Canonのフラグシップ「EOS-1D X Mark III」の開発が発表されました。

メカ部分も順調に進化していますが、ミラーレス技術との融合もすごいです。というか、ミラーレスカメラとしてもフラグシップな性能を有していると思います。

細かい部分はリリースなどを見てもらうとして…。気になった点をいくつかピックアップします。(今回参考にしたサイトはこちら)

画像形式がHEIFになった!
HEIFはiPhoneで使われている画像コンテナですね(画像ファイルではなくコンテナ)。JPEGとHEIFの切り替え式になると思います。
HEVCはH.265動画圧縮技術のことで、これを静止画にも応用したものとなります。いろいろメリットがありますが、簡単にわかりやすいところで行くと、JPEGよりも圧縮率が良いので、同程度の画質を維持した場合200%程度小さくなる(半分になる)そうです。圧縮アルゴリズムが違うので、細かな部分を比較した場合、JPEGの方が好ましい画であることは否定できませんが、それ以外にもメリットがたくさんあります。
例えば、色深度を8bitより大きくすることができます。よりダイナミックレンジの広い画像を保存することができます。HDRに対応したTVなどでみると、違いが出ることでしょう。
また、バースト撮影などのデータを1つにまとめることで容量を節約したり、音声メモを同一ファイルに保存したりすることもできます。
もちろん、EXIF情報も保存できます。
コレに対応する為には、Digic9が必要な気がします。
(逆を言うと、Digic9以降のCanon製カメラはHEIFを選べるようになるのでは無いかと思います)

CFexpressカードスロット×2基に
Canonは長らくSanDiskとの関係が深く、CFの限界後、CFastを採用しました。CFastはCFと同じ大きさでHDDのSATAと同じ転送方法を採用した規格です。CFはPATA(パラレルATA)の規格でした(最大で600MB/s)。
NikonやSONYがXQDに行ったのを尻目に、どちらが覇権をとるか~!と思っていましたが、将来性が高いXQDが勝ち残ったのは自明の理でした。
私は、この辺が心配で1DX2が買えなかったというのもあります(メディアの価格が高い)。
今回採用されたCFexpressは実質XQDの新バージョンです。
これで、しばらく安心ですね!

AFスタートボタン内部に新たなデバイスを導入
恐らく、タッチセンサーが内蔵され、スタートボタン上をなぞるだけでAFポイントを動かせるのではないかと想像しています。
今、EOS Rを使っていて、AFポイントの移動はタッチパネルを使うのですが、これを閉じていると「非常に動かしづらい」のです。液晶画面を閉じることなんてないでしょう?と思いますが、ライブハウスやホタル、花火など、暗所での撮影で無駄に光を漏らさないために閉じることが有るのです。すると、AFポイントが動かせない! んがー!となるんです。これがポジションを変えずに行えるというのはとても嬉しいですし、時期EOS Rに移植して欲しい機能No.1です。

リリースの中ではボディ内手ぶれ補正には触れられていません。
この辺も気になるところです。

(2020/01/07追記)

Canonより正式に発表されました。
→ デジタル一眼レフカメラのフラッグシップ機”EOS-1D X Mark III”を発売 キーデバイス一新により最高約20コマ⁄秒の高速連写と高精度AFを実現

動画でのDPAF利用制限を見ていると、かなり高速化されたとは言え、DPCMOSの読み出しには時間が掛かるというのが伺えます。現状、全画素読み出しで30fps程度が限界っぽいですね!