昭和24年(1948年)      JASRAC No0052-0089-0
月よりの使者
作詞:佐伯孝夫(C)         作曲:佐々木俊一(PD)
歌唱:竹山逸郎・藤原亮子     MIDI制作:滝野細道

(
)【男】
白樺ゆれる 高原に
りんどう咲いて 恋を知る
男の胸の 切なさを
啼け啼け山鳩 幾声も
  
(間奏無し)
(二)【女】
夜霧の駅に 待つ君の
おもかげ強く ふり捨てて
はかなや月に 泣き濡れし
白衣(はくい)の袖よ いつ乾く
 
   フデリンドウ
(間奏)
(三)【男】
人目も草も 枯れ柳
恨みも恋も 散る宵に
ふとまた逢えば 増す想い
未練か夜も 眠られず
  (間奏)
  (四)【男女】
  幾春秋
(はるあき)を さ迷えど
  まことの縁
(えにし) 結ぶ日は
  月よりの使者 思い出の
  りんどう抱いて 来るという
 

童謡・唱歌・懐メロ  八洲秀章&抒情歌  昭和戦後の歌謡曲・演歌     *2014/MAR/19 改
 Photoes taken by Hosomichi    月よりの使者1

月よりの使者 この曲は久米正雄の同名小説を映画化した時の主題歌で、
映画と共にヒットしました。この歌詞を見ますと、愛染かつらの「旅の夜風」やこ
の時代前後の擦違い恋愛物語と同一の雰囲気です。これは堀辰雄の、いわゆ
る結核文学「風立ちぬ」と同様、結核療養サナトリウムに入院した男性患者と看
護婦の悲恋物語です。この状況は「高原の駅よさようなら」と全く同じ状況です。
この歌詞二番の<白衣>はこの時代<びゃくえ>が通常の読み方ですが、全
音楽譜のとおり<はくい>とルビを振っておきます。