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千歳忍の独り言

なんでも解説!

もくじ

1998年 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 > 1999年

4月14日・・・・・(コラム)パソコン通信を立ち上げよう。
4月16日・・・・・(コラム)Windows98発売日決定、440BX、AGPの話。
4月17日・・・・・(解説)12000prmHDD発売記念。ハードディスクの話。
4月18日・・・・・(解説)ハードディスクの話(続き)
4月20日・・・・・(解説)コンピュータウィルスとはなんぞや。
4月21日・・・・・(解説)32ビットOS時代のBIOS。
4月22日・・・・・(解説)16ビットOS時代のBIOS。
4月23日・・・・・(コラム)Plus98発売、マイクロソフトってば...他。
4月24日・・・・・(コラム)ウェアブルPC、オイルベアリング、デジカメの話、他。
4月27日・・・・・(解説)MIDIはいったいどこまでMIDI。
4月28日・・・・・(解説)xDSLはいいよにゃぁ


4月28日
朝の予報では晴れるといったのに、結局お日様は拝めない

 パソ通あります

 4月14日の独り言でも呟いた「千歳忍が運営するパソコン通信ホスト局」がようやく実験開始しました。(現在、クローズドなメンバーでテスト中です) もう少ししたら、皆様にもアクセスナンバーが公開できると思います。
 しかし、パソ通とInternet何が違うの? と、よく聞かれます。無手順とIPベースのネットワークで...といきなり難しいことをかまし、隙を突いて逃げるのが常套手段となりつつありますが、両者ともコミュニケーションのためのインフラであることは疑いようもありません。
 パソ通にはパソ通なりの、InternetにはInternetなりのいいところがあります。固執せずに、いろいろ試してみてはいかがですか? 我が「FreeHouseNETWORK」は、そんな皆様をお待ちしております。

 インターネットをもっと速く

 US WEST Communications社というアメリカのケーブルテレビ会社が近いうちに10Mbpsを超えるインターネット接続サービスを提供すると発表しました。これは現在のLANに匹敵する速度です。しかも接続は光ファイバなどではなく通常の電話線。どうしてこんなことが可能なのでしょうか。現在のモデムに代表されるアナログ接続機器は56kbps。一秒間に56000ビットの送信が可能です。しかもそれは、相手がデジタル回線に直結されている必要があり、普通のモデム同士では33600bpsぐらいが限界です。(帯域をちょこっとオーバーしてる)デジタル接続のINS64だって、1回線分では64000bpsです。10Mbpsといえば、1秒間に10、000、000ビットものデータを送ることができるのです
 この会社はどのようにして、こんな途方もない速度を提供できるのでしょうか。

 答えはxDSL

 最近雑誌でも盛んに取りたてられることも多いですから、きっとこれを読んでくれている方の多くが知っていると思います。今回このアメリカのケーブル会社が始めたのはVDSLというもので、頭のVはVeryHighSpeedだそうで、DSLはDigital Subscriber Lineの頭文字です。
 DSLにはいろいろと種類が多く、(xDSLと書くのはxにいろいろな文字が入るからで、xDSLという規格があるわけではない)何種類もありますが、一般家庭向きでもっとも普及が予想されるのはADSLです。頭のAはアンシンクロナスで、日本語にすると非対称型DSLといわれます。これは、下り(インターネットからPC)の方が、上り(PCからインターネット)より速度が速いことを意味しています。

 NTTから近い家が有利?

 DSLに共通していえることは、局から遠くなるほど速度が落ちるということ。1kmの地点では7Mbpsもの速度をたたくのに、3kmの地点では5.1Mbpsまで落ちてしまったとか。これは、ノイズや、ひずみによる信号の減衰が原因です。NTTも全家庭に対して1.5Mbps以上の速度を提供することはできないとコメントしているようです(ただし、ほとんどの家庭はカバーできる模様)
 また、従来からあるISDN回線と干渉しあう傾向があるため、そのような回線と隣り合わせになった場合、極端にスピードが落ちる可能性があります。信号そのものはISDN回線のほうが強力なのでxDSL回線はたちどころに影響を受けてしまうのです。ISDNの普及率の低い欧米ではたいした問題ではありませんが、日本では深刻な問題です。それに、NTTが進める2005年全家庭への光ファイバ敷設計画もあります。こういった絡みもあって、日本ではあまり積極的にxDSLを使おうという姿勢が感じられません。また、日本には各家庭まで回線を保有しているのはNTTしかありません。xDSLはその構造上、局の交換機に入る前に音声とデータ部分を分離させなくてはなりません(詳しくは後述)それが出来るのはNTTだけです。国内にあるプロバイダは全滅でしょう。

 xDSLのしくみ

 xDSLは、一般に公衆回線と呼ばれるメタル線を用います。用は普通の電話線ですね。これを電話や、一般のモデムが利用する場合は、300~3.4kHzという帯域を利用します。xDSLは、これを超えた周波数を用いることにより、あの強烈な速度を得ているわけです。しかし、そのままでは局の交換機が壊れてしまいますので、スプリッタと呼ばれる機器を使用します。このスプリッタは通常の電話が使う周波数と、xDSLで使う周波数を分離させる機能があるのです(これもモデムに内蔵させてしまっている機種も多いようです) 言い換えれば、電話は普通に使っていてもxDSLは使用することができるわけで、簡易ISDNみたいでもあります。
 アメリカで爆発的に普及が始まっている理由が分かりますね。

 完璧ではないぞな、もし

 これを読んでいると(今日はなんだか話が難しくなってしまったせいもあるけど)全部の回線をxDSLにすればいいんじゃないの? と思いがちですが、そうではありません。光ファイバを用いた回線では100Mbpsを超える速度を扱えますし、第一、xDSLでは、海を超えることができないではないですか。そういう意味ではバックボーンにはなり得ない悲しい技術なのかも知れません。
 ただ、近くのビルにプロバイダとバックボーンが置かれているような場合、これは非常に低コストで安易に接続できる手段として有効です。
 Internetは、子供の回線ばかり速くなっても全体の速度は変わりません。国際間の幹線を含め、サーバーからの通り道の1個所でも遅ければ、そこの速度にあわさざるを得ません。全体を少しづつ速くすること、ボトルネックをなくすことが、最終的に速度を上げていく近道なのだと思います。
 xDSLはまだまだ発展途上の技術です。もしかしたら、完成する前に光ファイバに置き換わってしまうかも知れません。それでも注目に値するものだと思います。
 皆さんはどう思いますか?

 本日のキーワード 「NTT IrDA付き公衆電話設置本格化」


4月27日
朝霧雨。昼小雨。夜春雨。

 これは一大事

 実はこの文書(以前にも書きましたが)会社の空いた時間を利用して書いてます。家と違って、Internetに対して常設なので、リンクや参考物件を調べるのに非常に適しているんですね。もっとも、資料がないため、細かいところは家に持ち帰ったりもするんですが、環境のほとんどを会社に依存していたわけです。
 ところが、朝きてびっくり。なんと、社内にあるプロキシ(代理)サーバが「使えないよ」とのメッセージ。あああああ、どうすればいいの。一応ダイアルアップ環境も整えてあるとはいえ、そんな繋げっぱなしにするわけにもいかず、非常にトホホな状態。今日はリンクのコーナーの更新はダメかなぁ。

 FF7英語版

 欧米で発売されるファイナルファンタジー7(スクエア)に、音源がなくても高音質なサウンドを付加するため、ヤマハのソフトシンセサイザー「S-YXG70」をセットにして発売すると発表されました。
 いままでヤマハはMU50相当品で、CPUに対しあまり負荷のかからない「S-YG20」と、MU80相当品で、負荷は大きいが音質のいい「S-YXG50」を出していたのですが、今回この「S-YXG70」を発表するに当たって、「おおう、とうとうMU100相当品が出るか」と喜んだのですが、どうやらそれは違う様子。よくよく読んでいくとこの70。実は20と50を自由に切り替えて使えるだけの製品。あんまり面白くないですね。(ヤマハのMIDI機器はあんまり詳しくないので、間違ってたらすまん)
 ローランド陣営のソフトシンセサイザーよりも、ヤマハのほうが出来がいいと思うので、そこらへんの期待は大なんですが、どうも、このヤマハの規格XGは劣勢です。

