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千歳忍の独り言

なんでも解説!

もくじ

1998年 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 > 1999年

6月1日・・・・・(コラム)Intelも反トラスト法? 偽ペンティアム他
6月2日・・・・・(コラム)Network犯罪
6月3日・・・・・(コラム)INSエリアプラス開始、Slot1互換チップセット始動
6月5日・・・・・(解説)壊したパソコンをなおせ
6月8日・・・・・(解説)壊したパソコンをなおせ(その2)、メモリの話
6月12日・・・・・(解説)千歳マザーボードを取り替えるの巻
6月18日・・・・・(コラム)マイクロソフト大攻勢
6月22日・・・・・(解説)自身を否定するIntel
6月27日・・・・・(解説)今更FAT32を解説する
6月28日・・・・・(コラム)PC破壊週間って何
6月30日・・・・・(コラム)新検索エンジン・S-MPU64


6月30日
蒼い空ってこんな感じですか

 3000ヒットありがとうございます

 サイトを公開するようになってから、およそ2月半で3000ヒットを達成できました。これもひとえに皆様方のおかげです。ありがとうございます。
 1ヶ月で1000ヒットぐらいだったのですが、最近は順調に伸びているようです。(掲示板ができたせいで、訪れる人がそれほど増えているわけではないようですが)
 最近はあまり面白いニュースもなく、また、テキストを書く時間も以前ほど取れなくて、なんだか更新がなかなかできない日も続きますが、これからも当サイト「千歳忍のNETでGOGO!」をよろしくお願いします。
 それにしても最近、当Webサーバーがダウンしていることが多くないですか? 特に週末。まったく困ったちゃんです。「いついつダウンしてたみたいだよ」という情報をメールでいただければ、今後そんなことがないようにWebmasterの方へ連絡しますので、どうぞ皆様ご協力ください。

 新しいタイプの検索サービス

 最近の検索エンジンは、件数は多いけど精度が低いと思いませんか?
 検索ロボットが情報を集めてから、実際にデータを更新するのに半月から1ヶ月もかかるのが原因です。また、DBに登録後も、そのアドレスが有効かなんて、全然検知していない訳です。よって、数万とか、数千の検索結果に対して、実際に有効なアドレスが意外と少なかったりするという事態になるわけです(私が、そういうサイトばかり調べているせいもあるのだろうか?)
 今回東芝がサービスを開始した検索エンジン「フレッシュアイ」は、そういった不満に答えるものです。Webページのタイムスタンプを監視し、更新から1月以内のものだけをDbに登録するというもの。また、この作業そのものも従来のものに比べて格段に高速化。遅くとも24時間以内には検索可能となるようです。また、登録されたデータは1ヶ月で削除され、常に新しいものだけが残るという仕組み。
 そして、実際に検索して回るロボットも独自のAIで「更新を頻繁に行うページ」を優先的に回るなど、なかなか賢くできてます。また、日々更新が当たり前のニュース系サイトなどは、検索の対象から外ずしているなど、芸も細かいですね。
 リンクはここです。ブックマークにいれておくと面白いのではないでしょうか。

 新しいMIDIインターフェース

 以前解説しました「MIDI」ですが、ローランドからようやく新しいインターフェースカードが出る様子。PCI化するほど高速性は要らないが、かといって現状のISAカードでは、PC98規格に反する(PC98ではISAバス拡張スロットの撤廃が推奨)んですよね。
 私が使っているのは、SMPU/ATという製品で、PnPですらない物。PnPに対応したSMPU2も出ているけど、機能が削られているという噂を聞き、わざわざ非PnP製品を買ってしまったという経緯があります。
 サウンドブラスタ互換品に付いているMPU401というインターフェースは、16パートのMIDI機器が制御できます。SMPUは2系統あるので、32パートの制御が行えるのです。MIDIは、8ビット単位で通信を行うのですが、上位4ビットをバート番号、下位4ビットをメッセージとしているため、1本の線では16パートまでしか扱えません(2^4=16)しかも、31250bpsのシリアル通信のため、あまり大量のメッセージを送りつづけると、伝送が間に合わなくなり、音が耳で聞いて分かるぐらいもたることもありました。MPU401に比べて、SMPUは大き目のバッファを持って、インテリジェントな制御を行っている為、音切れなどには強いのですが、規格上、音のもたりには対応できません。(ちなみに、サウンドブラスタについているMPU401インターフェースを使うのはなるべく避けた方が無難です。ドライバの不都合で、正しくメッセージを送信できない事があるそうです)
 このため、新しい規格が待ち望まれていたわけです。そこで登場したのが、S-MPU64という製品。UNITとPC本体をUSBで接続することによって、伝送速度の遅さをカバーする。UNITからMIDI機器までは従来どおりMIDIケーブルを用いるが、PC-UNIT間がだいぶ緩和されるので、UNITがトラフィックの制御などを行えるような作りになっていれば、ほとんどもたるようなことはないと推測できます。
 このUNIT、MIDI IN/OUTをそれぞれ4ポートもち、同時に64パートまで制御が可能です。ローランドですとSC88系統、ヤマハなら、MU70以上の音源モジュールを2台同時に制御できるというわけですね。
 そして、UNITはUSB接続ですので、今までのような煩雑さがありません。同時に4ユニットまで制御できるそうなので、同時発音パートは、実に256にも及びます。想像もつかないぐらいの領域... これをフルに使いこなすようなデータはいつ現れるのでしょうか。これだけ余力があれば、プロでもこのクラスのITEMで満足できるかもしれません。

