2001年 9月
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もくじ
9月4日・・・・・自宅サーバー始める
9月10日・・・・・新型AIBO・メモリ・CPU
9月17日・・・・・パッケージとヒートシンク・CPU続き
9月17日
久々の晴れ♪FC-PGA
Pentium3から採用されたFC-PGA。フリップチップ形式ですが、これがまた、コア欠けが多い。
実はこれには理由が有るんです。古く、チップはCPGA=セラミックでした。Pentium133MHzあたりまででしょうか。CPUコアから全てセラミックで保護されており、足もそこから生えてました。
その後、PPGAとなります。経費節減の為、セラミックからプラスティックパッケージとなります。ダイは金属(アルミ?)で保護されておりました。
その後、FC-PGAとなります。フリップチップ-PGAは、ダイをエポキシ樹脂で固めただけのものであり、非常に強度的に不安が有ります(ダイの熱を効率良く冷やす為のキャビティーアップと呼ばれる物)
CPGA、PPGAは表面が平らであり、比較的軽い力で押さえても十分に熱が逃げるのですが、FC-PGAは平面度に偏りが有り、そのためにも、強い力でヒートシンクを押さえつける必要があります。
そのために、Pentium3はチップを壊し易いのです。他の形状に比べ、3倍程度の圧を掛けないとダメなようです(スペックシートに記載が有ります)
Pentium4は上面にあるヒートスプレッダが、FC-PGAなどより効率が良くなっており、よりよく熱を逃がせるように工夫がされています。
ですから、Athlonなどは、ヒートシンク自体の推奨重量が300gと大きくて、接地圧が低め。Pentium3がヒートシンク重量が180gと軽め、接地圧が高めになる理由、分かりました? ソケットに有るツメから接地する部分までの高さも違いますし、むりやりつけると、「カキッ」と簡単に壊れちゃいますよ。気をつけましょうね♪
恐るべき熱密度
昨日の続きです。
半導体は、製造プロセスが微細になるほど消費電力が減少し、動作周波数が向上するという特性を持っています
ただ、面白いのは、使用するトランジスタの量が2倍に増えても、速度は1.4倍ほどしか上がらない事です。プロセスが微細化し、使用するトランジスタの量が増えても、その増加量ほど早くはならないわけですね。逆に、トランジスタが多くなると、消費電力は上昇し、発熱量が増えていきます。
冷やさないと、CPU自身が溶けたり燃えたりするんです。
CPUクーラーが必須になったのは、Pentiumからでしょうか。熱い熱いと言われた初期型のPentium133MHzあたりで、熱密度はホットプレート並になっていた事をご存じでしょうか。SCSIのHDDやCPUの熱があまりにすごい時に「目玉焼きが作れる」と千歳も口にしていましたが、それが事実だと知ったのはずいぶんと後の事です。
今後そのままの状況を予想すると、CPUの消費電力が150Wクラスで、約60W/cm2。これは、現行の0.13ミクロンプロセスの限界。続いて、次世代の0.1ミクロンプロセスの世界だと、消費電力は200W。熱密度は約90W/cm2となり、核反応炉(約100W/cm2)直前という馬鹿げた予想になってしまいます。
溶けます。
いや、燃えます。
確実に。
ヒートシンクに効率良く熱が逃げるよう、ヒートスプレッダなどを改良したり、熱密度の低いL2キャッシュをまばらに配置し、ダイの熱を平坦化したりと、様々なアプローチをしているものの、そろそろ限界にたどりつこうとしていると思われます。
Pentium3の1GHz以上、Pentium4に付属するリテールのCPUクーラーの大きさ。アレ見てたら、製造コストだけでも大変なものになってきます。
そこでようやく、消費電力あたりのパフォーマンスを向上させるというアプローチが次世代以降の主題となってくるのです。マルチスレッドCPU
だってね。スカラー(初期のCPU)は、スーパースカラー(CPUの実行演算器が複数個有る)や、アウトオブオーダー&投機実行CPUに比べても、相当に効率がいいんです。絶対的な速度は望めないにしても、効率はいいんですよね。
だからって、今のプロセッサを戻せるかというと、そんなことはない訳で。
すると、どうするか。「同じぐらいのダイサイズで、より効率のいいCPUを作ろう」
