私の現在所有しているカメラはCanonのEOS R5です。
発売されてから1年7ヶ月経ちますが、未だに人気機種です。私は、発売後2ヶ月で購入することが出来ました。

操作感や、AF性能には大満足。AFはすごいです。中にすごい頭の良い妖精さんが入っているに違いありません。バッテリーの持ちは「思ってたほど悪くない」です。こまめに電源OFFすれば、通常の撮影なら1日ギリ大丈夫。予備のバッテリがあれば安心して動けます。
(ミラーレスは撮影枚数よりも、電源ONにしてる時間ですから……)
IBIS(ボディ内手ぶれ補正)は若干周囲が流れたりするような気がするけど、しないかもしれない……というレベルです。

入手直後のお話しはこの辺。

→ Canon EOS R5入手!

画質に疑問を持って水族館巡りをしたのはこの辺。

→ Canon EOS R5を持って、すみだ水族館へ

→ Canon EOS R5を持って、サンシャイン水族館へ

何度か撮影している内に、いえ最初から「世間で言われているほど高画質でもない?」という気持ちがモヤモヤとしていました。特に高感度ノイズとカラーノイズ。熱ノイズ。

特に、本体の内部温度が上がってくると浮かび上がってくるカラーノイズは酷いものでした。冬の体育館でバスケットボールの3on3を撮っていると、試合の後半になると目に見えてノイズが増えてきます。休憩が明けると画質が戻るという笑える状態でした。
水族館巡りでISO6400でもキツいという感想だったので、バスケットボールの時はISO3200を最大にして撮ってました。それでも目立つノイズの嵐。

これは初期不良個体なのでは? という心配が湧いてきます。
なので、一度「修理」扱いでCanonの大分に送った事もありました。

→ Canon EOS R5 ノイズ多すぎ問題

→ Canon EOS R5 ノイズ多すぎ問題2(考察編)

→ Canon EOS R5 ノイズ多すぎ問題3(結果編)

可能な限りデータを集め、内容を整理し、工場へ送りましたが、結果は「良品との差は認められない」でした。まじか。

この辺で写真欲が急激にダウン。コロナ禍もあって、カメラを持って出かける機会が激減しました。

他メーカーの4500万画素クラスのRAW画像を見てみましたが、このぐらいの画素数だとこういう写りになってしまうんだーというのが最近の感想です。
そんなこんなで2400万画素おCanon EOS R3も気になりましたが、このクラスのカメラをおいそれと買い直すこともできません。EOS Rを買い戻そうかと思いましたが、R5のAFに慣れるとやはり戻れません。
3000万画素で、メカシャッターレスのR後継機作ってくれー!

そんな折りに、DxO PureRAWがいいよ!という声が聞こえてきました。

DxOと言えば、DxO Mark。カメラやレンズのスコアリングを行っていて(いろいろあるものの)一定の指標なっている所で有名です。

また、DxOは、現在Nik Collectionを取り扱っている所でもあります。
(Nik CollectionはHDRやノイズ除去、モノクロ化などのプラグイン集)
Nik Collectionは、当初Nik Softwareが開発・販売していました。当時からとても良い性能で有名でした。これを2012年にGoogleが買収。2016年には無償で配布したことで一躍脚光を浴びました。
ええ、私もダウンロードしましたよ。
噂通りの性能でした。内容には満足したのですが、どうにもどうにも私のワークフローには合わず、アンインストールした記憶があります。
DxOはGoogleからNik Collectionを買い取り、現在取り扱っているメーカーなのです。現在のDxOの製品にNik Collectionの機能が取り込まれているとすれば、それはもう信頼でしかありません。

DxO PureRAWのいいところは、RAWを読んでRAWを出力する所です。
前述のNik Collectionなどは、画像処理後TIFFファイルなどで出力するのが一般的でした。最後の出力に使う分にはいいのですが、Lightroomの非破壊編集に慣れていると、中間形式で別ファイルに出力されるのは面倒でしかありません。
DxO PureRAWはCR3などのRAWを読み込み、画像加工後DNGで出力します。このDNGをLightroomで処理すれば「Lightroomのワークフローを邪魔しない」のです。

強いて言うなら、DNGファイルはサイズがデカイと言うところでしょうか。
DxO PureRAWの処理もそれなりに時間が掛かります。
でも、使う価値があると思いました。

私がR5を買ってすぐに横浜に行き、最初にガッカリした画像です。

SS:1/30 f2.8 ISO2000
レンズRF24-70mmF2.8L IS USMです。協調ISで手ぶれるような速度ではありません。
短辺1600pxまで縮小していますが、それでも空がノイジーです。

DxO PureRAWで処理したものと、CR3を比較のために重ねてみます。

わかりやすいように400%に拡大したものです。
ここまで拡大することに「写真として」意味があるとは思いませんが、どの程度ノイズが多いか、それを一発でどう処理できるかを見てもらえると思います。

 

もちろん、この程度のノイズをLightroomで処理することは造作もありません。ですが、高々ISO2000でこれだけノイジーであれば、ISO6400やISO12800がどれだけ使い物にならないかが判っていただけると思います。
(ただし、酷いノイズの場合、Lightroomではノイズとディティールの両立が難しい)

DxO PureRAWはDNGファイルを出力しますから、これをLightroomで取り込んで、更にノイズ低減する事も出来るんです!!! これは夢が広がります。すごいです。
ノイズが少なすぎれば足せば良いのです(暴論)。
もちろんDxO PureRAWにも処理の程度が複数あるので、被写体にあわせて変更しても良いと思います。
細かな使い方は次回。

 

 

※ここで述べているR5の画質に関して、千歳の持つ単一の個体に関する感想です。全てのR5について同様だとは「一切」述べておりませんのでご注意ください。

1件のコメント

  1. ピンバック: DxO PureRAWがすごい(EOS R5の話) その2 | FreeHOUSE 千歳忍BLOG

  2. 他の人にも聞いてみましたが高画素ゆえの悩みみたいなん感じですね、
    技術的にはどうしても高感度にするとノイズはセンサーに乗るし。
    ニコンD800とかが出た時なんかやキャノンだと5Dsとかが出たときも
    それ以前のレンズでは見きれなかった所が見えてしまっている状況と
    似ていますね。ハードメーカーでも消せないのをソフトで消すのも
    ソフトメーカーの力でその辺はいたちごっこだけどそれはそれで面白いですw

    ーとむー
    1. ▼ーとむーさん
       やりとり見ましたw
       4000万画素を越える画素数のRAWは、(等倍だと)どうしてもノイジーに見えます。どの辺まで許容できるかという話ですね。
       私のR5もISO200ぐらいまでは、めっちゃきれいですよw

       このDxOのPureRAWはすげぇので、R5持って出かけたくなりました。
       とむさんも、一度ためして見てください!

      千歳
  3. ピンバック: CanonがNeural network Image Processing Toolをリリースしたので、さっそく使ってみた | FreeHOUSE 千歳忍BLOG

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