 ヤマハは更に高速な規格を提唱しています。
 IEEE1394を用いるもので、「mLAN」と言うそうです。USBに対するアドバンテージは、転送速度も上げられるのですが、やはりこれ、PCが不要な点でしょう。USBは、バスを管理するためにPCが必要不可欠です。が、IEEE1394は、個々のデバイスが親となり子となれるので、PCがなくても転送などの処理が行えるわけです。MIDI機器は、PCだけではなく、キーボードやギターなどもあり、それらだけでも機能する事が可能ですから、そういった意味では、IEEE1394を利用する方が楽ですよね。
 対するデメリットは、IEEE1394が普及していないことと、価格が高い事ですね。
 ローランドの製品は、MIDIを置き換えるものではなく、単純なPC-音源モジュールのインターフェース、ヤマハのものは、MIDIケーブルそのものの置き換えを狙ったものでしょう。焦点が違うので、ここではどちらが優位とか言うことは避けますが、いずれはIEEE1394接続のものになるのではないかと思っています。

 本日のキーワード 「Windows95の実行ファイル(PE)に感染するウィルス発見」


6月28日
休日出勤だよ

 今解明されるPC破壊週間の真実

 PC破壊週間とはなんぞやと言われて、そう言えば説明していなかったなぁ、と反省。 今月の中頃に交換したMVP3チップセットのマザーボードなんですが、これがどうも調子が悪く、MIDIインターフェースカードのSMPU/ATが動いてくれない。初代トライトンの設定のままでなので、カードが壊れた可能性は低いと思っていたのですが、その予想はドンぴしゃり。まったく同じマザーボードを持つ友人に話しを聞いたところ、「IRQ9番が死んでいる」とのこと。そしてSMPU/ATのデフォルトはIRQ9なんです(笑)割り込みもI/Oモードもぶつかっていないのに動作しないのでどうしてかと考えていたのですが、これが原因の様子。
 BIOSセットアップで、IRQ10をレガシーISAに切り替え、何とか事無きを得たはず(面倒くさくてそのままカードを抜いた状態)

 同じ知人が、サウンドブラスター64を購入。音を聞かせてもらうと、結構まともな音がする(^^;) (もっとも、われわれのグループはMIDIに関しては別途モジュールがあるので、サウンドフォントの出来なんぞどうでも良く、純粋にPCMの録再生にノイズが乗らないかが勝負なのです)
 私が持っているのは、かなり初期が他のサウンドブラスタ16で、CD-ROM用のIDEインターフェースも乗っているような品物。「これでもか」と言うか「わざとやってるんじゃないの」というぐらいノイズが乗るし、高音の伸びが悪い。しょうがないので、秋葉原に出かけ安いPCIのサウンドカードを購入(買ってきたCDをMP3に変換して、PCでランダム再生するクセがついたせいもある)
 さっそく装着したのだけれど、ドライバのインストールでハングアップ。あれ?初期不良品? なんて疑ってみたけれど、どうも挙動がオカシイ。PC全体がヤバイのだ。
 PCIが全て埋まったことにより電圧降下が起きたのか、K6-2がいきなり根性無しになったのか(定格で使っているのに!)原因は不明なれど、ピュアなDOSで立ち上げてもハングアップするような事態。しかもDISKをどんどん壊してくれる。FORMATすればしたところがすべて不良セクタになるような世界。悪夢だ。
 先週会社のPCを2台破壊し、危うくメーカーに修理依頼しなければならない状態から救ったばかりだというのに、今週は、自分のマシンがこうなってしまうとは!
 原因を特定し、PCの挙動が戻った時には、ブートディスクだったSCSIの1.6GB(NEC製)は85%が不良セクタという「使えるけど使えないディスク」へと変身してしまったのです。
 原因は、CPUの暴走。熱は36度台で安定していたので、300MHzという定格周波数に追いつけなくなってしまった「根性無し」という結果に。MVP3の100MHzも安定しないロットも多いようなので、その可能性も大。密接しているので、どっちが悪いのかは不明。今のところ66MHz×3の200Mhzで稼動中。ああ、昔のマシンからあんまり速くなった気がしない...(しくしく)

 変貌するデジカメの周辺

 デジカメを利用する際、とりあえずPCが要るというのがキーポイントでした。レタッチしたりコラージュしたり、便利な反面、PCを扱えない人には手が出しにくい品物だったように思います。
 ところが最近、状況が一変しつつあります。このたび出るリコーのカラープリンタは、PCカードアダプタを接続でき、デジカメなどで取った画像(JPEGにかぎられている)を直接プリントができるそうです。
 昇華型の熱転写方式(いわゆるTA方式と思われる)で、解像度は306dpiと、昇華型にしては非常に高性能。従来の製品が144dpiクラスであったことを考えると、非常になめらかです。サイズはA6と葉書大。年賀状の作成などに威力を発揮しそうですね。
 そして、すっかりお馴染みになったプリクラタイプの分割&フレーム合成印刷も可能だそうです。
 今後、こういったインターフェースを備えるITEMがどんどん増えていくのでしょうね。

 出荷直前のXeonのバグ

 出荷まで後数日というタイミングで、Intel製の最新鋭のCPU Pentium2Xeonにバグがあることが判明した模様。
 このバグ、CPUを450NXというハイエンド向けのXeon専用チップセットを使用し、かつ4CPUを同時に使用した場合に、処理が停止してしまうという物で、Xeonに期待をかけているメーカーは頭を抱えているといいます。
 現行のペンティアム2では最大2CPUによるマルチプロセッサしかサポートしていないためで、旧型のペンティアムPROのハイエンドサーバーを置き換えることができなかったのです。Xeronでは4CPU以上のマルチプロセッサをサポートするため、古くなったミッドレンジサーバーを効率よく置きかえられると考えていたと思います。
 これは、450NXでも2CPUであったり、エントリー向けの440GXでは起きないバグということで、なんとも皮肉な状況。一番売りたい分野のバグなんですからね。
 このXeon。単品で買うと1MBキャッシュの400MHzで30万円、512KBでも13万ほどするそうです。そういえば、1MBのキャッシュを乗せたペンティアムPROが秋葉原で30万円ほどで売られていました。そう考えると、価格性能比は向上していますね(笑)

