゴのひとりごと」「赤い帽子白い帽子」などを作詞し、特にこの「かもめの水兵さん」と「船頭さん」が戦時色の強い童謡でしたが、武内俊子は昭和20年終戦を待たずに病没しました。戦後「船頭さん」は改作されましたが、この歌は<水兵さん>以外に戦争を思わせるものが無かったので、改作はされませんでした。河村光陽は、このサイトだけでもこの歌、「うれしいひな祭り」「船頭さん」「なかよし小道」「ほろほろ鳥」「りんごのひとりごと」などを作曲しましたが、光陽が「うれしいひな祭り」を作曲した昭和9年(1934年)ころから童謡の発表はパタリと止まり、以後戦争が終わっても復活することはありませんでした。この中にあって、河村光陽、海沼実、山口保治などがわずかに終戦まで頑張っただけです。その河村光陽も昭和21(1946)に死去しました。
お家に帰ろう 「かもめの水兵さん2」
  2008/MAY/03