昭和14年(1939年)  JASRAC No.039−0245−5 

純情二重奏     松竹映画「純情二重奏」主題歌 

作詞:西条八十
作曲:万城目正
歌唱:霧島昇・高峰三枝子
制作:滝野細道
   

(一)【女】
森の青葉の 陰に来て
なぜに淋しく あふるる涙
思い切なく 母の名呼べば
小鳥こたえぬ 亡き母こいし
 

(二)【男】
君もわたしも みなし子の
ふたり寄り添い 竜胆
(りんどう)摘めど
誰に捧げん 花束花輪
(こだま)こたえよ 亡き母こいし 

(三)【女】
母の形見の 鏡掛け
色もなつかし 友禅模様
抱けばほほえむ 花嫁すがた
むかし乙女の 亡き母こいし

 

  (四)【男女】
  春は燕
(つばくろ) 秋は雁
  旅路はてなき みなし子二人
  合わす調べに 野の花揺れて
  雲も泣け泣け 亡き母こいし

 
懐メロ  八洲秀章&抒情歌  童謡・唱歌     *08/5/6 「細道のMIDI倶楽部」TOPへ 

 

純情二重奏とスターの結婚
「旅の夜風」が霧島昇・ミスコロムビアのデュエットで昭和147月に発売され爆発的なヒット。既に
「愛染夜曲」
(6月発売)などでずっと二人で公演を続けてきた霧島昇とミスコロムビアこと松原操の
美男美女が深い中になるのも当然だったようです。(「旅の夜風」は最初渡辺はま子の持ち歌で同年
1
に発売されていた。)そこでこの「純情二重奏」が
10月に発売されるや、これまた大ヒット。何しろデ
ュエットの相手が美貌の高峰三枝子で、こちらも一緒にいる時間が長くなる、とういわけで、既に霧島昇
の子を身篭っていた松原操は結婚を迫り、スター同士の結婚ということで、東都の紙価を随分と高めまし
た。以後二人の鴛鴦夫婦ぶりは、「三百六十五夜」をご参照ください。