 本日のキーワード 「docomoの1.5G大幅値下げ」


6月27日
PC破壊週間の終焉

 FATファイルシステム

 もうすぐWindows98日本語版が発売になります。秋葉原では既に発売された英語版の輸入品も出回るようになり、着実に、そして久々のOSのメジャーバージョンアップを体感できる時期が近づいています。
 Windows95のリリースが95年11月23日でした。2年半もの間全くバージョンアップしなかったわけではなく、OSRと呼ばれるOEM向けパッケージによるものや、DirectXやIE4.0み見られるコンポーネント単位でのアップデートも行われていました。そういった意味では、今までの集大成だけでほとんど大きな変更はないと見る方も多いと思います。
 しかし、Windows95をパッケージで買われた人にとっては、初めての大きな改変なのです。WDMの採用や、AGP、USBのサポートなども大きいでしょうが、一般の方からみたら2GB以上の容量を1パーティションにできるFAT32の恩恵が一番大きいのではないでしょうか。
 今更という感じもしないでもありませんが、今日はこのFAT32について解説してみたいと思います。

 FAT

 DOS系のOSはFATと呼ばれるファイルシステムを採用しています。これは構造が単純で小容量のDISKに対して高速にアクセスできるという特徴が有ります。(FDクラスでは最適なものだと思います)
 DISKをある一定の単位に分け(クラスタ)、それがどのように繋がっているのかを記録していきます。そのためDISKは実際のデータが書き込まれる領域とは別に、そのデータの繋がりを記録する領域が必要になります。クラスタのサイズが32KBで、16ビットで管理されている場合、32KB×65536=2097152(=2GB) これにより従来の16ビットFATでは2Gまでしか扱えないことがわかります(Windowsでは1クラスタのサイズは32KBまでと制限されています。NTの場合は64KBまで可能なようです)
 もう一つの問題点は、どんな小さいファイル(0バイトでない限り)でも1クラスタを消費するということです。Windowsのショートカットファイル(.lnk)は実際は1KBを軽く超えるぐらいの物が多いわけですが、管理上は32KBと計算してしまうわけです。ショートカットが100コぐらいある場合、実際には100KBしか消費していないにもかかわらず、DISKの容量は3.2MBも減っているのです。これをクラスタギャップをといいちょっとした問題になっていました。

 32ビット化すると

 1クラスタの大きさを4KBにしても、32ビットで管理できれば、それこそ16TBという膨大な空間にアクセスすることができます。最大サイズの1クラスタ32KBであれば、128TBという世界に突入してしまいます(笑)(128TB=128000GB) 実際は32ビットファットといいながら、このエントリ領域の管理は28ビットで行われているようで、実際の最大容量は2TBになります。それでも、いままでの2GBの1000倍の領域ですから、必要にして充分と思います。
 少々DISKが大きくても、クラスタのサイズを4KBのまま保持しておけるので、上記のようなクラスタギャップが出にくく、2GBの容量なら従来に比べて10%ぐらいは無駄が減っているのではないかと思います。

 難しい話

 単純にFATの管理域が32ビット単位になったわけではないのが面白いところなんです。あんまり体感したりすることはないと思いますが、従来のディスク系ユーティリティーが軒並み動かなかった理由を知ることができると思います。そして、巨大化するFATの速度低下をいかにして防いでいるかをすることができると思います。

 ディレクトリエントリの変更

 DOSは長らく「ファイル名8文字」+「拡張子3文字」という規則で動いていました。ディレクトリエントリは、ファイル名や、タイムスタンプ、シアズなどの情報を持っているところです。Windows95のVFATと呼ばれるFATの拡張ファイルシステムによりディレクトリエントリは大きく更新され、ほとんど空きが無くなっていたのですが、今回のFAT32により完全に予約領域が無くなりました。
 今回追加されたのは増えたクラスタ番号を格納するフラグです。

 空き容量の再計算の抑制

 今まで空き容量の表示をする場合、空いているクラスタを全てスキャンし計算していました。FAT16で大きなドライブを扱っている時、DOSでDIRコマンドを打つとパラパラとファイル名が表示された後、数瞬待たされてから空き容量が表示されていたのを覚えているでしょうか。FAT32では、クラスタ数が増えたために同じような処理をしていたのでは間に合わないため、あらかじめ計算した容量を格納しておくように変更されました。ファイルを更新したり、削除を行う都度その容量を更新することにより整合性を保つようになっています。そのため、急にPCの電源が切られたりすると空き容量がおかしくなることが有ります。障害を検知した場合、起動時にScanDiskが起動し矛盾が起こらないように調整しているわけです。

 FATコピー

 従来FAT領域は1つしかなかったのですが、FAT32からは耐障害性に備えるためにも自身のコピーをドライブの予約領域に置くようになりました。これにより、何らかの障害にあっても、第2コピーから読み出せば済むのでデータの安全性が高まりました。また、FATのコピーだけではなく、ブートセクタの内容やファイルシステム情報も格納されているようです。コピーの個数は特に決まっていませんが、FORMATコマンドは2コ作るので、デフォルトでは2コピー存在することになります。

 ルートディレクトリの遷移

 FAT16ではルートディレクトリの始まる場所とその大きさが決まっていました。そのため、ディスクの容量に合わせてルートディレクトリに保存できるファイル数というのが決まっていた(FDだと、160コぐらいで一杯になります)のですが、FAT32ではルートディレクトリという扱いがかわり、通常のディレクトリと等価になりました。これにより保存できるファイルの数の制限などが無くなっています。

 FAT32は大容量デバイスへの対応だけではなく、耐障害性の向上も図ったFATです。たしかにFAT16に比べるとエントリの数が増えてしまうため、アクセス性能が落ちると不満もあるでしょうが、それ以上に大きなメリットがあります。Windows98のようにFAT32に最適化したプログラミングを行うと、それほど速度差は感じないはずです。クラスタギャップも減りますし、FAT32に起因するトラブルにあったこともありません。それどころか、FATのコピーに何度助けられたかわからないぐらいです。
 私個人的には、2GB以下のディスクでもFAT32でパーティションを作成することをお勧めします。

