佐々木すぐるの当倶楽部内の曲目リスト

佐々木すぐる当倶楽部の作曲曲
曲  名 作  詞 歌い出し
赤ちゃんのお耳  都築益世  赤ちゃんのお耳は小さなお耳ふっくら 
うさぎの電報  北原白秋  エッサッサエッサッサぴょんぴょこうさぎが 
おさるとりすの子  S・ハチロー  お山のおさるとリスの子はお使いしたので 
お山の杉の子  吉田テフ子  昔 昔その昔椎の木林のすぐそばに小さ
京人形  久保田宵二  赤いかのこのお振りそで京人形の見る夢 
月の沙漠  加藤まさを  月の沙漠をはるばると旅のらくだが行き 

Illustration by Hosomichi

「月の沙漠」の<沙漠>を<砂漠>と誤解しているか、どちらでもよいと思っている人もいるようですが、厳然とした区別があります。沙漠は岩や小石やがゴロゴロしていて、茫漠たる木々の殆どない地域のことで、サバクの総称といえます。。一方砂漠はイラストにあるような砂山の続く地形の地帯のことです。この歌のイメージとしては<砂漠>のほうがよいような気はしますが、加藤まさをのイメージした光景がどのようなものであったのかは、資料がなく分りません。この歌のイメージは極めて叙情的ですが、実際の砂漠は暑く厳しく、強盗団の跋扈で、とても王子様とお姫様が二人きりで旅することなど、思いもよらぬことだったそうです。
漢字で地形を表すことは<○○崎>にも言えます。例えば<犬吠埼><石廊崎><日御碕>など形状により字が違います。<佐多岬>のように<○○岬>は西日本に多いようですが。
加藤まさをは、本業は画家ですが、詩人、童謡作家など色々の顔を持っており、同時代の竹久夢二と同じような活動をしたようです。佐々木すぐるは当倶楽部にも、「うさぎの電報」「京人形」などがあります。

    大正12年(1923年)3月       JASRAC No.052−0054−7

 月の沙漠


    作詞:加藤まさを(C)
    作曲:佐々木すぐる(C)
    MIDI制作:滝野細道


1 月の沙漠を はるばると
  旅の駱駝が 行きました
  金と銀との  鞍置いて
  二つ並んで 行きました


2 金の鞍には 銀の甕
  銀の鞍には 金のかめ
  二つの甕は それぞれに
  紐で結んで ありました


3 先の鞍には 王子さま
  あとの鞍には お姫さま
  乗った二人は お揃いの 
  白い上着を 着てました


4 広い沙漠を 一筋に
  二人はどこへ 行くのでしょう
  朧にけぶる 月の夜を
  対の駱駝で とぼとぼと


  砂丘を越えて 行きました
  だまって越えて 行きました


    童謡・唱歌  懐メロ  八洲秀章&抒情歌  「細道のMIDI倶楽部」TOPへ  2006/SEP/01 開設曲