|
悲しい酒 |
|
|
作詞:石本美由起(C)
作曲:古賀政男(C) |
歌唱:美空ひばり
MIDI制作:滝野細道 |
(一)
ひとり酒場で 飲む酒は
別れ涙の 味がする
飲んで捨てたい 面影が
飲めばグラスに また浮かぶ |
(二)
酒よ心が あるならば
胸の悩みを 消してくれ
酔えば悲しく なる酒を
飲んで泣くのは 恋のため |
↓
【台詞】
ああ 別れたあとの心残りよ
未練なのね あの人の面影
淋しさを忘れるために飲んでいるのに
酒は今夜も 私を悲しくさせるの
酒よ どうして どうしてあの人を
あきらめたらいいの あきらめたらいいの
|
(三)
一人ぼっちが 好きだよと
言った心の 裏でなく
好きで添えない 人の世を
泣いて怨んで 夜が更ける
|
*2011/OCT/27
|
美空ひばりは昭和37年、25歳の時に、マイトガイと呼ばれた小林旭と結婚
しました。超人気者ゆえの制約で、初めてひばりから好きになった結婚でした
が、当時の暴力団関係、弟小野透や香山武彦など家族の絡む問題などで、2年
足らずで<愛しながらの別れ>となってしまいました。その後ひばりは酒に溺
れ、最早これまでかと思われたとき昭和40年、この「悲しい酒」と同じ作曲
者の古賀政男の曲を得て、乾坤一滴「柔(やわら)」をリリース、これが14
0万枚の大ヒットとなって、ひばりは完全に甦りました。その翌年、美空ひば
りの心の叫びともいうべき「悲しい酒」が石本美由起の歌詞でリリースされ、
|
これも145万枚の大ヒットとなりました。こ
の歌はもともとひばりの為に作られた歌ではな
かったのですが、あまりにもひばりの当時の境
遇に似ていたのと、その時すでに「柔」で復活
していたこともあって、ひばりの歌としてリリ
ースすることになりました。ひばりも歌うに当
たって、1番に続くセリフを挿入するよう要望
し、自分の歌としました。この歌の歌詞を追っ
て歌いますと、小林旭との離婚の経緯と、ひば
りの心情がよく分ります。ひばりがこの歌を歌
う時、その時の気分でテンポが非常に変わり遅
いテンポで歌う時など気分が乗ってか、大粒の
涙を流しながら、それでも歌を乱すことなく歌
っていました。 |
|