Canonの一眼レフカメラ「EOS 90D」と、APS-Cミラーレスカメラ「EOS M6 Mark II」のリーク情報が出回ってきました。

(この辺の情報に触れていない人には、さっぱりな記事です。すいません)

 

両者とも32.5MP APS-Cセンサーを搭載し、DIGIC8です。

ミラー駆動の有無があるので、両者に連写速度の差はありますが、中身はほとんど一緒だと思うんです。が、リークされたカタログを見ていると、いろいろ差別化されてて面白いです(首を傾げるところもたくさんあります)。
パッと見て分かる誤植もあるので、どこまで信用できるか分かりません!

特に90Dは、ミラー+位相差センサーと、ライブビューの数値が混在していて、何を信じていいのか悩みます。
AFモードに「瞳AF」があります。ライブビュー専用なのか、AEセンサーの22万ピクセル(RGB+IR)センサーでもできるのかさっぱりです(恐らくライブビュー専用EOS iTRでも瞳認識(顔認識)追従するようです)。(このセンサーは物体追従まではできる)
AFポイントは45点と書いてある割に、AFエリアは88%(横)×100%(縦)って書いてあるんです。これ、ライブビューのカバーエリアやんけ!
とまあ、わざと分かりにくく書いている気がします。

面白いなぁと思ったのは、以下の点。
90Dの最大シャッタースピードは1/16000。電子シャッターです!! ストロボ同調は1/250なので、グローバルシャッターという訳ではなさそうです。
その癖、連写速度はミラー駆動で10コマ/秒。ライブビューでも11コマ/秒です。

M6 Mark IIの連写は、14コマ/秒で、RAW Burst Modeでは23コマ/秒 30コマ/秒にもなります(23コマでバッファフル)。
90Dは先幕、後幕ともに物理シャッター。M6 Mark IIは先幕は電子シャッター、後幕は物理ないし、電子シャッターなのではないでしょうか。

30コマ/秒で読み出すという事は、5.0GB/秒と言うことです(DPなので、10.0GB/秒かも)。この速度をセンサーから読み出すには、どう考えてもDRAMの搭載が必要(フォトダイオードからの転送では間に合わない)です。センサー上にDRAMを混載するには、裏面反射型にする必要がありますので(表面だと、フォトダイオードへの光路に影響が出る)、この世代のDP CMOSセンサーはCanonの民生用(APS-C以上)としては初めての裏面反射型CMOSセンサーで、DRAM積層型と考えられます。

横6960 × 横4640 × (色深度)14bit × 3(RGB) /8(byte) = 169,545,600B → 1枚
× 30コマ → 5,086,368,000 ≓ 5.0GB(DPなら2倍で10.0GB/秒?)
(初出の際に計算を間違えておりましたので、訂正しました)

ようやくSONY製のセンサーに追いついた! と言えなくもありません。
(おそらくSONYの方がプロセスが微細化されてると思うケド)

現状のCanonセンサーは、SONYなどの他社に比べてカラーノイズが多いのですが、それは、ノイズ除去とアンプの位置(タイミング?)が異なるからです。
ノイズを消しすぎず、自然な色合いになる反面、ISO感度を上げたときのノイズ(特に低輝度)は、目立ちやすいのもあって、SONY(NIKON)って良いなぁと思うところです。
DRAM混載型になることで、この辺の回路も新しくなり、ランダムノイズが激減するかもしれません。いや、CANONは、そういうドラスティックなことはやらないか~!

Canonはセンサーを外販していないこともあって、あまり細かな部分を開示していません。でも、こうやって読み解いていくと、数年毎にブレイクスルーが見えてきて楽しいです。

さて、答え合わせは、製品が発売されてからでしょうか。
この先の基幹技術となると思うので、この次に予定されているフルサイズミラーレスへの搭載が待ち遠しい限りです。

(2019/08/22追記)

M6 Mark IIの総画素数は、25.8Mなんですよね(有効画素数は90Dと同じ32.5M)。と言うことは、画像処理エンジンで拡大していると言うことでしょうか。

25.8Mピクセルで計算し直すと、6222×4148ぐらいになると思います。

横6222 × 横4148 × (色深度)14bit × 3(RGB) /8(byte) = 135,496,494B → 1枚
× 30コマ → 4,064,894,820 ≓ 4.0GB(DPなら2倍で8.0GB/秒?)
(なんという切りの良い数字!)

23枚でバッファフルという事は、135MB×23=3.1GB(DPで6.2GB)となりますから、バッファは恐らく8GBと思われます。

 

(8/28追記)
CanonよりEOS M6 Mark IIが正式発表になりましたので、答え合わせします。

→ 詳細のページはこちら

画素数は「約3250万画素(総画素数:約3440万画素)」とのことです。
>M6 Mark IIの総画素数は、25.8Mなんですよね
この部分は、流出原稿の誤植と思われます。

「※連続撮影時のRAW画像は12bitAD変換が施されています。」と記載があるので、

横6960 × 横4640 × (色深度)12bit × 3(RGB) /8(byte) = 145,324,800B → 1枚
× 30コマ → 4,359,744,000 ≓ 4.3GB(DPなら2倍で8.6GB/秒?)

色深度が12bitで大丈夫で、14bitならダメという事は、毎秒4GB少々は出せるけど、5GBは出せないという事になります。

(8/29追記)

RAWバースト撮影時は1800万画素にクロップされるとの記述アリ。
ついでに来月辺りにEOS Rのファームウェアアップデートがあって、顔認識(瞳AF)関連の強化があるっぽいです。

1件のコメント

  1. ピンバック: EOS M6 Mark IIのCMOSセンサーはかなり良くなったとの話 | FreeHOUSE 千歳忍BLOG

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