 MIDIというもの

 MIDIはミュージック インストゥルメント デジタル インターフェースの略称で、規格として制定されてから、もう15年はたっていると思われます。8ビットを1単位としたもので、これは、当時の主力マシンが8ビット機だったことを物語っています。31250bpsのシリアル接続で、同時に16台もの音源を操作することが可能です。これは、8ビットのうち、上位4ビットを装置番号、下位4ビットをその装置番号に対するメッセージと定めているからで、2進数4桁で扱える数=16と一致しています。
 MIDIというものは、このような、コネクタの物理的形状や、信号を定めたものであり、音色やエフェクトを特に規定したものではありません。よく間違われる方が多いので、ご注意を。

 GM

 MIDI規格そのものが制定された当時、各社こぞってMIDI規格に準拠した音源モジュールなどをリリースしていました。ところが、上記のとおりMIDIは音色の定義までしていません。Aというメーカーでピアノを鳴らすデータは、Bというメーカーではギターだったりするわけです。聞くに絶えないというレベルではなく、音楽そのものが成り立たないほど壮絶な非互換性でした。
 それではいけないと各社協力したできた規格がGMです。General MIDIということで、127の音色と順番などを策定しました。同時にSMF「スタンダード MIDI ファイル」を制定しました。(これにはレベル0,1,2がありますが、ここでは割愛します)各社共通で利用できるMIDIのデータ保存形式です。
 これが成功したのか、MIDIは一気に普及するかのように見えました。

 GS

 GM音源で作成されたデータは、他社製の音源でも同じように再生できるはずでした。ところが、音番号0番「ピアノ」一つとっても、その音は千差万別であり、メーカーによる「個性」や「特徴」がありました。結局GMはデータの互換であり、音源の互換ではなかったのです。
 デスクトップMIDIの世界でもっともシェアが大きいのがRolandです。同社はGSなる規格を打ち出しました。GM互換でありながら、127を大きく超える音色、さまざまなエフェクトやリバーブなどの機能を盛り込み、MIDIにおける表現性を一気に高めます。いつのまにかGSは業界の標準になり、現在に至るという経緯を持ちます。

 XG

 それには負けられないと策定されたのがヤマハのXGです。GSに比べ後発ということもあって、フォーマット自体の出来は非常にいいと思います。GSに比べエフェクト類に強く、根強いファンが多いことも確かです。
 好みにもよりますが、XG規格の音源MUシリーズのほうが音がいいという方も多いと思います。
 公然の秘密ですが、ヤマハの音源モジュールにはGS互換モードが付いていますので、GSのデータでも(ある程度は)聞く事ができます。(逆にGSの代表RolandのSC88ProにはXG互換モードも存在する)

 MIDIはいったいどこまでMIDIなのか

 MIDIとは前述のとおり機器間を繋ぐインターフェースの規格です。ところが、サウンドカードにウェーブテーブルを搭載する機種が登場する当たりから混乱が始まります。
 当時、ゲーム時に使う音源といえばFM音源でした。これにPCM音源が加わります。分類分けという観点では、正しい分け方です。ところが、ゲームのパッケージなどを見ると「推奨MIDI音源」となっていたりするわけです。MIDIは発生させるタイプによりFM音源方式(LA音源など)とPCM音源方式(GS/XGなど現行のほとんど)に別れ、MIDI音源というものの言い方は不明瞭です。しかしながら、このMIDI音源という表記の仕方も定着してしまった感がありますね。

 有名なサウンドブラスターなどのサウンドカードも、一応GM互換を名乗っています。これは、MIDIメッセージを解釈しGMに沿った発音ができるからという理由です。(でも、実際には反応できないメッセージもあるので、GM互換品とは言いきれない)サウンドブラスターなどにMIDIデータをなげると、何も付いていない素のものだと(SB互換品)FM音源で再生、ウェーブテーブルの乗ったもの(SB32以上)だとそれを使ったPCM音源で再生します。
 更にややこしいことに、最近はFF7にバンドルされてくる「S-YXG70」のようにMIDIデータをCPUで処理して単一のPCM音源から再生させるものも現れる始末。MIDIはインターフェースの規格というものから、MIDIデータを再生できるものの総称になりつつあります。

 もう、ごっちゃごちゃ

 ここらで、どういうものがあるかまとめないとぜんぜん混乱してて訳わからないですよね。

  1. MIDIインターフェース(MPU401/SMPUなど)とMIDIケーブル、MIDI音源モジュールを用いたMIDI。
  2. PCのシリアルとMIDI音源モジュールを結んだMIDI(32Ch扱えるので便利だけど、音がもたることがある)
  3. サウンドカード上のFM音源で鳴らすMIDI。
  4. サウンドカード上のウェーブテーブルで鳴らすMIDI。
  5. 「S-YXG70」のようなバーチャルMIDIや、DirectSoundのようなCPU処理を行ってサウンドカード上のPCM音源で鳴らすMIDI。

 一応、真っ当なMIDIとは1番のことをさします。

 標準の地位を固めつつあるGS

 ローランド陣営のGSが世界標準になりつつあります。Web上でのBGMにMIDIを使っているページで、再生させるためのプラグインとしては圧倒的なシェアのあるMIDI-PlugはヤマハのXGを主体としたものです。これを見ると、ヤマハもがんばってるなと思うのですが、世界はGSを選びました。
 まず、マイクロソフトが自社のDirectSoundの中でソフトウェアMIDIのフォーマットに付いてローランドと提携。次いでAppleのQuickTimeの中でもGSをMIDIのフォーマットにすると発表、提携したのです。
 実は、サウンドカードの定番サウンドブラスターシリーズにはゲームポートがありますが、実はこれMIDIポートも兼用していて、分岐ケーブルを買ってくるだけで簡単にMIDI機器へと接続することができます。このMIDIポートはMPU401互換といいまして、元をたどればRoland製なんですね。大概のサウンドカードにはこのコントローラーが載っていると思います。そういう意味では、シェアほぼ100%なんじゃないでしょうか?

 音は非常に好みが別れます。プールされているデータを聞く場合は別ですが、今からDTM(デスクトップミュージック)を始めようという方、自分の耳を信じましょう。

 本日のキーワード 「葉月里緒菜の未公開写真Internetで先行公開」

 


4月24日
なんだか久しぶりの雨。ちょっと蒸す。

 私のホームページが地味なわけ

 ふと思ったんですけど、最近のホームページって派手なヤツも多く有りませんか? 画像を中心としたサイトはそれ中心なんでかまわないのですが、読み物中心のくせにアニメーションGIF連発だったり、原色系アイコンばっかりだったり。これって非常に困るんですよね。何が困るかって? インターネットのブラウズは職場で行うことが多いからなんですよ。ニュース系サイトの場合は、新着や動向をつかむために見るんですが、なんとなく上司に遊んでいるように見られますし、実際に暇つぶしにブラウズしているとバレる可能性が大なわけです。
 ま、そういう配慮もあって、私のホームページはちょちょっとブラウズしてもばれにくい配色にしております。(LINKのコーナーは除く。ここは既にバナーだけで派手系に入ってる)
 いや、実際ブラウズは職場とか学校がメインだと思うのですが、どうでしょうか?

 ウェラブルPC

 一部で話題になっていた身にまとう事が可能なPC、通称ウェラブルPCが市販されることが決定しました。ヘッドマウントディスプレー、腰に巻きつける本体&バッテリー。全部で1.2kgほどとか。体も鍛えられて一石二鳥な製品です。
 工場などで特定の端末を操作しながら、ヘッドマウントディスプレイにはヘルプを表示したり、車内や、郊外で使うのにいいかもしれませんね。
 ポインティングデバイスも持っているようですが、やっぱりこれは音声入力がメインでしょう。窓を開くには「オープンザウィンドウ!」とある音量以上で叫ばなければならないとかすると楽しいですね。会社のそこいら中の人が叫びまくる。「ヘルプ!」とか「エクセル起動」などなど。アプリに変な名前付けて「ガ○バスター起動」とか「ナデ○コ発進」とか叫ぶ人が全国には10万人ほど居ると推定されます。恐ろしいですね。私ですか? 私はそんな恥ずかしい事しませんよ。たった一言です。ヘルプを呼び出すときに「ルリちゃん、あとお願い」(ばき) うーん、一番重傷なのは私かも。(ネタ分からん人スマン)
 後欲しいのは、フォースフィードバック全身タイツ(爆笑) DVDを再生しながら、映画と同じ感覚を味わえるわけですね。恋愛ものなんかはまだいいですが、ダイハードとか見たら楽しいだろうな。のたうち回れるかも。もちろん、アダルティな場面ものたうち回れそうですね。

