私の「わたしの城下町」
昭和46年(1971年)

 「わたしの城下町」とはどこの城下町のことか、というのが問題となって久しいですが、特に作詞者や歌手に縁の地方は気が揉めるところです。こういう場合、作詞者が言明した所が<ゆかりの地>となるのですが、この歌の作詞者安井かずみはその地を特定することなく亡くなりました。「湖畔の宿」の湖はどこか、というのと同様です。<湖畔の・・>の場合は、後に佐藤惣之助のメモなるものが出てきて<榛名湖畔>とされ、現在では湖畔に立派な公園まで出来て名所の一つとなっています。この「わたしの城下町」は歌碑ができてもいいくらいに、有名かつ名曲ですが、作詞者の言明が出て来ないのでは、あとは歌手しかないでしょう。<わたしの=小柳ルミ子の、城下町=筑前福岡城下町>として、歌手が<わたしはこの歌を歌うときはいつも、大濠公園を散策しながら福岡城址を見上げているのをイメージして歌いました>とかなんとか言ってくれれば公園に歌碑でも建つかも知れませんが・・・
 地方の小市町村出身の作詞者の有名な歌であれば、何が何でも歌碑くらいは建立してしまうのでしょうが、安井かずみ=京都市、小柳留美子(本名)=福岡市という大都市ではそれも覚束ないものがあります。安井かずみは、この歌のイメージ部分として重要な<格子戸を潜り抜け・・・>というのは京都の家並みをイメージした、と言っていたそうです。

     JASRAC Code No.095−2451−7

     わたしの城下町     


   作詞:安井かずみ(C)
   作曲:平尾昌晃(C)
   歌唱:小柳ルミ子
   MIDI制作:滝野細道

   
  (一)
   格子戸を くぐりぬけ
   見あげる 夕焼の空に
   誰が歌うのか 子守唄
   わたしの城下町
   好きだとも いえずに
   歩く川のほとり
   行きかう人に
   なぜか目をふせながら
   心は燃えてゆく

  (二)
   家並
(いえなみ)が とぎれたら
   お寺の 鐘がきこえる
   四季の草花が 咲き乱れ
   わたしの城下町
   橋のたもとに ともる
   
(あかり)のように
   ゆらゆらゆれる
   初恋のもどかしさ
   きまずく別れたの

    (間奏)
   橋のたもとに ともる
   灯(あかり)のように
   ゆらゆらゆれる
   初恋のもどかしさ
   きまずく別れたの


   湖畔の宿を探せ!

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*2006/SEP/01 開設曲