昭和39年(1964年) 
JASRAC No.013-0099-7 
お座敷小唄   

作詞:不詳  
作曲:陸奥明 

歌唱:和田弘とマヒナスターズ
MIDI制作:滝野細道

(一)【客】         →
富士の高嶺に 降る雪も
京都先斗町に 降る雪も
雪に変りは ないじゃなし(注)
溶けて流れりゃ みな同じ

(二)【芸妓】
好きで好きで 大好きで
死ぬ程好きな お方でも
妻と言う字にゃ 勝てやせぬ
泣いて別れた 河原町

(三)【客】
ぼくがしばらく 来ないとて
短気おこして やけ酒を
飲んで身体を こわすなよ
お前一人の 身ではない
(1コーラス間奏)
(四) 【芸妓】
一目見てから 好きになり
ほどのよいのに ほだされて
呼んで呼ばれて いる内に
忘れられない 人となり

(五)【客】
どうかしたかと 肩に手を
どうもしないと うつむいて
目にはいっぱい 泪ため
貴方しばらく 来ないから

(六)【芸妓】
唄はさのさか どどいつか
唄の文句じゃ ないけれど
お金も着物も いらないわ
貴方一人が 欲しいのよ

懐メロ  八洲秀章&抒情歌  童謡・唱歌  「細道のMIDI倶楽部」TOPへ 2013/OCT/02
この「お座敷小唄」は、昭和23年の「トンコ節」、同27年の「ゲイシャワルツ」同35年の
「おひまなら来てね」などの流れを汲む、料亭のお座敷で客と芸妓の掛け合いで唄うそ
の名も「お座敷小唄」。歌詞からすると、一番、三番、五番を客が唄い、二番、四番、六
番を芸妓が返すというようになっています。まさにお座敷から誰ともなく唄い広められて
来たらしく、作詞者不詳となっています。其の為かあらぬか、一番の歌詞の♪雪に変り
はないじゃなし♪などと意味不明の部分もあります。この後、昭和40年の「松の木小唄
を最後にお座敷小唄の類は、歌謡界では聞かれなくなりました。温泉地を除いて、芸者
遊びそのものが廃れて行ったからでしょう。
(注)<雪に変りはないじゃなし>