 メモリの価格

 NECが128Mbitの100MHz対応SDRAMのサンプル出荷を始めたそうです。サンプル価格が1万円と言うことで、おおう、すっげー安いぜっ さすがNEC。これで量産されればもっともっと安くなるんじゃないか? 今売ってるPC100対応のメモリの値段がバカみたいだぜ、こんなの買っちまったら、Windows95発売当時にメモリ買って涙を流した私みたいじゃないですか(当時は32MBのSIMMが5万円ほどしました)だははははっ と思ったのですが、128Mbit? ビットだとー(1bitは1Byteの1/8) 128MBにするには、8コ要るのか~ つうことはサンプル価格で8万円.... 全然高いぢゃないかー。
 440BX発売でPC100対応のメモリもだいぶ落ちてきたというのに。はぁ。
 メモリやCPUは製造原価なんか殆ど関係なくて、需要と供給による相場が価格となります。ここには色々な法則があるらしく、すごく面白いのですが、ここでは割愛します。そのうちメモリについては詳しく書くつもりなのでお楽しみに(最近日記風が続いてますからね)

 流体軸受CPUクーラー発売

 九州松下電器が、モバイルペンティアムなど用にオイルベアリングを使ったCPUクーラーを、世界に先駆けて発売したのだそうです。(殆どニュースサイトになってるぞ、ここ)このオイルベアリングは私も以前から注目してまして、ようやく実用になったのかと嬉しい限りです。CPUクーラーの話をしてもそんなにネタが続かないので、このベアリングの話をしたいと思います。
 通常ベアリングと言うと「ボールベアリング」を思い浮かべると思います。軸が回転する際の抵抗を極力なくし、スムーズに動くようにするための道具ですね。このボール極限まで研磨され、ほぼ真球。どれぐらい凄いかというと、数ミリのボールを地球大に拡大しても、その凹凸は最大で2メートルほどなのだそうです。元のボールでは分子レベルの多きさ程度の傷。そして、日本のメーカーのシェアが一番大きいのだそうです。
 新品のボールベアリングはいいのですが、たとえばHDDのように長時間連続運転を続けていくと、どうしても摩耗し、抵抗が大きくなっていきます。古いPCのHDDがきーんという高周波を出しながら一生懸命動いているのをご覧になっている方も多いでしょう。HDDの寿命はベアリングの寿命でもあります。(ベアリングの調子が悪くなって、モーターがだめになるパターンが多いです) それに、毎分10000回転もしていれば、ボールの振動や接触に寄る「音」が非常に耳ざわりになっていきます。それらを改善すべく注目を集めていたのがオイルベアリングです。
 オイルベアリングは、文字どおりオイルにより受け軸の抵抗を減らします。ちょっとまって、オイルを注さないベアリングが有りますか、そう言いたい方も多いと思いますが、それとはちょっと違うんです。
 オイルを充填し、密閉したところが受け軸を支えます。(詳しいことはあまり公開されてないみたい。私も細かい所までは知りません。分かったら、また独り言に書きますね)これにより、音の軽減や、抵抗が小さくなるなどのメリットが生まれます。この九州松下のCPUクーラーでも、従来のベアリングファンに比べ騒音が80%減、冷却性能は50%アップとなっているそうです。

 懸念されるところ

 だからといって諸手を挙げて喜べるわけではありません。固体が液体に変わったわけですから、いろいろと考えるべきポイントが有ると思います。
 温度変化に弱いのではないか。粘性のある液体の場合、温度により抵抗値が全然変わってくると思います。また、密閉した空間内部のことですが、温度変化による膨張などに伴い軸を伝って液漏れするのではないかという心配もあります。経年劣化もどうでしょう。
 注目されるべき点も多いのですが、まだHDDでの採用例はありません。今回のCPUクーラーのようなものであれば、多少益漏れしたところでたいした影響もありませんが(CPUの端子にまで流れるほどオイルの量はない)HDDの場合は、内部のプラッタが少しでも湿ってしまえば、そこのヘッドが吸着し、大クラッシュを引き起こします。
 しかし、このCPUクーラーの登場によって、各メーカーがオイルベアリングに本気で取り組み、温度変化の多いHDDでもオイル漏れしない機構をそなえたものが登場してくれる事を望みます。もっと静かに、もっと速く。メーカーもユーザーも望んでいることです。

 デジカメ

 持ってるんですけど(オリンパス製キャメディア800L)、全然使ってないですね。飲み会のときにお化粧させられてむりやり取られた時以来使う気になれないっす(笑)このホームページにも1枚も写真貼ってないでしょ(ものぐさなだけ)
 そういえば、面白い記事が有りました、コダック製のデジカメ「DC210ZOOM」のファームウエア書き換えが行われるというものです。本体内部のチップによりソフト的に処理が行われるタイプの場合、ファームウェアの書き換えで画質とか、がらっと変わる場合がありますからお薦めですね。市販のフラッシュメモリに書換用のプログラムをいれておき、デジカメに装着し、画面に従うだけでアップデートできるそうです。そのプログラムは1回行えばOKなので、その部分を開放してしまえば、通常のフラッシュメモリとして使えるそうです。そして、なによりも価格。容量によりちがうのですが2~3万円ぐらいするみたいです。高いかと思うでしょうが、これ、通常のフラッシュメモリの値段と全く同一なんです。アップデートパッチは実質無料。えらいですねコダックさん。

 本日のキーワード 「IEでまたバグ発見。無数に空いた穴はいくら塞いでも...」

 


4月23日
空調が効きすぎてて寒い

 なんでそーなるのっ

 なんだか今日はこれっていうニュースのない日でした。
 って、それじゃつまらないですね。なんとかしてネタを探しましょう。とか言って、ニュースサイトを回っても、皆さん同じように回っているでしょうから、同じこと書いても面白くないですね。何かないっすかねぇ

 そうそう、21日のウィルスの話の中で「TOC(TotalOfCost)」なーんて書いてますが、本当は「TCO(Total Cost of Ownership)」 でした。ゴメンナサイ。
 はあ、記憶をたよりに書くとこれだからなぁ。何か参考資料を用意するかな?(ソラで書くなよ、こういう記事を)

 Plus98発売決定

 Windows98がまだメンフィスとか言われてた頃に、なんだか、Plusも一緒に出るような話を聞いたことがあったけど、結局の所、Windows95+Plusの機能はWinodws98に殆ど取り込まれてしまって、結局「でない」という話で落ち着いていたはずなのに... 今さらとは、マイクロソフト恐るべし。

 これってどうやら、現在やってる「マイクロソフトの反トラスト法違反容疑」の保険らしいんですよね。この審議で、仮に「マイクロソフトはWindows98にIEをバンドルしちゃダメ」という判決が下されると、マイクロソフトとしては非常にまずいわけです。そこで、PlusにIEを同梱してしまおうと言う作戦なわけですな。このPlusの発売計画も2月頃決まったという話も聞くし、あながち嘘じゃないでしょう。

 ブラウザとしてみたIE4.0は結構好きです。現在Windows98β3を使用してますが、動作は今までよりきびきびしてますし、スタイルシートを用いたサイトを回るにはIEが必須だと思うんですよね。ネスケのスタイルシートの解釈はぼろぼろっすから。
 ただ、ネスケもソースコードを公開したことによって、一気に分からなくなってきました。興味を持った技術者が一生懸命ソースを追いかけたりコンパイルしているでしょうから、もう少し見守っててあげたいですね。それにしても、公開されたソースコードをそのままコンパイルするとワーニング続出と言うのは笑えました。「使用していない変数を宣言している」とか消しておけばいいのに...

