昭和26年(1951年)     JASRAC No.055-1762-1
東京の椿姫

作詞:東条寿三郎
作曲:渡久地政信


 歌唱:津村  謙
 MIDI制作:滝野細道

(一)
窓うつ風の ためいきか
更けてネオンの 灯る街
その名は 知らない
いつか寂しく 浮かぶ顔
あああ 思い出の 胸にすむ
東京の椿姫

 (三)
 夜霧の町に つつまれて
 暗いさだめの 果てを行く
 その名は 知らない
 呼ぶなかなたの 白い星
 あああ 胸に咲き 胸に散る
 東京の椿姫


(二)
嘆きの酒に 酔いしれて
なにも云わずに 泣いていた
その名は 知らない
夢にしみこむ 古い傷
あああ さすらいの 君いずこ
東京の椿姫

 懐メロ 童謡・唱歌 八洲秀章&抒情歌 
 *10/FEB/17 「細道のMIDI倶楽部」TOPへ 

作詞者東条寿三郎(とうじょう・じゅさぶろう、1920年12月1日〜2003年
11月26日、福島県出身)の詩は上海帰りのリル」でも解説しましたが、
非常に情念的かつ観念的で意味の取りづらい所があります。この「東京
の椿姫」でも情念的言葉をバラ撒いて全体に収斂させる手法、いわば演
繹的作詞の構成になっています。おさげと花と地蔵さんと」や「星屑
の町」などは特にその傾向が顕著ですが、見ていただくと分かります。

Photo:Licenced at GFDL v1.2 by Tennen-Gas from Wikimedia.Commons.