 本日のキーワード 「Xeonのマルチプロセッサバグは致命的?」


6月22日
すばらしい梅雨空

 Xeonに物申す

 Intelの戦略が後手後手で、それが目立つようになってきました。
 収益を確保しようと高価格高利益のXeonプロセッサのリリース、中価格中利益のペンティアム2プロセッサ、シェア確保のセレロンプロセッサ。今までにない大規模な行動だと思います。当初の目論見では、セレロンプロセッサもXeonプロセッサもこんな時期には登場していなかったのかもしれません。ペンティアム2発表時のロードマップには、これらのCPUは予定になかったものです。
 XeonはMercedプロセッサの遅れも大きく関係していると思います。計画よりも1年も伸びたMercedを繋ぐCPUが必要だったのです。ただし、32ビットアーキテクチャのサーバ向けCPUもある程度需要がある為、しょうがなく作ったという感じがしてなりません。今の技術をもってすれば、ペンティアムPROの高クロック化も難しくないわけです。しかし、IntelはSlotに固執するあまりSoketでCPUはリリースしたくない。そういった思惑がぷんぷんにおいます。

 ソケットとスロット

 PROはSoket8という巨大なSoketに埋まるPGAパッケージです。ペンティアム2をリリースする際、「PROは同一ダイ内にL2キャッシュを搭載するため、サイズも大きく、歩留まりも悪かった。ペンティアム2では、カード上にL2キャッシュを配置するため安価に製造でき、性能のボトルネックだったキャッシュを1/2速度に落とすので,CPUの高速化がし易い」とふれまわっていました。事実、ペンティアムPROは200MHz以上のものはリリースされることなく現在に至っています。
 ところが今回、Xeonでは、L2キャッシュの速度が引き戻され、CPU速度と等価になります。L2キャッシュは凄まじい熱を発し、凶悪なまでに電気を消費します。Slot1のプアな電源では耐えられないのです。よって、Slot2というものが策定されます。しかし、このSlotというものは、どう贔屓目に見ても「配線をだらだら引き延ばし」「接点不足」「価格上昇」と悪いところしか見えてきません。
 このCPU、巨大なヒートシンクとファンを装備したカートリッジは2Kgにも達すると言われています。素直にペンティアムPROを高速化して、市場に出した方がいいような気がしませんか。私は切望します。ソケットの方が、CPUの足をがっちりくわえ込むので安定するはずなんです。配線のひきまわしが楽なはずだし、レイアウトもし易いんです。ベンダーはそこのあたりをどう考えているのでしょうか。
 また、Mercedを縮小し、SlotMという実装形態を取るCPUも予定されていることから、このSlot2は予想以上に短命に終わりそうです。

 なくて七癖悪い癖

 ペンティアム2は異常にL2キャッシュに頼る癖があります。
 Solet8以降のIntelのCPUは、L2キャッシュとメインメモリアクセスを同時に行うことが出きるようにできているので、L2キャッシュに収まりきるようなベンチマークテストの場合、非常に好成績を残します。ところが、メインメモリをアクセスしようとすると、極端に速度が鈍るのです。どれぐらい遅いかと言うと、K6やM2はいうに及ばず、MMXペンティアムよりも遅いのです。もちろん、全体の速度が遅いと言うのではなく、初期の挙動だけが遅いのですが、私にはコレがSlotの弊害としか思えません。
 以前にも書きましたが、現在のメモリ構成では512kB程度のキャッシュ容量では圧倒的に足りないのです。ある程度実用になる容量としては、2MB~4MBは必要だと思います。ところが、キャッシュは量が増えてくると「キャッシュに内容が保持されているか検索に時間がかかるようになる」のです。結果として、直接メインメモリを読んだ方が速いなんということも少なくありません。
 ペンティアム2が抱える爆弾がここにあるのです。

 セレロンの意味するもの

 セレロンは、ペンティアム2から、L2キャッシュと外側のプラスティックパッケージを取り除いたものです。
 Intelは新しいセレロンには、新しいSoketを用意すると発表しました。Soket370といい(370Pinだからだそうです)セレロンとその後継のメンドシノを搭載できると言います。メンドシノはご存知のとおり128kBのL2キャッシュをチップ内に統合してしまいます。これは、MMX搭載のペンティアムPROそのものとしか思えません。以前よりIntelでは高速版のペンティアムPROを模索していると噂がありました。コレはまさにソレそのものではないでしょうか。
 メンドシノがコレほどまでに低価格で登場する以上、L2キャッシュの封入がそれ程コストアップに直結するとは考えにくく、これからもますます微細化していく製造プロセスによって512KB程度なら無理なく搭載できるかもしれません。そうなると、現行のペンティアム2のSlotという形状の意味がなくなってしまいます。

 低価格路線の影響でリリースしたセレロン。intelはこれまでも、新しいCPUを普及させるために機能を殺し、低価格のプロセッサをリリースしてきました。
 i386の時代は、386SXというプロセッサを登場させました。これは、386のコアから浮動小数点コプロセッサを取り除き、入出力のバス幅を16ビットにしたものでした。(後に386は386DXと改称)これにより、メーカー側は286の頃の設計で無理なく386搭載機を作ることができ、普及に貢献しました。何故このようなものが出たかというと、同一クロックとした場合、386よりも286の方が高速だったからと言うオチがあります。
 486の時代になると、486SXという、486DXからコプロセッサを取り除いただけのものが出ます。そして面白いのが、487というコプロセッサなんですが、これは486SXの動作を停止させ、動く486DXそのものなんですね。摩訶不思議なプロセッサでした。
 このように経歴を見ていくとIntelがセレロンプロセッサを出したことはとくに驚くにあたりません。P6アーキテクチャ/バスプロトコルに基づき動作する低価格プロセッサ。唯一の失策と言えば、Soket7を駆逐するために生まれてきた姿が、その自身の形状を否定していることでしょうか。

