昭和23年(1948年)
JASRAC No.059-0144-8
懐しのブルース
作詞:藤浦洸  作曲:万城目正  歌唱:高峰三枝子(曲リスト)
編曲・制作:滝野細道

(一)
古い日記の ページには
涙のあとも そのままに
かえらぬ夢の なつかしく
頬すり寄せる わびしさよ
ああ なつかしの ブルースは
涙にぬれて 歌う唄

(二)
ひとつ浮雲 夜の空
なぜか胸に しみじみと
思い出遠く ながれ行く
心にも似た かなしさよ
ああ なつかしの ブルースは
ひとりさびしく 歌う唄

(三)
重く悲しい 歌なれど
生きて行く身の つれづれに
夕闇遠い ゆくすえの
のぞみはかなく くちずさむ
ああ なつかしの ブルースは
この世の夢を 歌う唄

この「懐しのブルース」は、上記にあるように1948年の松竹映画、監督:佐々木康、主演:高峰三枝子、上原謙の<懐しのブルース>の主題歌です。高峰三枝子は戦前から女優としても、歌手(「湖畔の宿」など)としても大スターでしたが、戦後も息長くトップスターであったことは記憶にあるところです。映画も主題歌も大ヒットというのは<愛染かつら>の「旅の夜風」、「愛染草紙」、「愛染夜曲」が嚆矢でしょうが、先ず映画があって主題歌がヒットするというのが、宣伝手段がラジオや新聞しかなかった時代の大きなヒットパターンだったのでしょう。1947年の松竹映画<地獄の顔>などは「雨のオランダ坂」、「夜霧のブルース」、「長崎エレジー」、「夜更けの街」などの大ヒットを出しました。美空ひばり辺りから<主演映画→大ヒット曲>→<大ヒット曲→映画化>という流れになってきたようです。





童謡・唱歌 懐メロ 八洲秀章&抒情歌   *09/JUN/21 「細道のMIDI倶楽部」TOPへ



高峰三枝子の当倶楽部内のアップ曲
高峰三枝子当倶楽部の曲
曲  名 作  詞 作  曲 歌 い 出 し
想い出のボレロ 藤浦  洸 万城目正 山川越えて思い出はながれる雲か夜の霧
湖畔の宿 佐藤惣之助 服部良一 山の淋しい湖にひとり来たのも悲しい心
純情二重奏 西条八十 万城目正 森の青葉の陰に来てなぜに淋しく溢るる涙
情熱のルンバ 藤浦  洸 万城目正 嘆きの空の夕焼けはバラの花よりなお赤い
懐しのブルース 藤浦 洸 万城目正 古い日記のページには涙の跡もそのままに
南の花嫁さん 藤浦 洸 古賀政男 ねむの並木をお馬のせなにゆらゆらゆらと
宵待草 竹久夢二 多 忠亮 待てど暮らせど来ぬ人を宵待草のやるせなさ
別れのタンゴ 藤浦 洸 万城目正 別れの言葉は小雨の花かさようならと濡れて