 OS拡張もジュールとしてみたIEは、そりゃひどいものです。本来サービスパックとして当てなければならないバグ修正などを一緒にやってしまっている上に、APIを勝手に拡張してしまったり、他のメーカなんかどうでもいいのかという状況。OSメーカーの出すものじゃないです。だいたい、バグ修正のキットがサービスパックとは名前だなんて、聞いてあきれちゃいます。フリーソフトじゃないんですから、バグ修正は半ば義務です。サービスじゃありません。
 私は、アンチMSとか言うつもりはありませんが、これはちょっとひどすぎです。OFFICE97のパッチも、英語版は無料なのに(これが当然だと思うけど)日本語版は有料だし。なんだかやり方が汚いですよね。Windows95が出たあたりから、アプリケーションもバグ修正がしおわってないものを一般市場に出し、その声をもとにバグフィックスしているように見えます。もっとも、バグフィックスも終わらないうちに次の製品が出てくるあたり、商売が上手いと言うかなんと言うか。
 ま、ここら辺のことを言い出すときりがないです。私よりもよっぽど痛烈な批判をやってくださっている方も多いですから、どうぞそちらをご覧になってください。

 ワード VS 一太郎

 最初に書いておきますが、私はどっちも嫌いです。どちらも、メニューたどっても思っている機能が実現できないし、逆にやりたいことが全然できないです。ワードは、勝手になんかやってくれるし、てめーちょっと黙らんかい、という気がしてならない。一太郎は、慣れればそれなりに使いやすいと思うのですよ。少なくとも、DOSの時代の一太郎は評価してました(でも好きじゃないことには変わりない)。

 それじゃ、私の気に入ったワープロ

 DOSの時代はオーロラエースを使っていました。テキストと制御コードが別ファイルだったので、通信を主体とする私には非常に便利でした。軽量なのに、そこそこ機能があって大好きでした。日本語変換のACE(KatanaのOEMだと思うのですが)も私が主体とする口語、特にカタカナに強くて好きでした。そういえば、Newオーロラエースとなって低価格再発売されたときは、それなりにシェアとってましたね。嬉しいことです。
 Windowsに環境が映ってからはWordPrefctです。5.1Jはマイクロソフトもびっくりするぐらいバグが多くて困ったちゃんでしたが、6.0Jからはそれなりに安定して動いています。単体で名刺が簡単に作れるラベル機能や、画像を自由自在に張りつけたりできる機能は、もう殆どDTPソフト並でした。
 IMEは、WXシリーズを愛用しています。
 ATOKは、全然だめっす。私には合いません。アサインされたキーも嫌いですし、候補の出方もだめっす。お堅い文書向けにチューニングされているので、新聞記事などの変換テストではいい成績が出るかと思いますが、私のこんな口調は、全然デタラメになってしまうのでどうしても使う気にはなりません。
 MSIMEはどうも、WXのOEM出身と言うのが片隅に有ってダメなんです。変換効率はいいと思うのですがね。
 じゃあ、WXGがいいかと言うと、この2つのIMEに比べると若干AIなど落ちると思うんです。でも、郵便番号検索やおまけが多いのと(仕事柄必須)、強力なカスタマイズ機能が魅力的です。まだまだ実用的ではないにしろ、英訳和訳は非常に便利ですし、意外と手放せません(しかも遊べる。あなたも、友達の名前とかをむりやり変換させてみましょう)

 気に入っているアプリ

 古くからパソコン通信をしていたせいか、よほど大規模なアプリ以外はフリー/シェアウェアで構成しています。オフィスソフトと開発環境(一応プログラマなもので)ぐらいですか。Windowsになってからだいぶ市販品が増えました。DOSの頃なんて、DOS以外ぜんぶフリーソフトだったこともあります。
 気に入ったソフトは、この「千歳忍のネットでGOGO!」の「Suggestion Free/Share Ware(お薦めのフリー/シェアウェア)」というコーナーで随時紹介していきたいと思います(あんまり変な紹介すると、窓の杜みたいになってしまう...)
 でも、最近の傾向として、有名なやつは有名、無名なやつは無名ですね。昔は、「俺FD派」「HF派」「Filmtn派」とかいろいろあったじゃないですか。なんだか寂しさを感じるのは私だけでしょうか。
 1200bpsが主流で(音響カプラを使って300bpsで通信したこともあります)2400bpsのMNP5なんか高嶺の花でした(4~5万円した) 9600bpsのモデムなんて20万円ぐらいしてました。落とすファイルは10kBまで、グラフィックはMAKIが主流で、X68PICを見かけると力技で表示して「やっぱ、68ってすげー」と狂喜乱舞していた頃。何もかもが懐かしい...(俺いったい何歳だ? 答え:千歳)
 オチもよろしいようで。

 本日のキーワード 「インテル ペンティアム2 500MHz計画発動」
 


4月22日
晴。なんだかちょっと寒い。

書き忘れたDOSから見たBIOS

 すこし書き忘れたところがあったので、昨日の続きBIOSから。
BIOSの本来の動作を書き忘れていました。16ビットOSでは重要な機能です。これを書かないわけにはいかないでしょう。

 すべての動作はBIOSに通じる

 DOSは、AT互換機で動くことを念頭に開発され、AT互換機のBIOSを利用することが前提でした。当時のBIOSは互換性がもっとも重要なファクターだったのです。8088から始まったIBM PCも、80286、80386、i486へと進化を続けていきます。マザーボードはそれに合った進化をし、8ビットXTバスは16ビットATバスへと進化します。キーボードコントローラーが変わっても、プログラムは変更することなく動かなければならなかったのです。BIOSは、そういった機種間の差を吸収しながらDOSを動かしつづけるという重要な任務が合ったのです。

 どういう動作をしているの

 BIOSが実際にどういう動作をしているかを追いかけてみましょう。
 たとえばキーボード。キーが押されると、どのキーが押されたよ、という信号がキーボードに有るコントローラーからBIOSへ伝わります。BIOSは、CPUにキーが押されたという事を伝えるために割り込みを発生させ、必要であればそのキーがなんであるか(キーボードから来る信号は、文字コードではない)文字コードを伝えます。更に、画面に表示するにもBIOSは動き、DISKにアクセスするにも活躍します。BIOSは基本入出力をになうサブルーチン郡だったのです。
 もっとも、速度を必要とする部分や、シビアな動きを要求される部分などは、BIOSを用いずアセンブラなどですべてをコーディングするテクニックもありました。

 サブルーチンがなかったら

 DISKにアクセスする処理。キーボード、マウス、文字の表示、すべてプログラム側で用意すればBIOSはなくても処理は行えます。前述のように速度を要求されるなど特殊な事情があれば別ですが、キーボードの文字の取得や、DISKへの書き込みまですべてのモジュールをプログラムするのは容易なことではありません。無駄なパワーをそういった部分につぎ込むよりも、もっと利便性を追求したりするほうにパワーを注いでほしいですね。

 最近の流行り

 全然関係ない話なのですが、最近、128ビットデュアルバスのビデオカードが流行りですね。代表的なのが、3Dfx社のVooDoo2、nVIDIA社のRIVA128TNT、Matrox社のG200。いわゆるハイエンド系に属する3D系ビデオカードが軒並みこの128ビットデュアルバスなんです。
 今まで稼働していた64ビットチップを2つまとめて処理させれば、倍の速度を叩くのは道理。安易ながら確実な選択です。力技と称されようが、速いものが勝つこの業界。ああ、恐ろしいですね。

 Direct3DというAPIセットが有りますが、これを、3Dの描写を行っていると勘違いしている方が多いです。実際には、Direct3Dはレンダリングなどの計算がメインで、実際の描写はDirectDrawが受け持ちます。
 2Dの描写速度がほぼ飽和状態で、3DのエフェクトもこれらのAPIセットのおかげで固まり、後の勝負は、画質と速度しかない状態。描写速度が一緒なら、レンダリングの速度を上げていくしかない訳です。
 遅い遅いと言われていた3Dビデオカードの速度は、コンシューマ向けのゲーム機と並び、今や、(解像度を考慮に入れると)圧倒的なぐらいの差を広げつつあります。(価格を無視してますが(笑)) これらは、一体何を目指してどこまで行くのでしょうか。

 願わくは、グランツーリ○モがPCでリリースされることを。

 そういえば、DirectX6では、Direct3DのAPIが若干拡充されるみたいですね。エフェクトが増えるんだとか。
 それよりか早くファーレンハイトAPIセット(DirectXとOpenGLの合体したやつ)リリースして欲しい... あ、それよか、PowerVRのHALをもうちょっとなんとかしてほしいなぁ。Direct3D遅すぎ。モノはいいモノなのに、残念。VooDoo系は、ケーブルパスで画質が落ちるから嫌い...エフェクトもあんまり好きじゃないなぁ。
 そうなるとジオメトリ計算はCPUに依存するから、CPUも強化しなければ。ああ、Intelから、Slot2ベースのペンティアム2の名前が発表になりましたね。Pentium2 Xeonという名前でジーロンと発音するみたいです。この間発表されたセレロンと、韻を踏ませているあたり、何か他にも戦略が有りそうな気がしますが、ま、気にしないでおきましょう。
 って、ほんと独り言になってきた。

 前からある噂 「katana(次期セガサ○ーン)の3DはPowerVR系らしい」

 


4月21えもん
腫れ

 BIOS Inside?

