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千歳忍の独り言

なんでも解説!

2000年 2月

1999年 < 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 > 2001年

 

もくじ

2月10日・・・・・千歳パソコンアップグレード編
2月28日・・・・・MP3は本当にCD音質なのか

 


2月28日
車のバッテリーを交換しました

MP3は本当にCD音質なのか

 さてはて、ちまたにあふれかえるMP3人気ですが、今や、高音質高圧縮データの先鞭としてだけではなく、すっかり市民権を勝ち得たような感じです。
 どの紹介記事を見ても「CDクオリティ」とか「CDと同音質並み」とか書かれております。ひどいものだと「CDと全く同じ音質で」とまで言い切ってるものもありまして、ひどいありさま...
 皆さんご存知だと思いますので、あまり詳しくは書きませんが、MP3は、Mpeg1 Audio Layer3の略です。当然、MP1、MP2という規格も存在し、数字が少ないほど、圧縮率が悪くなる反面、CPUへの負担が少ないものへとなります。いってしまえば、画像の存在しないMpeg1ビデオみたいなものですね(笑)
 MP3は人間の耳に聞こえない(正確には、聞こえにくい音)をカットして実際に存在する情報量をカットし圧縮するように作られています。高音質を維持し、早くエンコードできるものを作るという相反するものを両立させる為に、各メーカーやプログラマのノウハウがあるのです。
 基本的には、高音部(一般的には16kHz以上)は音として聞き取れない場合が多いので削除します。ただし、すべて切ってしまうと音の透明感が失われてしまうので、ある程度残したり、カットしない物もあるようです。
 大きな音の後ろで鳴っている小さな音を削除する。道路工事など、ひどい騒音のの中で、隣の人と話をしても、声が聞こえないように、大きな音の中では小さな音は耳に届きにくいものです。これもカットしすぎると、音の厚みが失われていきますので、バランスに腐心があるようです。
 他にもいくつか圧縮方はあるようなのですが、有名なのは上記2点ぐらいでしょうか。こういった非可逆(元に戻せない)圧縮を行ったの後、ハフマン法などに代表される可逆圧縮を掛け、MP3は出来上がります。

 CDを生再生して聞くのと、それをデジタル録音(リッピング)して、MP3にして聞くのでは、実際にどれぐらいの音質の差があるのでしょうか。
 WinAMPなどの再生ソフトで、試してみます。
 サウンドカードはクリエイティブのLive!Valueですし、スピーカーは、Boseのやつです。
  安いインナーで聞く分には、うむむ、聞き比べればわかるものの、気にはならない程度の差ですね。というより、ヘッドフォンとしての音が悪くて話になりません(涙)
 ではでは、パソコンのスピーカーで聞いてみましょう。うむ、はっきりした違いはあるものの、やはり気にならないレベル...

 結論1 パソコンでぼへ~っと聞くには、十分な音質といえるでしょう。

 続いて、もうすこし厳密に音の違いを調べていきましょう。
 エンコーダーによって音質に差が出るか試してみます。千歳が普段利用しているのは、CD->MP3というシェアウェア(主にリッピング目的)と、Audio Active Production Studio Professional(エンコード)です。特に後者は、高音質と言われるIISの最新のエンコードエンジンを乗せているのが特徴です。
 時間にして4分19秒、44,686KBのWAVEファイルをエンコードしてみます(ブリトラのボクらのエキス収録「青のり~エキスバージョン~」を使用。最近有線などでときどき聞くので、知ってる人もいるかも~) 使用したマシンは、P3-667MHz(133×5)です。
 CD->MP3というソフトは、CDからリッピング、そしてエンコードを一括して行える便利なソフトです。エンコードは1分55秒。なかなか長めですね。音質は、やや高域が足りず、音自体の切れも悪めです。スペアナで見ても、周波数の分布がのっぺりとした印象を与えます。しかし、音そのものは決して悪いほうではないと思います。
 AudioActiveの方は、QuickOptionで57秒、HighQualityで1分58秒でした。どうしても高音域が寂しいですが、音の張りや切れは十分だと思います。
 ということで、同じように時間がかかる処理でも音質に差が出てきます。もっとも、個人作成のシェアウェアと、有名なエンコーダーを比べるのは酷かもしれません。
 一般的にエンコード時間が長いほうが音質が良くなるといわれています。しかし処理の効率の良さ、実際に対象とする音域の広さなどで大きく異なってきます(やはりカノープスのエンコーダーはそこそこの音質の割に速い) また、音の好き嫌いは人のそれぞれですから、気に入った音を作り出してくれるエンコーダーを探すのもいいかもしれませんね。
 それから音質を上げるもう一つの方法として、サンプリングレートを上げるという方法があります。一般的なCDクオリティを保つには128kbps必要といわれますが、エンコーダーによっては、その上に256kbpsや360kbpsといったものまで選択できるようになっています。(CDは約1.4Mbps)
 これ、確かに音質は上昇しますが、純粋にファイルサイズも大きくなっていくので、あまりお薦めできません。折角のMP3ファイルが、5分の曲で15MBもあったのでは、意味がありませんよね。そのままWAVEファイルで50MBでもあまり変わらないような気がします。
 ちなみに、128kbpsより低いサンプリングレートでは、急激に音質の劣化を感じます。64kbps(AMモノラル並みですかね)では聞くに耐えません。ですから、MP3は128kbpsで使うのがもっともバランスが優れていると思います。