と、当たり前の結果にたどりついた訳です。
今までの、トランジスタをガンガンに使い、クロックを鬼のように上げてきたスポーツカーのようなエンジンから、エコロジーな燃費のいい車に変わってきた、といいましょうか。
マーケット的にも大きなパラダイムを迎えることになるでしょうね。だって、クロックが大きいCPUイコール速いCPUとは限らなくなるのですから。今までのx86互換CPUが取ってきた戦略のようです(笑)
その中でも効率が高く、設計変更が少ない(と思われる)ものが、Intelの発表したHyper-Theradingテクノロジです。もともと、DECの設計したAlpha EV8が採用していたスレッドレベルパラリズムが最初と言われています。命令をいかに効率良く実行できるか。
命題ですよね。
PentiumProがx86の命令をRISC風の命令に変換し実行するようになったのも、命令を単純化して、命令の並列度を上げ易いから。性能を上げてきたPentium4やAthlonでも、2.5命令ぐらいが精一杯。別のアプローチとしてVLIW系のCPU(Iteniumなど)は、予めコンパイラによって命令を配置しておくから、同時に4命令ぐらいまで上がる。単純に同クロックでも2倍近い性能を得られる訳です。じゃあ、どんどん並列度を上げて行けるかというと、そうも行かない。コンパイラの負荷も大きいし、分岐などを考慮すると、あまり長々ともできない。
マルチタスクだのなんだの言ったって、CPUレベルで言えば、単一のCPUは瞬間的にはシングルタスクでしかない訳です。
じゃあ、CPUが複数あるように見え、OSが複数のタスク(スレッド)を割り当てることができたら。CPU自身がスケジューリングをして、もっとも効率良く動かせるようになったら、より命令の並列度があがるのではないか? というのがマルチスレッドパラリズムです。(個別にプログラムカウンタやレジスタマップを持つが、実行部や、レジスタは共有する)
それほど多くの付加機能を必要としない割に、効率がいいので、次世代CPUには搭載されてくるでしょう。IntelのHyper-Theradingでは、20~30%効率が良くなるそうです。
Intelでは、次期Xeonから搭載する予定で、メインストリームも、Pentium4の次あたりから搭載してくるでしょう。マーケット的にPentium4に乗せてくるとは思えませんので。さて、その次はマルチコアオンダイ(1つのダイに複数のCPUコアを載せる)ですかね~。
既に実用化してるCPUもありますが、まだ高価なのでなかなかメインストリームには落ちて来ないかもしれませんね。本日のキーワード「任天堂ゲームキューブ発売!」
9月10日
台風15号接近
AIBO初代の凛々しいAIBOが好きです。
2代目の子ライオンも、まあ、よしとしましょう。今回の3代目はなんだ!
女の子の足元に擦り寄り「へっへっへっへっへ!」と奇怪な運動をしていそうな馬鹿そうな顔をしてるじゃないか! あんなのでAIBOを名乗っていいのか?!
あまつさえ、叩いても、「へっへっへっへっへ!」を止めなさそうじゃないか!
いやだ、イヤだ!
俺は認めない!つうか、買えねぇ(;_;) 安くなったとは言え、じゅうまんえん。
メモリ
あんまり日記みたいなネタ書いてると怒られそうなのでコンピューターネタへ。
メモリの価格が下げ止まらず、ついに1MB当たりの単価が10円切っちゃって、おいおい、どうすんの? という状態ですね。
各メーカーとも、世界的なPC出荷減少の波の中、作っちまったから赤字でも売らにゃいかん、という状態なのでしょうか。体力の弱い所が倒れ、大手が生き残り、価格を切り戻すタイミングはいつなのでしょうか? せっかく付加価値を見いだせるとDDR-SDRAMやRDRAMにシフトしたメーカーも結局価格競争と市場の破綻によって影響受けまくり。先の見えない状態です。
PC133メモリよりも、PC100メモリの方が高くなっちゃったりして、笑うに笑えない状況でもあります。
512MBのPC133メモリでも、5000円ですから、懐に余裕のある人は、多めに買い足しておいて、WindowsXPに備えるのもいいかもしれません。
アキバや日本橋が遠い人は、メモリのような相場モノの価格があまり変動しないのが可哀想ですね。HDDのベアドライブとかも、若干差があるかなぁ?でも、先日、名古屋の大須に行ってきましたが、パソコンパーツ屋は頑張ってますね!
