野口雨情は伊豆大島へ渡ったことが無く、それが証拠に波浮の港から夕焼けは見えないはずだ、と主張している人がいますが、その論はこの歌の素晴らしさを聊かも損なうものではありません。確かに波浮の港の西南側には陸地が大きく張り出していて、海に沈む夕日の夕焼けは見られないかも知れませんが、上の写真のように(この写真は茅ヶ崎の海岸から伊豆方面を撮影したものです。)山に沈む夕日は見えますし、空の雲が一面真っ赤になる夕焼けだってあります。さらに波浮の港近辺に「鵜」はおらず、日暮れにゃ帰らない、などとしつこいことを言う人もいますが、現在は開発されて営巣地も少なくなっているのは確かでしょうが、当時もそうだったかと言うのを確認した上での発言とは思われない。と弁護しては見るものの、この歌が<素晴らしい>ゆえのイチャモンであると思えば、腹も立たないでしょう。
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Photo by Hosomichi 茅ヶ崎海岸