昭和41年(1966年)           JASRAC No.019-0506-6     
悲しい酒 
   
作詞:石本美由起(C)
作曲:古賀政男(C) 
歌唱:美空ひばり
MIDI制作:滝野細道 

(一)
ひとり酒場で 飲む酒は
別れ涙の 味がする
飲んで捨てたい 面影が
飲めばグラスに また浮かぶ 

(二)
酒よ心が あるならば
胸の悩みを 消してくれ
酔えば悲しく なる酒を
飲んで泣くのは 恋のため  
     
【台詞】
ああ 別れたあとの心残りよ
未練なのね あの人の面影
淋しさを忘れるために飲んでいるのに
酒は今夜も 私を悲しくさせるの
酒よ どうして どうしてあの人を
あきらめたらいいの あきらめたらいいの



(三)
一人ぼっちが 好きだよと
言った心の 裏でなく
好きで添えない 人の世を
泣いて怨んで 夜が更ける


 

童謡・唱歌 懐メロ 八洲秀章&抒情歌  *2011/OCT/27 「細道のMIDI倶楽部」TOPへ 
美空ひばりは昭和37年、25歳の時に、マイトガイと呼ばれた小林旭と結婚
しました。超人気者ゆえの制約で、初めてひばりから好きになった結婚でした
が、当時の暴力団関係、弟小野透や香山武彦など家族の絡む問題などで、2年
足らずで<愛しながらの別れ>となってしまいました。その後ひばりは酒に溺
れ、最早これまでかと思われたとき昭和40年、この「悲しい酒」と同じ作曲
者の古賀政男の曲を得て、乾坤一滴「柔(やわら)」をリリース、これが14
0万枚の大ヒットとなって、ひばりは完全に甦りました。その翌年、美空ひば
りの心の叫びともいうべき「悲しい酒」が石本美由起の歌詞でリリースされ、
これも145万枚の大ヒットとなりました。こ
の歌はもともとひばりの為に作られた歌ではな
かったのですが、あまりにもひばりの当時の境
遇に似ていたのと、その時すでに「柔」で復活
していたこともあって、ひばりの歌としてリリ
ースすることになりました。ひばりも歌うに当
たって、1番に続くセリフを挿入するよう要望
し、自分の歌としました。この歌の歌詞を追っ
て歌いますと、小林旭との離婚の経緯と、ひば
りの心情がよく分ります。ひばりがこの歌を歌
う時、その時の気分でテンポが非常に変わり遅
いテンポで歌う時など気分が乗ってか、大粒の
涙を流しながら、それでも歌を乱すことなく歌
っていました。