 フェニックスとアワードというPCにおける2大BIOSメーカーが合併することになりました。アワードはフェニックスの子会社となる模様です。
 自作向けPCで強いアワードは、私たちにとっては非常に知名度が高いですね。設定項目が多岐にわたり、細かいところまで見えるのがマニア心をくすぐるのでしょうか。フェニックスは高級機への搭載が多いBIOSメーカーです。自動設定と安定性を目指したところが有ります。
 これで著名なBIOSメーカーはAMIとシステムソフトぐらいになってしまいました。前者は486の頃ほどの勢いが有りませんし、後者はノートPC中心で、知らない人も多いかもしれません。

 BIOSって何?

 正式に書くとBasic Input/Output Systemとなります。直訳すれば、基本的な入出力を提供する環境、というところですか。名前ぐらいは聞いたことがあるでしょうし、これが自分のパソコンに存在していることもご存じでしょう。でも待って、これが、本当はどういう動きをしているか言える人はいますか。結構少ないのと思います。「ファイルの入出力とかのサービスの提供」と答えますか? 間違ってはいませんが、有名無実化したBIOSという名前をそのまま使っているに過ぎません。
 DOSと呼ばれてる、16ビット系のリアルモードOSがPCで動いていた時代、BIOSは確かにそう言った処理を中核にしていました。ところが、現在はWindows95/98/NT、OS/2、UNIX系、Be、そう言った32ビットのプロテクトモード系を用いるOSは、基本的にそういった処理にBIOSは使いません。使えないからです。

 BIOSは本来DOSで使用されるのを前提として開発されました。処理は16ビットですし、シングルタスクです。
 32ビットOSはマルチタスクです。同時に複数のプログラムが走り、さまざまな処理を行います。あるタスクが行ったファイルの読み込みが終わる前に、他のタスクがまた別のファイルを読み込もうとした場合はどうでしょう。BIOSでは、再突入可能な作りになっていませんから、ファイルの読み出しの保証ができません。それではOSが成り立ちません。OSは自前のドライバ(仮想ドライバ)を用いて処理行います。32ビットOS上で動くDOS(DOSプロンプト)上でも、実際はそういった処理を32ビットOS側が横取りし処理を行います。(ですから、複数のDOSプロンプトから処理があってもさばけるわけです)
 この時点で、基本的な入出力という仕事はBIOSはしていないことになります。

 BIOSはどんな仕事をしているの

 ここまで来るとBIOSなんてなくてもいいじゃないかと思えてきますが、そうはいきません。BIOSにはもう一つ大きな仕事が有るからです。自作された方なら分かると思いますが、BIOSのセットアップメニューを広げると、時間の設定やHDDの設定、メモリのタイミング、そういった設定ばかりが並んでいます。(どちらかというとこちらの方が馴染み深いかもしれませんね)
 そうなんです。BIOSはPOST(Power On Self Test 電源投入直後のメモリをカウントしたりしてるやつ)を行う直前、そのPCの設定をし、正しくOSを読み込めるようにするという役割があったのです。

 マシンの電源が入ると、BIOSは、主要な部分に対してテストを行います。VGAや、IDEコントローラが正常かどうか。マシンが最低限起動するのに必要なパーツを検査し、NGがあった場合、BEEP音や画面に表示をするなどして対処を促します。もちろん、チップセットに対して、メモリのアクセスタイミングに代表されるパラメータをレジスタにセットしたり、ROMの部分をシャドウ(RAMにコピーして高速動作させること)したりするなどの設定も行います。
 一通りの設定やチェックが終わると、BIOSの設定に有るブートシーケンスに従ってフロッピードライブのブートレコードや、HDDのマスターブートレコードを読み込む処理に移ります。ここまで行けば、そのレコードには「どこどこセクタにOSが入っているからそこを読んでくれたまえ」と言う内容が書いてあるので、BIOSではなくCPUが続きを処理するのです。ブートストラップもBIOSのお仕事なのです。

 もう一つのBIOS PnPBIOS

 同じBIOSで有りながら、32ビットOSから積極的に利用されているBIOSがあります。それがPnPBIOSです。
 名前のとおり、プラグアンドプレイを司るもので、BIOSの癖に32ビット化され、さまざまな機能が付加されています。

 レガシーカードと呼ばれる古いタイプのISAカードにはPnPの機能が有りません。設定できる割り込みやI/Oポートアドレスは、マザーボードにさす前にジャンパやDIPスイッチで設定して使用しました。(EISAや、MCAにも似たような機能が有ります。PCIはPnPしか有りません。VLは...触ったことないんで、ちょっと分かりません)これでは、慣れた人でもマニュアルをなくしたりすると全然管理ができなくなり、OSが立ち上がらなくなるという運命を痛感することになります。
 PnPはそういった繁雑さをなくし、カードは差すだけで使えるようにするための機構として規格化されました(しかし、ISAやPCIカードは筐体を開けてネジを外さなきゃいけないんですよね。NECの98x1のCバスみたいに単純にさすだけだったらいいと思うのに...これぐらいしないと、メカオンチの人は本当に何も増設できないっすよね。あ、PCカードを使えってことなのかな?)
 PnP対応のカードがスロットに刺さると、PnPBIOSは、現在保持している情報と刺さっているカードの情報を比較します。これは、新しいカードに差し替えられていたときのためです。新しいカードの場合は、そのカードが利用できるリソースを読み取り、他のカードと(なるべく)競合しないような値を設定します。
 PnPに対応したOS(Windows95)が立ち上がる際に、そのデータが読み出され、それに合うドライバを読み込むようになっています。ですから、カードを新しく増設して電源を入れるだけで、OSは「不明なデバイス」を見つけてくれるわけです。
 せっかく入れたカードがどうしても他のものとリソースが競合してしまう場合、ドライバを消して再立ち上げしたりしますよね。それでもどうしても競合が消えない場合、差してあるカードのスロットを変えてみてください。PnPBIOSはスロットで値を保持します。抜き差ししても保持したままのときが有りますので、そういうときはスロットを変えると、再度PnPのリソース割り振りをしなおしてくれるわけです。

 もう一つのBIOSの機能APM

 パワーマネジメントって最近うるさいぐらいに聞きませんか? PCが立ち上がっているだけでなんだかかんだで100Wぐらいの電気は使っているわけです。これが、1フロアに30台もあれば、3kW... ビルが10階建なら30kW.. へたしたら、エアコンよりも電気を喰っているわけです。
 そこで考え出されたのがパワーマネジメント。PCを立ち上げたときに緑色をした星が出てきませんか。エネルギースターと書いてあれば間違いなし。これは、パワーマネジメントに適合したPCにだけ付くマークです。
 APMはBIOSが各パーツ(プロセサ、HDD、モニタなど)の稼働状況を監視し、有る一定時間動いていないと判断した場合に、スリープモードに移行するように作られています。一般的にスリープモードは消費電力が1/5から1/10にもなり、非常に経済的といえるわけです。
 ただ、BIOSがすべてのパーツを監視できるわけではないので、完璧なマネジメントは難しいですし、OS側はいきなりハードウェアがスリープしたりするのを関知できないので、最近はACPIという規格に移行しています。ACPIはOSが主体となって電源管理を行うので、より細やかな調節か可能など、環境に優しい設計になっています。

 BIOSは縁の下の力持ちです。時にはセットアップ画面を開いてあげてはいかが?

