懐メロ  童謡・唱歌  八洲秀章&抒情歌  「細道のMIDI倶楽部」TOPへ     2006/SEP/01 開設曲

昭和4年(1929年)

この「君恋し」は、「浪花小唄」「神田小唄」と同じ時雨音羽・佐々紅華のコンビの曲です。佐々紅華東京下町の出身で、浅草オペラの艶っぽさと派手やかさを唄に反映させており、「祇園小唄」などがその代表ですが、昭和3年のこの和製ジャズの「君恋し」は昭和36年フランク・永井によって再リリースされ、第3回レコード大賞を獲得しています。時雨音羽は、北海道利尻島出身の当時良くあった文士作詞家で「出船の港」「鉾をおさめて」などの歌を作っています。本名は池野音吉といい、当倶楽部の管理人滝野細道と大同小異のハンドルネームのような本名。しかし、れっきとした大蔵省主税局の官僚出身で「塩と民族」というカタ〜イ本を書いたことでも知られています。

   JASRAC No.024−0151−7

  君恋し

 
  作詞:時雨音羽(C)
  作曲:佐々紅華(C)
  歌唱:二村定一
  MIDI制作:滝野細道

  (一)
  宵闇せまれば 悩みは果てなし
  みだるる心に うつるは誰が影
  君恋し 唇あせねど
  涙はあふれて 今宵も更け行く
 
  (二)
  唄声すぎゆき 足音ひびけど
  いずこにたずねん こころの面影
  君恋し おもいはみだれて
  苦しき幾夜を 誰がため忍ばん

  (三)
  去りゆくあの影 消えゆくあの影
  誰がためささえん つかれし心よ
  君恋し ともしびうすれて
  えんじの紅帯
* ゆるむもさびしや

   *紅帯:べにひも