昭和15年(1940年)   JASRAC No.088−0031−6
やさしいおかあさま   「おかあさん」へ  
作詞:稲穂雅巳
作曲:海沼実
歌唱:音羽ゆりかご会(川田正子)
MIDI制作:滝野細道

わたしが おねむになったとき
やさしくねんねん こもりうた
歌って ねかせてくださった
ほんとにやさしい おかあさま


この「やさしいおかあさま」を作詞した稲穂雅巳
は静岡県出身であること以外にあまり資料が見つ
かりません。童謡作詞家としては<稲穂雅巳童謡
新作集>という本を出していますので、数多く作
詞していると思われますが、今に残っているのは
この「やさしいおかあさま」を筆頭に「さよなら
の歌」海沼実作曲、「走れヨット」足羽章作曲く
らいなものです。このことから推察すると、稲穂
雅巳は、「あの子はたあれ」「ちんから峠」の細
川雄太郎、「お猿のかごや」「見てござる」の山
上武夫、「里の秋」「蛙の笛」「夢のお馬車」「
ばあやたずねて」の斉藤信夫、「みかんの花咲く
丘」「かわいい魚やさん」山口保治作曲「みどり
のそよ風」「すずらんの花咲く丘」の加藤省吾な
どと同様、<音羽ゆりかご会>の創設者海沼実に
見出された作詞家だったのでしょう。稲穂雅巳が
活躍したのはちょうど戦時中ということもあって
、小国民のために作った戦意高揚のわらべ軍歌が
世に残らなかったと思われます。


夏は ねびえをせぬように
冬はおかぜを ひかぬよう
おふとん なおしてくださった
ほんとにやさしい おかあさま

わたしが 大きくなったなら
ご恩をお返し いたします
それまでたっしゃで まっててね
ほんとにやさしい おかあさま
童謡・唱歌  懐メロ  八洲秀章&抒情歌     *08/5/10  「細道のMIDI倶楽部」TOPへ