友人に1D3を譲ったときに、1D3のムック本をプレゼントしました。
 その時に、本棚には、私が初めて買った2002年のデジタルカメラマガジンが残されていました。つい、手にとって開いてみると、そこにはとても懐かしい機種と、その画像が。おそらくは、キャノンのD60。
 正直な感想は、ぎらついた、うっすい写真。
 これが10年前の高画質だったのか、とビックリしました。
 10年前と言えば、ニコンD100(出てた)、キャノン10D(未だ出てない)辺りが最新機。ようやく一般市民にデジタルの一眼レフが届きだした頃。1機種新しくなると、ダイナミックレンジや許容高感度ノイズなどが1段上がるような、ワクワクしてた世界。
 でも、まだ「写真」と呼べるレベルじゃ無かったんだなぁ、と。
 当然、フィルムに追いつけ追い越せで技術者達は頑張っていたんでしょうね。全然追いつけていなかった。CCDの色乗りの良さを捨て、読み出し速度と、高感度的に有利なCMOSが主流になった頃。さっぱりした画質にちょっと違和感を感じたり。
 新しい機種で初めて撮った写真を見たとき、その色乗りの良さにビックリしました。単純に彩度を上げただけじゃないんです。すごく深い色を再現してくれているんだとビックリしました。
 もう、最近ではフィルムを比較に出すことはありません。これは、完全に画質の点でも、越えてしまっている証左だとおもいます。フィルムの風合いはもちろん残しておくべき資産ですが、今後、主流に戻ることは無いでしょう。
 雑誌の写真を見ても、違和感を感じることはありません。
 CMOSセンサー。レンズ、画像処理技術。全てが、当時からは想像できないレベルで進化しているんだなぁと思った、秋の夜でした。