思いのほか種類があってビックリしました。CPUの話
x86系のCPUはi80386で一応の完成を見ていると思っています。8086/8088から、80186/80286に移る際アドレスバスが24ビットへ拡張されたり、プロテクトモードの導入がなされたり。i80386では、フル32ビット化、仮想86モードの導入などアーキテクチャに大きな更新が見られています。
一方i486は、フルスピードキャッシュを搭載したi80386でしかありません(若干の命令は増加している)Pentiumは、データバスを64ビット化し、メモリのレイテンシを極力排除するように作られています。
CPU内部の構造が大きく変わるのはPentiumProからです。現在歴史的に抹殺されているような感じすら受けるこのCPUは、x86の命令をRISC風の命令に変換し実行するようになった事です。また、L1キャッシュだけでは速度が容量的に問題がある事から、L2キャッシュを内蔵し、速度向上を計った物です。パイプラインが深くなりはじめたのもこの頃からです。
同一のクロック数では、RISCよりCISCの方が効率が高いと言われています。こんな論争も最近では意味を成さないものですが、当時はRISC vs CISC論というような大問題にもなりました。
命令長が可変であるx86では、周波数が上げにくいのです。16~128ビットと大きく命令長が変わる為、それを待ってから命令を実行してたのでは遅いのです。これがCISCが遅いといわれる所です。
その後PentiumIIが登場しますが、これは、Pentiumに搭載されたMMXを搭載し、16ビットアプリケーションの実行環境を改善したPentiumProと同等です。PentiumIIIは、MMX2/SSEを搭載したPentiumProです。
現在のPentium4は、内部構造を一新した新アーキテクチャです。パイプラインは20段にも及び、その実行時のペナルティ問題がよく議論されます。
ところがよく考えてください。PentiumからPentiumProになったときもパイプライン段数は倍に増えています(Pentium 5段・PentiumPro 12段)そして、大きな議論がされました。もちろん、Pro→2→3との間で予測分岐精度も上がってきました。それ以上にクロックが上がり、そんなペナルティなど気にせずともいいぐらいになってしまっているのです。
おそらく、Pentium4はIntelの言うとおり10GHzまで上がるでしょう(プロセスを考えると、もう少し行きそうな気がする)そうなると、その時の1ペナルティは、現在の1ペナルティの1/5でしかないのです。ただ、面白いのは、80286以降、次のアーキテクチャが先代より効率が良かったことはほとんどないんです。
i80286→i80386では、同クロックだと80286の方が速い。286までは、Intelもライセンスを出していたので、クローン286(80C286など)は20MHzに達するものがあり、これは速かった。
i80386→i486ではキャッシュを追加しただけなので速いのは当然。
i486→PentiumはDX4の100MHzが速かった。Pentium75MHzといい勝負していた。もっとも、バス幅などの拡大で、同クロックではPentiumの方が速かった。
Pentium→PentiumProでは、32ビットアプリケーションでは微速だったが、16ビットアプリで性能の半分ほどしかでなかった。32ビットOSが普及しているだろうという予測に市場がついていかなかったのだろうか。
Pentium3→Pentium4。これは今注目の的だから皆さんご存じの通り。クロックを上げる事で速度を上げてきた事実を知ることができると思います。
全てのCPUを同一クロックで動かしたときの効率はi80286が一番良かったりして(笑えない) 個人的には、AMDのK5、CyrixのM2当たりが一番いいんじゃないかと思います。Risc風命令。パイプライン。スーパースカラー。予測分岐。キャッシュ。
CPUは、今、新しい方向へ目を向けなければなりません。
熱との戦いです。続く
本日のキーワード「メルコがPS2用のUSBモデム発売」
9月4日
新学期です。
自宅サーバージャンク商品プレゼントと言うことで、方々から「動く(と思われる)もの」や、使っていないPCのパーツを募集しました所、予想外に多くの品物が集まりまして、ほんと、感謝感激でございます。
ただ、その、なんですか。全部発送すると、一体いくらかかるんだろうと、うれし涙が出てしまいました。トホホ。ところが、そのパーツをよく見ていくと、マザーボード(ASUS T2P4)、CPU(P5 MMX-233MHz)、メモリ(EDO-SIMM128MB)、FDD、ビデオカード(RIVA128)、NIC(3COM 3C509)、IDEカード(FastTrak100)などなど。
とまあ、1台組むのに足りないのは、電源、HDDだけという状態。
パソコン自作も久しぶり(この間、メインマシンをデュアル化したばっかりだろうって?)ですので、丁度いいですね。早速やってみましょう!
電源は、丁度メインマシンをデュアル化したので、250Wから格上げしたいなと思っていたので、コレを差し替える事に決定。
SevenTeamの250W(実効248W) SevenTeamの300W(実効278W)プラス30Wしか上がってない...あんまり変わってないだろうって? 違うんですよ。画像では分かりにくいかもしれませんが、ATX3.3Vが大幅にパワーアップしているのです。Pentium3ぐらいまではいいのですが、Athlonや、Pentium4は電気馬鹿食いですからね。この3.3Vのラインに余裕がないと不安定になったりするんですよね。
デュアル運用ですから余計です。・自作の心得 最近のCPUは電源馬鹿食い。3.3V系に注意。
電源とHDDをお盆明けすぐに買いに行ったのですが、どこも在庫が薄くなってる上に、値段が高いので断念。この時期なら当たり前というわけで、1週間ほど待ってからビックカメラで購入。ポイントを計算に入れるとアキバ価格より安い。
HDDはMaxtorの40GBをチョイス。
IBMが好きなのですが、静穏性が最近のものの中では低いのと、価格が高めなので、割り切ってMaxtorにしました。安くてそこそこ早いんだもん。静かだしね。・自作の心得 IBMは安定して速い。Maxtorは、安くてまま速い。Seagateは、ピーク性能が高い。WestanDigitalは...う~ん。
ケースは、以前に(こんなこともあろうかと)買っておいたスケルトンを使用。
・自作の心得 ケースなんぞ、なくても動くが、電磁波には注意(ぉ
という訳で組み上がったものがこちら。
側面 上部こんなんでもちゃんと動くんですよ?