 結論2 エンコーダーによって、音の差は大きい。速いものばかりを選ぶのではなく、ちゃんと聞くようにしよう。

 面白実験。一旦MP3にした曲を、もう一度44.1kHz、16ビットステレオのCDクオリティのWAVファイルに戻し、それをCD-Rに焼いてみましょう。原盤とCD-Rに焼いた曲は、満足できる程度になっているのでしょうか。
 パソコンで聞き飽きたので、普段一番CDを聞く空間である車の中、カーオーディオで聞いてみました。
 げげ、ひどい、ひどすぎる。なんというしょぼい音楽だ(笑)音域が狭く(MP3なので当然といえば当然)、音圧も非常に薄く感じられます。
 車のCDプレイヤーがおかしいのかも、そう思い、自室のCDプレイヤーで再生。
 ああ、もっと酷い。聞くに耐えない...
 というわけで、MP3はパソコンか、ポータブルMP3プレイヤーで聞くにとどめましょう(;_;) そういったプレイヤーは、きっと、イコライザなんてOFFにしてても、内部的に補正して、聞きやすい音にして出力してくれているはずですから。
 ちなみに、MicorosoftのWMAなんて、MP3の128kbpsと同音質なら64kbpsで実現可能だ、といってますが、音の時間軸の分解能が1/2ぐらいなんで、当たり前です。ですので、細かいデジタルエコー(ディレイ)が掛かっている曲なんてエンコードすると、位相がズレまくって、聞いてて気持ち悪くなる音楽が出来上がります(MP3にも同様のことは起きます)

 結論3 ちゃんとしたオーディオでMP3は聴かないほうがいいようだ。

 誤解しないでくださいね。MP3とかそういう規格が悪いという意味じゃないんです。この実験は。
 最近、Internetを使った音楽の配信が始まっていますよね。著作権の絡みなどもあって、実際にMP3で配布するのは、インディーズなどのものが中心で、実際に料金を徴収する所は、それなりの暗号化技術、圧縮技術を使っています。
 果たして、この程度の音しか出せないものに、1曲300円とか払う価値があるのか、ということなのです。これが、100円未満だったり、と、割り切って使える金額であれば文句もないのですが、1曲300円では、普通にCDを買うのとあまり変わらない金額です。
 もっとも、昔から音質的に優れたものが一番のシェアを握ってきたかというと、そうではありませんでした。ですから、圧縮された音楽に関して、絶対「no!」とは言いません。しかし、他のメディアにコピーできないように、がんじがらめにされた規格に、利便性などの付加価値を感じる事ができません。せめて、フラッシュメモリ間の移動(コピーではない)ぐらい出来ればよかったのですが。
 DVDAudioやSACDも聞いてみましたが、まだまだ成熟しきっていない印象が強くて買う気にもなれません(高いしね)
 これからの音楽業界、自分の首を絞めなければいいのですが。心配です。

 本日のキーワード 「プレステ2発売まであと5日」


2月10日
半年ぶりにPCをアップグレード

 すごいよ、かっぱーまいん

 去年の夏あたりからずっとセレロン(カトマイ tanさんより指摘を頂きました。ありがとうございます。メンドシノ)を560Mhzで運用していたのですが、ふとしたモノのはずみでペンティアム3(カッパーマイン)に移行することになりました。
 性能にそれほど不満が有ったわけではないのです。が、それはそれ、物欲を極めたものには、ショップで一瞬「無の境地」に達することが有りますよね。アレです。アレ。ふと気がつくと、手には荷物、懐ばかりが軽くなっていく不思議な病気に襲われてしまったのです(笑)。
 しかし、何ですよね。折角買うのにより低いクロックのモノを選ぶのも嫌ですし、600MHz以上のP3は、まだまだ高くて手が出ません。CPU単品に4万円も掛けたくないので、ねらうところは、やはり500E、550Eあたりになります。
 ちなみに、FSB133MHzに対応したEBシリーズは、クロック倍率が低すぎて、ちょっとお話にならないので、却下です。
 しかし、それにしても高い。
 一時期のセレロン300Aオーバークロックのときのような盛り上がりを見せているこの500Eですが、その影響も有って、この1ヶ月の値段は、下がるどころか5000円近くも上昇し、在庫のない店も多いのが現状です。
 もう少し待ってから買いたかったのですが、それはお天道様が許してくれても、物欲の神が許しません。とりあえず、何件かまわり、それなりの値段でGETしてきました。
 残念なことに、私の持っているマザーはちょっと古いもののために、Soket370でもP3用のFC-PGAには対応していません。(最近、PPGA→FC-PGA変換ゲタが出たようですが...)折角オーバークロックをねらうのですから、マザーも買えてしまいましょう。ということで、チョイスしたのがAOPENのAX6BC PRO2です。定番ですね。高級なケミコンを惜しみなく使い、究極の安定性を確保したこのマザーを超えるのは、今のところ有りません。ブラックリミテッドがほしかったのですが、発見したときは、すでに購入の後でした(涙)
 メモリは、「こんな事もあろうかと」すでにPC133対応のものを買っていたので、ノープロブレム。Slot1→Soket370変換アダプタも適当なの(いや、マジ。どれがいいのか全然わかんないもん)を選んでみました。

