昭和18年(1943年)   JASRAC No.012-0016-0
湖畔の乙女
作詞:西条八十
作曲:早乙女光
歌唱:菊池章子
制作:滝野細道
 

(一)
落葉散る散る 山あいの
青い静かな 湖恋し
星かすみれか 真珠の玉か
乙女ごころの 夢のいろ
夢のいろ

(二)
清い乙女の ふるさとは
雲の彼方よ 野花の涯よ
水の瀬音が 小鳥の歌が
忘れられない 夢を呼ぶ
夢を呼ぶ


 (三)
 濡れたまつげを 閉じるとき
 見えるふるさと 湖水の村よ
 馴れたあの路 小馬に揺られ
 越えて帰るは いつの日ぞ
 いつの日ぞ


懐メロ 童謡・唱歌 八洲秀章&抒情歌

 *09/09/06  「細道のMIDI倶楽部」TOPへ
 Photo:御射鹿池 Hosomichi©2000

【早乙女光】
早乙女光(さおとめひかる:1904年1月27日〜1944年5月7日推定)は、映画音楽の作曲者で、1934年(昭和9年)6月28日の松竹蒲田映画<隣の八重ちゃん>の作曲以来1944年(昭和19年)4月13日の松竹大船映画<女性航路>まで52本の映画音楽を作曲しているようです。亡くなったのが1944年5月7日と推定されていますので、最後の映画音楽作曲直後に40歳で逝去したことになります。”アラウンド40”で応召というのも考えにくいのですが、それだけ戦局が厳しかったのでしょう。同年4〜5月頃春浅い満州で、<作曲家>と自称する<早乙女光一等兵>に出会った人がおり、その人は終戦後シベリアに抑留されて命からがら帰還したようですが、<早乙女一等兵>も一緒に抑留されたものと思って、探していたようです。以上の経緯を考えますと、作曲家早乙女光は、映画音楽などに一番充実していた39〜40歳時に応召し、満州に送られ、いくらも経たないうちに死亡(戦死かどうかは不明)したものと思われます。この大ヒット曲「湖畔の乙女」と「古き花園」「荒野の夜風」を残して・・・