昭和36年(1961年) |
JASRAC No.013-0037-7 |
王将
作詞:西條八十(C)
作曲:船村徹(C)
歌唱:村田英雄
MIDI制作:滝野細道
西條八十倶楽部内の詞
船村 徹倶楽部内の曲 |
|
|
(一)
吹けば飛ぶよな 将棋の駒に
賭けた命を 笑わば笑え
うまれ浪花の 八百八橋
月も知ってる 俺らの意気地 |
(三)
明日は東京へ 出て行くからは
なにがなんでも 勝たねばならぬ
空に灯がつく 通天閣に
俺の闘志が また燃える |
(二)
あの手この手の 思案を胸に
やぶれ長屋で 今年も暮れた
愚痴も言わずに 女房の小春
つくる笑顔が いじらしい |
通天閣(PD) |
2013/JUL/17
この【王将】は関西将棋の市井棋士の勇、坂田三吉が東京の棋界名人に勝負を挑む前日
の心情を歌ったものですが、歌名を「王将」としたについてはいささか理由があるのではと
思っています。将棋の駒には、成り駒・持ち駒になれる駒七種類と、司令塔としての王将・
玉将(ぎょくしょう)の二種類があります。もともと玉将しかなかったものが、太閤秀吉の一
言で王将が作られたといわれています。現在、「王将」は目上(めうえ)、上手(うわて)、先
手、が持ち、「玉将」は目下(めした)、下手(したて)、後手が持つのが通例ですので、作
詞の西條八十も「坂田三吉こそ王将を持つべき真の棋界王者である」として、この歌の題
名を付けたのではないだろうか、と想像してしまいます。 |