 本日のキーワード 「日経の「パソコンの鉄人全国統一バトル」難しすぎる」


4月20日
晴。すっごく暑いとおもったら夏日

 いいえ私はキシリッシュ。

 先日秋葉原を歩いていると、ザ・コン(LAOXザ・コンピューター館)の前で看護婦姿のお姉さんが、可愛いマスコットを配っているのを見かけたので、今回はコンピューターウィルスのお話をしたいと思います。
 このキャンペーン、国内最大手のマイクロトレンドというワクチンソフトのメーカーが行っているもので、注視力なども考えてあるすばらしいアイディアだと思います。私が最初に拝見したのは97のCOMDEX/Japanでした。そういった会場で氾濫する水着のお姉さんの中で、このマイクロトレンドの看護婦姿はかえって新鮮だったのを覚えています。
 やっぱ、ナースっていいっすよね(をぃをぃ)

 コンピュータウィルスというもの

 単純にコンピュータウィルスと言っても数え切れないぐらいの数が有り、すさまじい勢いで増殖しています。常に新種が発見され、既存の種にも亜種や変種が確認されています。毎日数百数千と言うパソコンが感染し、TOC(TotalOfCost)を上昇させているのです。*4/23TOCではなくTCO(Total Cost of Ownership)です。
 と書くと、このコンピュータウィルス、実は生き物で、空気感染し、防御手段がほとんどない(あなたは、パソコンのフロッピーディスクのすき間や、CD-ROMドライブのすき間から空気が入らないようにマスクでも被せますか?)ように見えます。
 そんな訳ないんです。
 コンピュータウィルスと分類されているものは、一般のアプリケーションと同様に「ただのプログラム」であり、感染だの発病だのという言葉を用いるために生まれる誤解に過ぎません。確かに、これらのプログラムが取る行動は、生物に感染する本当のウィルスと同じようで、「言い得て妙」的なニュアンスを含んでいると思います。
 また、同じような枠で囲われておりますが「トロイの木馬」というものもあり、ウィルスと区別される場合が有ります。
 では、どういうものがウィルスと呼ばれるのでしょうか。

 FDやメールなどにより外部から持ち込まれ、FDやHD内部に感染する。「一定時間潜伏」したり「分裂」を繰り返し汚染を広げていく。発病すると、ファイルが破壊されたり、パソコンが起動しなくなど「悪意をもって作られた」プログラム。
 というのが妥当でしょうか。ま、最後の「悪意を持った」というのがミソですね。何らかのバグで上記のような症状を引き起こした場合は、あんまり「ウィルス」と呼ばれないみたいです。
 トロイの木馬は、有名な神話から付けられた名前で、戦争中の相手国に親善と言う名目で大きな木馬を送り安心させた所、その木馬の中には兵士がたくさん入っていて、相手国を壊滅に導いたと言う木馬に由来しています。
 時限爆弾という表現がぴったりでしょう。分裂・増殖しないものをトロイの木馬と言います。

 感染
 上記のようなプログラムを不用意に実行などしてしまった場合、OSの起動に必要なプログラムに引っ付くことがあります。このような状態になってしまうと、パソコンを立ち上げるだけでウィルスは自由に動くことが可能になります。MS-DOSではCommand.comに取りつくものが多かったようです。また、HDのマスターブート(起動にどうしても必要な部分)に憑くもの(笑)もあります。こうなってしまうと後は発病を待つばかりです。

 潜伏
 たとえば、特定の日付まで何も行動を起こさない。規定の回数実行(起動)されるまでは何もしない。感染した時期を特定しにくいので、発見を遅れさせたり経路を不明確にしたりする目的が有ります。13日の金曜日、12月24日などに発病するものが有名です。

 分裂
 自分自身を複製していく行為です。アメーバが分裂する様子にそっくりだから「分裂」なんですかねぇ。感染したプログラムを実行する度に、ウィルスプログラムは他に感染することが可能なプログラムを探し出し、可能であれば自身をコピーします。そうやって、子孫(笑)を増やすんですね。当然、感染しているファイルは多い方がより確実に発病させることが可能ですから、「悪意を持ったプログラム」としては当然の行為でしょう。

 発病
 機は熟しました。
 ウィルスプログラムは、さまざまな方法を用いて自身を表現します。
 画面にメッセージを表示したり、Beep音で音楽を奏でたり、ファイルを丸ごと消し去ったり、二度と起動できないシステムを作ったり。Jokeと笑えるものから、それこそ深刻なものまで千差万別です。

 と、ここまで読むと分かると思うのですが、ウィルスに感染するためには「1度でもそのプログラムを実行させてみる必要が有る」のです。ウィルスが潜んでいると分かっていても実行さえさせなければ、事実上無害であるわけです。(そうやって、ウィルスをコレクションされている方も多いと聞きます)

 新種のマクロウィルス

 ウィルスは実行可能なファイルで、そのファイルさえ気をつけていれば大丈夫と言うような感覚が広まっていました。
 メールで受け取ったプログラムファイルには気をつけても、文章や表計算のシートなどには全く無頓着だったのです。そこにつけこむ隙が生まれました。Windows95が広まるにつれ、OFFICEソフトは同じマイクロソフト社のOFFICE一色となっていきます。インフラとして十分なシェアが有る上、それらには共通のマクロ言語があったのです。このマクロ言語は、同社の出すプログラミング言語VisualBasicと互換性が有り、とても高機能でした。
 この高機能さは便利である反面、「悪意を持った作られた」マクロには無防備だったのです。(今でも、マクロのあるファイルを開くときは警告のダイアログが出るだけという無防備さ)
 マクロウィルスは、OFFICEアプリケーション本体に寄生し、新しく開くファイルに無差別に感染していくという、それはそれは恐ろしいものでした。
 また、マクロは組みやすく、改造しやすいせいか、亜種もあっという間に増え、通産省に報告されているウィルスの報告では、実に9割以上がこの新種のマクロウィルスなのだそうです。

 防御するには

 マスクをして、外から帰ってきたらうがいをして... というのと一緒で、感染させないことが大切です。最近のウィルス対策ソフト(ワクチンと言いますね)は、常駐してファイルの入出力を常にチェックし感染を未然に防ぐ機能が有ります。これらを利用すれば、まず問題はないでしょう。
 ウィルスは世界中の誰かの手によって、常に新しいものが生まれ、改造され増えていきます。もっとも、怪しいファイルは読み込まないというのを守れば、かなり防げると思いますが、最近では通産省がウィルス入りのファイルを配布してしまって、どこが信用できるのかわからない状況です。何年か前に買ったパソコンにバンドルされているヤツじゃなくて、新しいウィルスにも対応したワクチンソフトを買うのもいいかもしれませんね(私はマイクロトレンドのまわし者じゃないです) 

 新しい技術

 ウィルスが自己増殖するなら、ワクチンも自己増殖したらどうだ、という発送もあります。体内に有る免疫抗体みたいなものですね。OSの内部に機構として組み込んでおき、システムの実行に支障が起きるようなファイルを勝手に修正するというものです。予防接種のようにあらかじめ抗体をインターネットなどを通じてダウンロードしておけば、結構堅牢なパソコンになるんじゃないでしょうか。
 ここら辺は研究段階で、いったいいつ実現するのかは不明なんですよね。こういう技術こそ、早期に実現してもらいたいものです。

 *今回はPC(AT互換機)だけではない話なので、PCではなくパソコンと言う言葉を使っています。

 

 

 本日のキーワード 「NT4.0のサービスパックはやっぱり5まで出るのかな?」 


4月18日
曇りときどき「ぱるぷりん」濃いわぁ

 というわけで、昨日の続き。

 HDDの速度

 HDDの速度を上げるには2つの方法が有ります。
 1つは、物理的に回転速度をあげていく方法。もう1つは、記録密度を向上させることです。(やっと話が新しいHDDと繋がります)
 HDDは当初3600rpmから始まったと書きました。現在では5400以上が中心です。速いと言われるドライブでも7200rpm。最速と言われるシーゲート製のチーターと呼ばれるHDDでも10033rpmです。この数十年の間で3.5倍程度しか伸びていないことになります。
 一方の記録密度は止どまる所を知らない勢いで進んでいます。円盤が1周する間に10の文字を読むより20の文字を読めたほうが容量が大きいですよね。円盤の回転速度が一定なら、密度が倍になれば速度も倍になることになります(俗に言う容量の大きいHDDの方が速度が早いというのはここから来ています)
 しかし、密度をあげてもどうしようもないものがあります。それは平均回転待ち時間。
 HDDは、目的のセクタにヘッドを移動して(シーク)、目的のセクタが回転してくるのを待って(回転待ち時間)それからデータを読み出します。ヘッドの移動は、磁石を強力にするとかで対応できますが、回転待ち時間は回転速度をあげない限り小さくなりません。よって、回転速度の速いHDDは初期動作がそれだけ速いことになります。