 増えつづけるCPUパワーを持て余し始めたPCは、いったいどこへ向かうのでしょうね。

 本日のキーワード 「米Texas Instrumentsの半導体部門、米Micronへ売却」

 


6月18日
梅雨の中休みです

 本日はMS日和

 ども、千歳です。風邪引いて更新が進んでませんね。すんません。
 今回のネタは、やはりマイクロソフト。Windows98の発売を控え、半ばお祭り状態だと聞きます。司法省と喧嘩をしているときは、なるべくWindows98の名前は出さないようにしていたのに、一転して勝利宣言(5月14日の独り言を参照)、パッケージは6月24日に発売されるのに対して、PCにプリインストールされたマシンは、6月15日から店頭に並んでいるそうです。もう、店頭で買えちゃうんですね。
 これ、フライング発売かと思いきや、マイクロソフトがOKを出したものだとか。しかし、それにしても足並みがそろわない。司法省に譲歩して、マスターアップを3日ほどずらしたために、用意のできなかったメーカーもあるとか。何とかして欲しいですね、ゲイツさん。

 MSのアプリはやはり危険?

 もっと何とかして欲しいのは、同社製のインターネットメール&ニュースリーダのOutlookExpress。これで、メールを送るときにデフォルトの設定がHTMLになっているのに、いったい何人が辟易しているだろう。ご丁寧に、通常のTEXTもつけてくれる。お互いがHTMLメールを受け取れる状態にあるのを確認しているのであれば全くもってかまわないが、私のように、プロパイダのメールボックスから、NIFTYなどに転送し、TEXTとして読んでいる人間にはたまらない。
 そして、もっと怖いのが、添付ファイル。このOutlookExpress、大きなファイルを添付すると細かく分割して送ってくれる機能がある。あんまり大きいメールはプロパイダ側ではねることがあるからだ(土台、大きなファイルを添付する自体間違っていると思うが) 最小で、1つのメールを16kBにしてくれると言う。10MBのファイルを添付すると、最悪1000コものメールになって次々と雪崩をうつように到着するというわけだ。
 受け取る側も分割メールに対応していれば全く問題ないが、中継するサーバや、そういった機能を持たないメーラーで受け取る場合は、メール爆弾以外の何物でもない。
 末恐ろしいと言うか、標準は自らの手で作ると言うか、マイクロソフトさんはなんだか自分以外のところにスタンダードがあるのが嫌いなんですね。きっと。

 予想通りの発売日

 そう言えば、業界の予想通り(そして私の予想通り)Windows98日本語版は7月25日だそうですね。95の時のように、一部店舗は深夜0時に開店し98とPlus!のみを販売するところもあるそうです。
 国内でも調査されていたIE抱き合わせの件は、公正取引委員会が正式に「98では当てはまらない」と述べたため、またもお祭り騒ぎになる可能性が出てきました。前回、終電を乗り過ごし、涙を流した人も多かった模様。今回はそんなことのないようにちゃんと準備をしてきましょうね。みんなで一緒にTVに映ったら楽しいなぁ 「千歳忍のNETでGOGO!」OFF会敢行? 当日ハンカチを右腕に巻いてれっつごーだっ(注意・本気にしないでください)
 フルセット版が24800円、Windows3.1/95からのアップグレード版が13800円だそうです。こちら側の予想する深夜価格は、9500~9800円が最安値帯、10000~11000円ぐらいが一般的な量販店の販売価格です。Plus!は定価が5800円です。こちらも、4200~4800円が販売価格でしょう。Plus!はおまけゲームなどもついてこの価格ですから、是非ともゲットしたいITEMのひとつですね。

 OFFICE零式?

 そして新しいOFFICE。MS OFFICE 2000だそうです。EXCEL2000とか、WORD2000という名称になるそうです。OFFICE95、OFFICE97と、まあ、別段気にする名前ではなかったのですが、この2000というのには脱帽です。センスないです。当然、一部の人たちは「零式」と称するのでしょうね。95式、97式のバグによって暴走したアプリケーションを止められるのは零式だけだっ なんて考えてクスクス笑っちゃうんです(そう言えば、今年は映画3作目が公開されるそうで...)
 そして、標準のファイル形式をHTMLにするらしいです。きっと、HTMLをめちゃめちゃ拡張してくれることは確実です。同社はHTML Companionファイルフォーマットと仰っているようで、なんちゅうか、もう止めてって感じです。HTMLはある程度までの表現ができればそれでいいと思ってます。それより細かなものを表現したかったら、PDFにでもしてしまえばいいじゃないですかぁ。そんな時代がきたら、手でタグを埋め込みながらHTMLを書ける人なんてほとんど居なくなっちゃいますね。

 本日のキーワード 「WindowsCEにもJET(Access)系DataBase開発開始」

 


6月12日
更新をサボってました

 さようならトライトン

 Windows95の発売と同時ぐらいに組み立てたAT互換機。ペンティアム75MHz、EDO32MB、ミレニアム2MB、アトラス2.1GBなど、当時考えられるすべてを注ぎ込んだ私のマシン。CPUはVRMモジュールを追加しMMXペンティアムまで搭載、高温を発するHDDは、CD-ROMドライブのピックアップレンズを焼き、もう一台あったHDDもダメにしてくれたが、当のHDDはぜんぜん丈夫に動きつづけた。そんなHDDも、FastSCSIなのに間違えてUltra接続にしたせいか、いつのまにか調子が悪くなり、あえなく撃沈。
 CPUは交換され、メモリは増え、HDDも、CD-ROMドライブも入れ替わり、ケースも前面に大きく穴があけられ、吸気、内部循環ファンを増設。最後まで変わらなかったのはマザーボードだけでした。そんなマザーも、さようならです。IWill製P54TS。DOS/Vマガジンなどで紹介されたこともある「どちらかと言うと高級志向系マザーボード」 オンボードでSCSIを持ち、考えられたケーブルコネクタのレイアウトは絶品でした。
 ただ、CPUの速度は3倍まで(当時のマザボはこれが当たり前)で、当然、K6やM2はサポート範囲外です。そして、チップセットがトライトンのため、PCIバスのバージョンが2.0なんです。普段はとくに問題ないのですが、PowerVRがアクティブになるときに時々不都合が出たりと、細かな不満が少しずつたまっていたのは確かでした。

