昭和 6年

「酒は涙か溜息か」は高橋掬太郎、古賀政男、藤山一郎の三人にとって始めての大ヒット曲となりました。高橋掬太郎はその頃まだ函館日日新聞の記者でした。古賀政男は明大マンドリンクラブで「影を慕いて」などを演奏していたもののレコードを出したことなどありませんでしたし、藤山一郎に至ってはまだ東京音楽学校の学生で、この歌を歌ったのが本名増永丈夫という学生であることが発覚して停学をくらったくらいでした。しかし、この三人のその後の大変な活躍を見れば、この出会いが如何に大きかったか知れようというものです。

 

     JASRAC Code No.036−0079−3

     酒は涙か溜息か

     作詞:高橋掬太郎
     作曲:古賀政男
     歌唱:藤山一郎
     制作:滝野細道


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      酒は涙か 溜息か
     心の憂さの 捨て所
     
     
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     遠い縁の かの人に
     夜毎の夢の 切なさよ


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     酒は涙か 溜息か
     悲しい恋の 捨て所


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     忘れたはずの かの人に
     残る心を なんとしょう




    お家に帰ろう  *08/5/5