 日立のHDDが世界最速な訳

 いろいろ工夫してあるな、と言うのが正直な感想です。
 まず、プラッタ(円盤)のサイズが小さいです。2.5インチと、ノートPC向けのHDDのような大きさです。プラッタが小さいとどういうメリットが有るかと言うと、まず、平均シークタイムが小さくなります。ヘッドが動く幅が少なくていいのですから、当然ですね(通常は、読み書きできる部分の1/3動かしたときの時間だそうです) 軽くなりますので小さなトルクで回転させることができます。モーターに負荷がかからないということで、発熱が減り安定した運転ができるようになります(自身の熱でプラッタが膨張してしまうので、それを補正しながら読み書きするんですよ) 全体が軽いので、対衝撃性能が向上します。デスクトップユーザーにはあんまり関係ないですね。
 ま、デメリットとしては、どうしても大容量化しずらいことぐらいですか(でも重要)

 このHDD、Ultra2SCSI と ファイバチャネルのみだそうで、値段もハイエンドそうです。...調べたら24万円... ううう(絶句)

 今日は短くてゴメンネ。

 本日のキーワード 「アップルもなかなか粘るな(笑)」

 


4月17日
曇り、のち雨らしい

1万2000回転/分のHDD

 日立製作所が世界に先駆けて12030rpmのHDDを開発、OEM向けに出荷することが発表になりました。世界最速だそうです。
 昔々、私が始めてHDDを買ったのは10年近くも前。40MBのSCSIドライブがホストアダプタ付で10万円ぐらいだったと記憶しています。NECの9801VXをを使っていた時代です。当時、まだまだSASIのドライブも多く、SCSI規格も無印SCSI(SCSI-1)で「なんでそんな高いのを買うの?」という時代です。
 当時のHDDは毎分3600回転で、現在の高速度MOよりもまだ遅い速度です。それでもありがたがって使っていたものでした。
 時代は進み、いまや、IDEでも5400~7200rpm、SCSIも5400~10033rpmという速度です。HDDが速くなるにつれ、インターフェースも順次改良されてきました。まずは、インターフェースの話からしましょう。

 現在はIDEが主流?

 最初から話すと長いし、昔話になるので(しかも、よく覚えていない)かいつまんで書きますね。
 現在はIDEインターフェースとSCSIインターフェースが主流です。両者とも元をたどるとSASIというものにたどり着きます。(これの前身はウェスタンデジタルのなんたらという制御チップ)IDEは、このSASIのインターフェースを簡略化し、HDD側に載せてコスト削減を狙いました。一方SCSIはインターフェースを高度化し、接続できる台数やデバイスを増やしました。

 IDEはAT互換機の中で一気に広まりました。やはり価格が安いことにつきます。その流れを受け日本のNEC機も9821AシリーズBシリーズからIDEインターフェースを標準採用するようになります。当時は528MB(表現の仕方により若干容量がことなります。1K=1024で換算した場合、504MBになります)までの容量制限が有りましたが、100MBでも大容量と言われた時代、そんな制限は全然気になりませんでした。
 ところが、Windowsが台頭しはじめ、アプリケーションの容量が肥大化してくるとたかだか500MBでは容量が追いつかなくなってきたのです。IDEを提唱したウェスタンデジタルは、E-IDEを定義しました。従来の「ヘッド」「シリンダ」「セクタ」といったBIOSの管理方法を変え、LBAモードを新設しました。これは、読みたいファイルが何番目のセクタに有るかと言う方法を用いたもので、これにより上限容量は8.4GBにまで増えたことになります。
 同時に、PIO(プログラマブルI/O)方式だったアクセス方式に、DMA方式を導入しました。CPUの負荷を減らすのが目的です。使用していたバスもISAからPCIに移行が進み、インターフェース間の転送速度は最大16.6MB/Sにまで達しました。
 現在では更に大容量のドライブも現れ、8.4Gの壁は取り払われつつあります(BIOSにパッチを当てる必要があるらしい)、また転送方式もDMA方式を進化させたUltraDMA/33へ移行し33MB/Sという驚異的な速度に達しています(提唱はカンタム)。また、UltraDMA/66規格も策定中であり、もう数年はIDEは主流でありつづける可能性が高いと思われます。

 SCSIはハイエンド向け?

 一方のSCSIはIDEがHDD専用に設計されたインターフェースであるのに対し、汎用バスを目指します。HDDだけでなく、MOやスキャナ、プリンタなどもつなげることができるのが特徴です。ただ、策定内容にあいまいな部分も多く、メーカー間でのトラブル(あるメーカーのホストアダプタでは、あるメーカーのスキャナが認識できないなど)が続出しました。また、5MB/Sという転送速度にも限界が生じ、SCSIはSCSI-2へと規格を進行させます。曖昧だった表記を極力なくし、新しいデバイスを取り込み、より使いやすいものへと転身していきます。
 PCでは拡張用であったSCSIもワークステーションなどでは標準のインターフェースとして採用されたせいか、より高度な接続環境を提供するバスへとなりました。
 現在はSCSI-3が策定中であり、一昨年あたりから規格を先取りしたUltra-SCSIなどが出回りはじめています。

 SCSIにはナローとワイドがあり、前者が8ビットパラレルで50ピンのコネクタを用います。通常使用している方は、おそらくこれでしょう。後者は(一般的に)16ビットパラレルで68ピンのコネクタを用います。HDDなど高速なデバイスを接続する場合に使用します。ナローはホストアダプタを含めて8台(ホストアダプタはSCSIにとって1つのデバイスに過ぎない)、ワイドは、16台まで接続が可能です。

 IDEに比べ、コントローラーが高価なSCSIのHDDは値段も高く、どちらかと言うとハイエンド向けの製品が多いようです。 

どこがちがうの?

 普通の方がHDDを買われる場合、よほどの理由がなければIDEを選択すると思います。安いですからね。それでもSCSIは売られています。どうしてでしょう。
 IDEは1つのバスに2台までしか接続できません。通常は2ポート持つので、合計で4台まで接続できます。それに比べ、SCSIは1つのバスで7台。ワイドなら15台まで接続ができます。割り込み(IRQ)が切迫している人には切実な機能ですね。
 マルチタスクに強い。IDEは1つのポートに繋がっている2台のデバイスのうち、1台を使っているともう1台にアクセスできなくなるんです。DOSの時代ならばそれでよかったのですが、マルチタスクOSになってくると、その差が歴然としてきます。CD-ROMのデータを大量にコピーしている最中なんて、目も当てられません。一方のSCSIはHDDデータを投げたあと、反応が返ってくるまでの短い時間でもバスを開放し、他のデバイスが使用できるようにします(デバイスに依存します) また、必要なデータをあらかじめHDDに投げておき、順次HDD側で処理するなどの高度な機能が提供されており、SCSIはCPUの負荷率が低くなるように設計されています(これは、ホストアダプタの性能やアクセス方式にも依存します)

 ベンチを取るとIDEの方が速いよ

 一般的なベンチマークテストを行った場合、IDEとSCSIのインターフェースだけ異なる同じドライブ(カンタムのFireBallシリーズなど)、おそらくIDEの方が数値が高いのではないかと思います。SCSI至上主義の方には悪いのですが、私はそう思ってます。単一のドライブに対して連続的に処理を行う場合、コマンド(どこどこセクタのデータを読め、とかね)が軽いIDEの方が反応が速いですし、SCSIでは、コマンドを解釈しバスを1度開放、再度コネクションなどを行う分、反応が鈍いです。バスの速度もIDEの方が速い(普通に使っておられる方は、DMA/33とUltraSCSIでしょうから)ですし、負荷の集中しやすいベンチはIDEに有利です。SCSIは前項で書いたとおり、マルチタスクに強いというのが売りです。単品のテストではどうしようもないですね。ただ、SCSIは値段を若干高めに設定できることから、回転数など高速なドライブが多いのが実情です。結果として、SCSIは高速と言うイメージが有るのでしょうね。

 なんだか、長くなりそうなので、この話は後日...