 ようこそMVP3

 ケースがATタイプなので、マザボはATと決めていました。ケースから買いなすと、出費が痛いです。デバイス類はそのまま移行するつもりなので、必要なのは、マザボ、メモリです。せっかく買うのにSIMMを刺してもしょうがないので、DIMMへ移行するつもりです。CPUは、現行のMMXペンティアム200MHzをクロックアップする予定。
 当然、Soket7系になるわけで、そうなると、チップセットを選ばなければなりません。個人的に(非常に個人的です。他意はないので参考になさらないでください)富○通のせいでエイサーが嫌いです。よってALiのアラジンは却下。SiSも以前痛い目にあったので、これも生理的に受け付けない。いまさら430TXを使う理由はない(メモリ関連の速度は、俄然トップレベルですが)、消去法でいくと、VP3/MVP3が残ると言うわけです。
 ATでMVP3となると、それほど種類があるわけでもなく、Internetをぶらぶらしていると、大体の種類が判明しました。1つはギガバイトで、1つはEPoXです。EPoXの方がPCIバスのコネクタが1つ多く、拡張カードの多い私としては死活問題なので、迷わずこれをゲット。メモリもレイテンシ=2、クロック7nsの高速動作タイプをチョイス。がんばれば、ベースクロック133MHzでもついてくるかなと言うものですね。
 さあ、準備は万端。さあ、組み立て開始。

 根性

 ベイの中をいじる必要がないので、拡張カードを抜き、マザボを引っぺがすだけ。代わりのマザボを載せて元通りにするだけ。なんて簡単なんでしょう。作業時間はわずか10分ほど。CPUは約束どおりもともとあったものを移植。動作クロックは定格通り200MHzだ。ちなみに、66×3倍ではなく、100×2ではある。CPUクーラーもIWillのマザボについてきた「異常があるとメロディー」で知らせてくれるタイプのものだ。
 電源ON!
 ぷつん。
 「NO! OH!NO!」私の絶叫とともに画面はブラックアウト。と言うか、一切起動しない。チッ根性なしめ。友人から買った15k円のCPUに思わず舌打ち。しょうがない。83×2.5でどうだ? これもだめかっ 75×3ならどうだ。よし起動しだぞ。(CPUは購入した金額で根性が決まるという法則がある。これは、価格の高い頃のロットの方がリミッターがかかっていない可能性が高いと言うこと)
 うーむ、折角マザボ新調して、メモリも高速タイプを買ってきてもこれじゃあんまり速くなった気がしないですな。うずうず。うずうず。
 そしてCPUクーラー。電源のタイプが違うせいか、回転しない。これじゃただのヒート辛苦(笑)だ。温度もどんどん上昇して、表面は60度近くまでになっている。あまり喜ばしい状況ではない。その上、回転していないからアラームが鳴る。鳴り続ける。ぴらぴらぴらぴらら~。「エリーゼのために」が延々と鳴る。がぁっ 辛抱たまらん。聖地秋葉原へれっつごーだ。

 買っちゃダメだ、買っちゃダメだ、買っちゃダメだぁ!

 「いいか千歳、CPUクーラーだけ買うんだ。シリコングリスも予備がある。いいか、クーラーだけだぞ」心の中で念を押す。それはもう、しつこいぐらいに。数分間店内を徘徊すると、MatroxG100を見つける。ぐああ、AGPビデオカードだ。「ほ、ほしい、咽から足が出るぐらい欲しい。い、いやだめだ。欲望に負けちゃダメだ。ダメだダメだダメだっ」はぁはぁ。激しい葛藤に体力を消耗する。
 視線を強引にパンする。するとそこには、HDDがショーケースに並んでいるではないか。「ぐう、SCSI至上主義の私には、FireBallELの次まで待つのだ」そう言い聞かせる。でも、心の中の小さな化悪魔がささやく「欲しい時が買い時」、白い天使がつぶやく「旬を逃すなアキバのパーツ」
 ダメだダメだダメだ。クーラーだけ買って帰るんだっ 1500円の安めのクーラーを手に取り、速攻レジへと歩みを進める。その瞬間私の意識はブラウンアウトした。
 「あと、K6-2 300MHzください」
 はぁ~っ わたしゃナンと言うこといってるん、だっちゅーの!(ちょっと意識が混乱しているらしい)
 「24150円です」
 うおおおおーっ 財布から、貴重な福沢諭吉先生が消えて行く。飛んで行く、羽ばたいて行くぅ(号泣)

 かくして、私のPCはK6-2になりました。100×4では起動しませんでしたが、100×3.5では、問題なく動作しております。これから、DirectX6をどこからか入手(デベロッパーリリースですな)してきたら、参考程度にベンチをとりたいと思います。
 ちなみに、Windowsの起動が早くなりました。マウスのクリック時の反応速度などが上がっていますね。普通に使ってみた場合の体感速度は、ざっと、1.2~1.4倍ぐらいと言うところでしょうか。心なしか速くなった、と言う程度です。3Dのゲームや、CPUに負荷のかかりやすい処理を行えば、その差が顕著に出るかもしれません。
 それよりも、ビデオカードの性能が若干上昇しました。PowerVRの不都合もなくなり、PCI2.1へ移行したことの恩恵の方が多いです。