CD-ROMがないので、メインマシンからケーブルだけ繋いで利用。どうせ、OSのインストールが終わったらCDなんて使わないのでOKです。
トラブル続出
いや~。トラブルって本当に嫌なものですね(水野春男風)
・起動しない!
POSTのメモリーチェックは問題なくパスするのに、いざブートしようとするとHaltしてしまう。う~ん。画面を見て見ると、L2キャッシュが0kb、メインメモりも0kbって出てるぞ? ぐっは~! これは、COAST(追加L2キャッシュモジュール)の接触不良だ! ちっくしょ~ 接点復活剤GO! うりゃ!
そういえば、CMOS保持用の電池が切れてる! 型番調べて、近くの量販店で買ってきました。これで、あと5年は大丈夫♪・すると、今度はHDDが認識しない!
別のマシンで8GB程度のパーティションを作ってあげると認識する事から、BIOSが40GBのHDDに対応していない様子。年代を考えれば仕方がないので、ASUSのサイトに行って新しいものをダウンロード。それでも1998年前半。
案の定アップデートしても28GBの壁(?)を超えられず、メインマシンで使っていた15GBのIBM DTPAへ変更。結局IBMじゃん(笑) スピンドルはそんなにうるさくないけど、ヘッドのシーク音が結構うるさいなぁ。
こんなむき出しの筐体じゃ遮音なんてできないし。またまたトホホ。・Windows2000がインストールできない!
Windows2000をインストールしようとすると、セットアップ初期画面でセットアップファイルが見つからない、というエラーが発生。HDDにi386フォルダ以下全てのファイルをコピーしてから、Winntを実行しても同様のエラーになる。
う~ん、ライセンスは余ってないけど、テストでWindows98SEでも入れて見るか。という事で、同じようにCDを入れてセットアップしようとすると、「不正なEXEファイルです。実行できません」と出る。
CD壊れたか?
しゃあない。Windows95でも入れよう。セットアップすると、おかしい。はっ!FAT32でフォーマットしてるんだからWin95(初期版)ではどうすることもできん! くう~!
何が理由か、じっくりと調べていくと、有りましたよ原因が。
臨時に繋いでいたCD-ROMとのIDEケーブルがATA66用の80芯ケーブルだったのです!
くそう。繋がるくせにデータ化けしてやがったか。
なんとか、余ったケーブルの山から40芯に差し替えると、あっさりWindows2000のインストールも行くじゃないか。罠にはまった!
前も同じミスをしたな。俺(ぼそっ)Windows2000を入れたら、削れるかぎりのサービスを停止!
通常止めんだろうというようなモノまで停止! ぎゃはは。メモリが空くよ空くよ。MMX233とは思えないぐらい軽いOSになってきたぞ~~!(セキュリティーホールを潰す意味でも、要らないサービスを停止させるのは有効)続いて、FTPdをインストール。HTTPdはどうしようか検討中です。
ええ、もちろん、IISなんて入れないですよ。危険きわまりないっすからね。IISだけでFTPd/HTTPd両方兼ねることができますが、ウィルスやトロイの木馬が多いので使用は控えましょう。ユーザーが多いものほど狙われ易いのです。今はルーターのルーティングの設定で四苦八苦です。
今まで、NATの設定でメインマシンに対していくつか穴をあけていたので、それとは別に、穴を開けるのに頭がこんがらがりそうです。これにより、うちのマシンはDHCP運用を諦めました。時々繋ぐノートパソコンぐらいですね。さて、あとはADSLが開通するのを待つばかり。
上り900kbps。どこまで出るか楽しみです。ちなみに、これがウチのメインマシン
本日のキーワード 「HPがコンパッキューを買収。新名称「ヒューレット・パッキャード」誕生」
当ページは「千歳忍」の独り言です。
極力真実に基づいて記述するようにしていますが、当方の思い違いや表記の方法によって一般的な解釈と異なる場合が有ります。意見や訂正の要請は大歓迎です。また、書いてほしいネタも募集しています。その場合はこちらまでどうぞ。