昭和21年(1946年)
JASRAC No.055-1123-2
作詞:佐々詩生
作曲:上原げんと
歌唱:岡  晴夫
制作:滝野細道
   

(一)
青い芽を吹く 柳の辻に
花を召しませ 召しませ花を
どこか寂しい 愁いを含む
瞳いじらし あの笑くぼ
ああ東京の 花売娘


(二)
夢を見るよに 花篭抱いて
花を召しませ 召しませ花を
小首かしげりゃ 広重
(ひろしげ)えがく
月も新たな 春の宵
ああ東京の 花売娘


  (三)
  ジャズが流れる ホールの灯かげ
  花を召しませ 召しませ花を
  粋なジャンパー アメリカ兵の
  影を追うよな 甘い風
  ああ東京の 花売娘


懐メロ 童謡・唱歌 八洲秀章&抒情歌

  *09/AUG/18 「細道のMIDI倶楽部」TOPへ
  Photo & Illustration by Hosomichi

この「東京の花売娘」は終戦で解放感に溢れた昭和21年に発表され、「リンゴの唄」同様戦後日本の荒廃の中を明るくリードした曲の一つです。作詞の<佐々詩生>は「東京ラプソディー」、「ニコライの鐘」などを作詞した門田ゆたか(1907年1月6日〜1975年5月25日、本名:門田穣(ユタカ))の変名です。このペンネームは時代背景との関連が色々想像される興味深いものです。
上原げんとは、戦前花売娘シリーズとして「南京の花売娘」「広東の花売娘」「上海の花売り娘」を作曲、いずれも岡晴夫の歌唱でリリースしています。