 本日のキーワード 「韓国のLG Semicon、64MビットのD-RDRAMチップを開発」

 


6月8日
からっと晴れた清々しい一日

 先日の続き

 OSR2.1+IE4.01SP1にOSR2.1を上書きセットアップした所、途中で見慣れないDLLの一般保護違反が出てしまった。しょうがないので、一旦DOSに落ちてから、再度セットアップする。再起動までは順調に動いているように見えたのだが、世の中はそれほど甘くはなかった。「エクスプローラーが壊れている」というメッセージとともに、PCにあるハードディスクコントローラーを道ずれにしてくれるのだ。
 私は、やむを得ずユーザーサポートの電話するが、あまり要領をえない。結局修理ということになり、修理センターを紹介され、再び電話をかけた。するとどうだろう。あると主張した「スーパーリセットスイッチ」を試してくれという。
 なんとか、HDDを認識してくれる状態にもどったが、Windowsはめちゃくちゃ。使い物にならなそうだ。しょうがない、何とか修復するか。

 こんなことするから

 このままだと、また「エクスプローラーが壊れている」と言われると思ったので、DOSモードで起動したときに、Windows以下の普通のファイルを全部消す。エクスプローラー本体だけが壊れている可能性は低いと思える。関連するコンポーネントのことを考えて、怪しいものは消すに限る。コマンドは、DEL *.*だ。
 そして、おもむろにCDからセットアップ。隠しファイルのレジストリとかは生き残るので、後でソフトのインストールとかしなくていいから楽だな...なんて思ったのが甘かった。エラー続出。なんとかWindowsのデスクトップが出るようになったものの、10秒に一回何かしら異常終了する。マウスを動かしただけでエクスプローラーが再起動するのには閉口した。
 デバイスマネージャを見ると、IDEコントローラーは正しく認識しているものの、プライマリ、セカンダリのコントローラーが「不明なデバイス」になっている。さすが富○通用のOSR2.1.バリバリにカスタマイズされてるぜ。
 まあ、エクスプローラーを上書きすれば真面目に動くようになるかも。なんて、甘い期待の中「IE4.0」のセットアップ。ありゃ、駄目じゃん。OSR2.1に入っているIE3.0が中途半端にインターネット環境を上書きしてくれたぜ。プロキシサーバーに接続できないぞ。おおう、すげえ、こんな状態でもIE4.0はアンインストールできるみたいだ。天にも祈るか、わらしべでも掴むか、という気持ち。果たしてうまくいくのだろうか。待つことしばし。
 「なんでじゃー」アンインストールしたにもかかわらず、画面はアクティブデスクトップに進化しているではないか。IEをアンインストールしようとしたら、逆にセットアップされていた。謎だ。こんな挙動を示すソフトはほかに見たことがない。

 謎はすべて解けた。犯人はおまえだっ

 不特定多数のアプリが、再現性なく死ぬという事象も見つかった。物理メモリ使用量をトレースしていくと、あるポイントで一般保護違反を誘発しているようだ。間違いなくメモリが死んでいるか、接触不良である。64+8という設定だから、高アドレス側を切り捨てよう。再び筐体をばらして、メモリを引っこ抜くことに。まあ、64MBあれば、とりあえずOKかな?
 そして、再びWindowsをセットアップすることにする。このままでは面白くないので、ずっとしまっていたWindows98ベータ3を取り出す。確認できているバグだけでもいくつかあるが、まあ、しょうがない。回避方法もわかっているので、何とかなるだろうと、安易な気持ち。
 ところが、途中でCD-ROMドライブを認識しなくなるというトラブル発生。これは、私自身のミス。セットアップ時の再起動のときに「わざわざBIOSセットアップを開き、デフォルトロードをしてしまった」のです。なんとこのPC。デフォルトは「CD-ROM無し」なんですね。仕方がないので、セットアップを途中でキャンセルし、再設定の後、なんとかインストールは完了。
 ところがどうもうまくいかない。
 エディタで日本語を打つと、いきなり死ぬ。怪しい変換文字列が候補に現れる。症状が改善されていない。そもそも、今回PCを壊してまでWindowsを再セットアップしたのは、この症状を改善したかったからだ。
 MSIME95から97へ、そして98へと移行しても、辞書は引き継がれていくらしい。今回の場合は「壊れた辞書」のままだ。スキャンディスクにもエラーとして報告されないそれは、なにか、論理的な矛盾をもったままだったのだろう。そして、辞書がWindowsフォルダ、SYSTEMフォルダにあると思い込んでいたのが敗因だ。IME98はデフォルトではProgramFilesにあるらしく、その中身を丸ごと削除した後、Windowsの再セットアップを試みたところ、上記のような症状はきれいさっぱりなくなってしまった。

 トラブルには原因があり、トラブルを大きくするのはユーザ自身というのが多いと思います。なぜ、どうして何が悪いのかを正しく切り分け、原因を特定することによって被害を最小にとどめることができます。
 もし、皆さんがユーザーサポートのお世話になるときは、あらかじめ状況をメモし、説明できるようにしてはいかがでしょうか。それだけで、ぜいぶんトラブル解消が楽になりますよ。