 自宅に戻るなり、食事もしないで作業です。
 この際なので、HDDも10Gのものを20Gへと交換します。古いマザーを取り出して、カードを抜き、新しいマザーへとザクザク刺します。ジャンパーも適当です。どうせAUTOだし、BIOSで設定できるのですから、細かいところは気にしません。
 HDDのプライマリパーティションの設定。フォーマット。問題なし。
 Windows98もざくざく入れちゃいます。本当はWindows2000を入れたかったのですが、ゲームに動かないものがあるのと、お仕事の都合で、コンポーネントが変わってしまうとまずいので入れられません(同居させるのもイヤ。でも、サブマシンには2000を入れているのですよ)
 OSのインストールはクロックアップの天敵です。特に、ハードウェアウィザードなどが、がんがんにBIOSやハードを叩くので、結構ハングアップしたりします。最初だけは、定格で動かしましょう。昔、EPSON486にPentiumODPを載せていると、インストールすらできないという問題が一部に有りましたが、それも懐かしい話です。
 一通りセットアップが終わり、メールやICQなどのリストアが終わったところで、そろそろ本番です。一端シャットダウンし、BIOSセットアップの中から適当にFSBを変えていきます。
 112MHz。560MHzで動作。以前と同じだから、余裕でしょう。うん。やっぱり。とりあえず、ベンチ。
 133MHz。667MHz動作。一気にあげすぎたかな? あれ? 全然余裕。とりあえず、一晩動かして安定しているかチェック。あう。全然OK。簡単すぎて、全然面白くない。ヒートシンクも冷たくはないものの、暖かいというほどでもない。リテールのファンなのに...
 154MHz。770MHzおおお。これでどうだ~。これで一晩もてば、晴れてこれを常用としましょう。しかし、IDEコントローラや、AGPクロックが気になる今日このごろ。CPUが耐えても、他のものがどんどん死に始めたりして... これが俗に言うPC破壊週間のプロローグだったりしてね。結局、全部新品になったりして。あはは。

 注記・結局動作確認取れたのはFSB148MHzの5倍動作(=740MHz)でした。FSBを153MHzまで上げると、プログラム立ち上げたときに瞬殺してしまうので、メモリが原因かと思います。残念(笑)

 以下に、HDBENCH3.22と3DMark2000の結果を載せておきますね。
 ご参考にどうぞ。

 ★ ★ ★ HDBENCH Ver 3.22 (C)EP82改/かず ★ ★ ★

 M/B Name Aopen AX6BC Pro2
 Processor Pentium III xxx.xMhz[GenuineIntel family 6 model 8 step 1]
 Cache L1_Data:[16K] L1_Instruction:[16K] L2:[256K]
 VideoCard Matrox Millennium G400 - English
 Resolution 1024x768 (32Bit color)
 Memory 129,964 KByte
 OS Windows 98 4.10 (Build: 2222) A

ALL Integer Float MemoryR MemoryW MemoryRW DirectDraw
19157 26740 28100 10667 11722 14830 74

Rectangle Text Ellipse BitBlt Read Write Copy
40327 46353 4552 265 21134 20603 15862
■FSB133×5 667Mhz
ALL Integer Float MemoryR MemoryW MemoryRW DirectDraw
20154 29687 31196 11810 13198 16465 74

Rectangle Text Ellipse BitBlt Read Write Copy
41362 48156 5012 265 19375 23219 16673
■FSB148×5 740MHz
3DMark2000(740MHz)
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当ページは「千歳忍」の独り言です。
極力真実に基づいて記述するようにしていますが、当方の思い違いや表記の方法によって一般的な解釈と異なる場合が有ります。意見や訂正の要請は大歓迎です。また、書いてほしいネタも募集しています。その場合はこちらまでどうぞ。

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