この「大阪ラプソディー」は、その曲名が表すように、戦前の藤山一郎の歌った「東京ラプソディー」を意識して作られたものに間違いないでしょう。前奏のイントロからテンポ、曲想とも全く同じようなものです。勿論メロディーや歌詞は全く別物ですのでパクリではありません。歌は世相を表すといいますが、歌謡曲の『東京○○』と『大阪○○』の消長は、東京vs大阪の消長を表しているようで面白いです。戦前から昭和30年代にかけては<東京○○>のヒット曲が圧倒的に優勢で、<大阪○○>にはほとんど見るべきものがありませんでした。ところが昭和45年のEXPO’70(大阪万国博覧会)を境にして<東京○○>はほとんど姿を消し、<大阪○○>のヒット曲が圧倒的に増えました。この「大阪ラプソディー」は昭和50年代の大阪の勢いを謳歌するような歌でした。<東京○○>隆盛の頃には大阪は御堂筋、法善寺横丁、道頓堀、浪花など地名の曲は多かったのですが、反対に<大阪○○>が隆盛になると東京は<銀座><池袋>などに特化して行きました。
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(三)
【一、二番の最初の2行部分の間奏】
覚えておきます 小さなことまで
【Duet】あなたとすごした 大事な夜は
七色のネオンさえ 甘い夢を唄ってる
【Duet】宵闇の大阪は 二人づれ恋の街
(二)
昨日よりまた今日は 別れ辛(つら)くなりそうよ
戎橋(えびすばし)法善寺 どこも好きよ二人なら
嬉しいはずでも あなたといる時
【Duet】なぜだかこの胸 痛んでくるの
店灯(みせあか)り懐かしく 甘い夜を呼んでいる
【Duet】宵闇の大阪は 二人づれ恋の街
(一)
あの人もこの人も そぞろ歩く宵の街
どこへ行く二人づれ 御堂筋は恋の道
映画を見ましょうか それともこのまま
【Duet】道頓堀まで 歩きましょうか
七色のネオンさえ 甘い夢を唄ってる
【Duet】宵闇の大阪は 二人づれ恋の街
作詞:山上路夫 作曲:猪俣公章 歌唱:海原千里・万里 MIDI制作滝野細道
大阪ラプソディー