 

 本日のキーワード 「アップルもなかなか好調」

 


4月16日
木曜日。曇りのち晴と思ったら曇り。ちょっと寒い

HOSTを立ち上げるも

 ようやくパソコン通信のホスト局のテストにまでこぎつけました。いろいろ問題もありますが、時間がそれを解決してくれることでしょう(他力本願) あとは、モデムを買ってきて、ループバックテストをするだけ。うちはISDNなので、非常に本番に近いテストが行えるのが利点なんです。
 あと、マニュアルも書かなくちゃ。
 ああ、めんどくさいなぁ

Windows98英語版の発売日が決まる

 Windows95の時とちがって、98はあんまり騒ぎにならなそうですね。「見た目が変わらないから」とか、いろいろアナリストが言っておりますが、一番の理由は「マイクロソフトが騒ぎたくないから」でしょう。
 どういうことかって? マイクロソフトは、今、反トラスト法違反の容疑で司法省と闘っております。ご存じ、「95にIEをバンドルさせることを強要させたか」ですね。もっとも、これをきっかけとして司法省は影響力を持ちすぎたマイクロソフトにメスをいれたいのでしょう。
 マイクロソフトは、あんまり事を大きくして司法省の神経を逆なでしたくないのです。Windows98の発売延期や差し止めが入ってしまった場合、その混乱は計り知れません。98をターゲットとしているデバイス(USBやDVDなど)などには深刻なダメージが有るでしょうし、各PCメーカーも98に合わせて新製品を投入してくるはずです。このタイミングがずれては、損失確定です。
 英語版が6/25と発表されました。そっと出したいんですよ。そーっとね。気がつくと街中に98。そんな状況にしたいのではないかな。
 これから推定するに、日本語版は7/25。土曜日だし、ちょうどいいんじゃないかな。

 Intel 440BXチップセット発売。

 4/15正午解禁と言う噂通り発売されていたようです。
 しかしこれ、久々にショップにとっての「うはうは」商品なんじゃないですかね。比較的高価な部類だからマージンも取りやすいだろうし、お客はずーっと待たされていたからちょっとぐらい高くても買っちゃう。
 でも、使ってがっかりしちゃうの。思ったより速くないから。
 ペンティアム2はセカンドキャッシュをカートリッジ内に持っていることは周知のとおり。これって、CPU速度の半分で動作しているのです。ということは、66×5=333MHzのペンティアム2は166MHzでセカンドキャッシュが駆動している計算になります。100×3.5=350MHzのヤツは175MHzで駆動するわけです。そうなんです。ペンティアム2はベースクロックにあまり依存しないのです。メモリアクセスの実に95%(推定)がセカンドキャッシュにヒットするという事実を見れば、容易に想像がつきます。ある方の試算だと、ベースクロックの違う同じ速度(300MHz?)のペンティアム2の速度差は2%程度だったと言います。
 これが従来のペンティアム(MMX)だと話は異なります。Soket7と呼ばれるタイプのCPUはペンティアム2とは違いベースクロックに同期した速度でセカンドキャッシュが動きます。基板速度が速くなれば、リニアに性能が伸びていくわけです。
 IntelはそんなSoket7系のペンティアムを捨て、ペンティアム2へと移行しようとしています(しかも急速に) なんで、100MHzにこだわっているんでしょうか。正解はAGPにあります。

 AGPって結構あたり前になってきたよね

 AGPはグラフィックス専用のポートです。昔のVLバスを思い出しますが、AGPはれっきとしたPCIのサブセットでさまざまな機能を持ち合わせています。
 その中でも重要とされる機能が、メインメモリへのテクスチャの配置ですね。グラフィックスチップは、自身の持つビデオメモりと同様にメインメモリにアクセスしデータを得ることができるわけです。高速に画面を書き換えながら非常に大きなテクスチャを張りつけていく... これがどれぐらい重たい処理かは言わなくても分かると思います。そのデータ転送速度が一体どれぐらいになるか想像がつきますか。
 32bit33MHzのPCIバスを使って転送すると、毎秒133MBぐらいのデータが送れるわけです。これじゃ、全然遅い。AGPは32bit66MHzで、エッジの立ち上がりたち下がりでデータの送受信ができるので毎秒266MB。これでなんとか。ところが、メインメモリの帯域なんて500MBぐらいしかないんですよ。グラフィックスで50%も使われてたら、PCそのものの処理が滞ってしまう。だから基板速度を100MHzにあげたいんです。この場合、メインメモリの帯域は700~800MBになるんです。

 ちなみに、ペンティアム2はAGPがメインメモリにアクセスしている間でも、CPUはセカンドキャッシュにアクセスできるので、やっぱり有利です。(ペンティアム系は、セカンドキャッシュへのアクセス時にはメインメモリへのアクセスもストップさせてしまう)

 最近の3Dゲームは、どうしても浮動小数点演算が速いほうが有利だし、やっぱりペンティアム2に移行しなきゃならないのかなぁ。あ、でも、AMDはK6-3Dの3D命令にも興味有るなぁ。サンプル出荷は始まっているようなので、夏ごろにはお目見えかな。楽しみ楽しみ。

 

 本日のキーワード「MMXペンティアム。ついに100ドル割れ」

 


4月14日
火曜日 雨、風やや強し。

 

 PC9821Lc 通称リカちゃん、ぢゃなくて...

 専門学校時代に購入したNEC製PC9821Asが自宅に帰ってきました。MiDiを広めるべくRoland製SC-88VLと共に友人宅へ丁稚に出かけていたものです。
 メモリは最大、Videoはカノープス製PowerWindow928-2LB、当時考えられる最強のスペックを自負していたマシンですが、さすがに寄る年波には勝てないようで、起動すると、その遅さに閉口(一応DX4-100MHzにはしてあるのだけれど)
 Windows95の発売日当日、TVにまで映りなんとか買うことのできた95を躊躇なくアンインストールしちゃいました。「95よ、さらば」こんなマシンの余生の相場は決まっているんですよね。FreeBSDでDNS/MAILサーバーか、DOSでパソコン通信HOST局です。
 UNIXも考えたのですが、専用線や、OCNの回線維持費を考えると、ちょっと手が出ないですね。幸いにも、千歳の部屋には通常回線とは別に「ISDN(INS64)」が引かれているのです。しかもダイアルイン契約済み。「こ、これはどういうことだ」そう、はなからこれを狙っていたのです。パソコン通信ホスト開局。これが今週のキーワードだっ。

 HOSTプログラムを選定する。

 NIFTYのFBBSS<全国 BBS運営者フォーラム>を覗いてみる。意外と種類が有るもので、目移りします。ポイントは以下のとおり。

 DOSで動作すること。

 WINDOWS上で動作するHOSTプログラム「ピディウス」などがありますが、使用するマシン9821Asにはきついです。それに、95ではタイマが安定しないし、NTにするにはメモリが足りません。
 フリー/シェアウェアであること。
 というより、商用のHOSTプログラムって今ほとんどないんじゃないですか? 一時期全盛をきわめたBigMODELもナツメが手を引きましたし、エリカも...NetCockは98じゃ動かないし...というわけで、選択肢がないだけですね。

 MCDを利用すること。

 MCDとはマルチポートRS232Cドライバで、COMポートの制御を行うものです。私の持っている拡張RS232Cボードは結構マイナーなせいか、HOSTプログラムが自前で対応していることなどなく、必然的にMCDに対応したものを選ばざるを得ませんでした。この時点でKTBBSがはずれます。(DOS/V版はMCD対応なのにね)

 ハイパーノーツONLYはダメ。

 mmmやKY-VIEWなどが外れます(違っていたらゴメンナサイ) 以前mmmでホストを構築したのですが、ハイパーノーツの使い方になれない方が多く、手間取る事が多かったようです。個人的には非常に好きなんですが、一人で運営していくものではないので、これはしょうがないですね。

 なんとなく面白いやつがいい。

 メッセージをいろいろ加えたり、ポイントシステムがあるといいですね。(ポイントシステムとは、エリカ系にあるやつですね。書き込みに対してポイントがプラス、ダウンロードするとポイントがマイナス。極力DOM(ダウンロードオンリーメンバー)を減らそうと言うのが目的です。

 結果、「ろりぷに」というシステムでとりあえず構築することが決まりました。
 選定のポイントは「デフォルトメッセージの妖しさ」です。「彩」というプログラムの派生で、フリーソフト、現在もバージョンアップが続いているなどのサポート性などを考慮してのことです。しかし、マニュアルがないんですよ(元のプログラムからの差分マニュアルはある)おかげで結構で出しからつまずいてしまいました。

 

 本日のキーワード 「Windows98日本語版は7/24発売決定か?」


当ページは「千歳忍」の独り言です。
極力真実に基づいて記述するようにしていますが、当方の思い違いや表記の方法によって一般的な解釈と異なる場合が有ります。意見や訂正の要請は大歓迎です。また、書いてほしいネタも募集しています。その場合はこちらまでどうぞ。

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