 メモリは下がるよどこまでも

 メモリの価格は下げどまり。3ヶ月に一度は誰かが口にする。それでも価格はとまらない。
 96年半ば、Widows95フィーバーも醒めた頃、世界のDRAM価格は急激に下降し始めた。私が自作した95年最終の価格は、EDO16MB1枚の価格が、5万5千円ほどであった。これでも、価格は下降気味の兆しを見せており、それなりの値ごろ感があった頃だ。ちなみに、FPのDRAM16MBで4万5千円ほどであったと記憶している。
 その昔、メモリは1MB=1万円という時代があった。CPUは80286や80386の初期の頃だ。ハードウェアEMSを用いたもので、当時のメモリは、ISAバスやCバスなどの汎用バスに差すものだった。
 その後、メモリは1MB=4千円を維持した。これが94年ぐらいまで続く。
 Windows95フィーバーもあり、若干持ち直した感のあった価格も、96年に入った瞬間急下降となったわけだ。これには理由がある。今までDRAM市場に見向きもしなかったメーカーが、Windowsのおかげで急激に需要が伸びると判断、増産に増産を重ねたからだ。16MBのSIMMが2万円を切ったとき我々ののショックは大きかった。そして、1万円を切るのにそう時間はかからなかった。現在、32MBのEDO SIMMの最安値は3200円(6/8現在)である。32MBという容量は、16Mbitチップを16コ用いることにより達成する。言い換えれば、メモリチップ1コ当たり200円ということになるが、これは、半導体の製造原価2ドルを大きく割り込むものである。(6/8現在朝)1ドル140円で取引されていることを考えると、32MBのチップで1280円の赤字ということになる。実際は、販売店や流通のマージンがあるから、もっと大きな赤字である。半導体メーカーは今苦境にたたされている。
 韓国の大手電機メーカー「サムソン」が、DRAMの製造ラインを一時停止すると発表した。これにより国内のDRAMの価格低下の多少歯止めがかかるかもしれないが、焼け石に水である。以前も、韓国のメーカーがDRAMの出荷をストップさせたことがあったが、価格は一部盛り返したものの、すぐに同じような下降線をたどる結果になってしまった。
 DIMMは64MBが一番値ごろ感があるだろうか。10nsのものであれば、SIMMとほぼ同水準に。PC100対応のものは、ショップが唯一安定した利益を上げられるメモリだが、これも価格競争が始まっている。128MB品であれば、毎週最安値が1000円以上も更新されている世界だ。いずれは、SIMMとほぼ同水準になってしまうのだろう。
 CPUを見ればわかるが、半導体は需要と供給によって値段がつくものだ。原価はそれほど関係ない。ペンティアムプロセッサの場合、製造原価は2000~4000円だと聞いたことがある。歩留まりを考えたって、4000~6000円だ。それが、数万円で扱われる。ほとんど同じ原価で、周波数が違うものが倍の値段で売れる。もちろん、最新の設備をもった工場を維持するのは大変だし、これらの工場は莫大な資金を必要とする。
 RamBusが主力になる2001年ぐらいまでは、現行のSDRAMが現役だろうと予想する。特別な理由がない限り、メモリの値段は下がりつづける。これは断言できる。

 本日の雑言 「祝デカチュウ復活。でも、ポ○モンで兄弟殺しちゃダメよ」


6月5日
どんより曇り空

 パソコン昇天事件

 会社のマシンが突然昇天なさいました。
 生まれて初めて、ユーザーサポートに電話したので、私にとっては記念すべき一日でした。最近速報しか書いていなかったので、今日はこの顛末を書いてみましょう。

 私が使っていたのは、エ○ソンダイレクト製の古いPCでした。
 チップセットは430FX(初代トライトン)、HDDは1.2G、CD-ROMは8倍速です。メモリは、16MBでした。当然、こんなスペックじゃ使い物にならないので、メモリは、32MB×2を買ってきて装着。もともとの8MB×2はよそのPCへ引き取ってもらいました。また、得体の知れないPCから引っこ抜いた4MB×2のSIMMを後から装着し、合計72MBという、まあそれなりのものになりました。
 HDDは、2.1GBのものを追加するも、ぜんぜん足りないので、さらに3.2GBを追加。合計
6.5GBのはずが、なぜか、最後に入れた3.2GBしか残ってない。誰が持っていったんだ、オイ!
 これに、OSR2.1にインターネットエクスプローラ4.01SP1を入れて運用していたのですが、どうも調子が悪い。IEが悪いのではなく、IME97がどうも諸悪の根源。仮名漢字変換がかかると、急にうんともすんとも言わなくなることがあり、辟易する日々。スキャンディスクを掛けてもエラーは出ない。が、辞書ファイルが壊れていることは明白。「よし、やったろか」これが悪夢の始まりだった。

 よい子はまねしちゃいけません

 4.00.950b+IE4.01のwindowsが起動している最中に、ノーマルの4.00.950bのwindowsを上書きセットアップ! うおおお、なんという無謀なことを! 案の定、途中で「なんたら.DLL」が異常終了しました、のメッセージ。
 うーん、いたずらが過ぎたか。しょうがない、FDから起動して、MS-DOSモードから再セットアップだっ おおう、今度はうまく行ったぞ。再起動...よし。...あれ?エクスプローラーが起動できないよ、のメッセージ。windowsを再セットアップしてくれ、だって? やっぱり、IEを入れた後に無理やり普通のWindows入れちゃだめだったかなぁ。しょうがないなぁ... (リセット) あれ? 起動しないぞ? メモリカウントまで行ったあと、ハードディスクの認識に失敗しているみたいだ。やべーっ 壊しちゃったかも。
 まいっか、隣に同じマシンがあるし、こっちをばらしてHDDを繋げ替えて続きをしてみよう。うぃーん。お、起動した。HDDは平気みたいだな。よしよし、えらいぞ。あ、やべ、Windowsが起動しちゃった。大丈夫かな? あ、やっぱ駄目だ。またも、エクスプローラーが死にWindowsを再セットアップせよのメッセージ。まあ、同じHDDなんだから当然か... って、まさか、おい!
 なんと、2台目のマシンもハードディスクコントローラーが死亡するという状態。こんな古いマザボ、修理に出したら、1台3万で済めば安いほうだな。脳裏にいやな金額が表示される。これは困った。

 修復開始

 BIOSを呼び出し、デフォルト値のロード。困ったときの常套手段だ。再起動、ダメ。しょうがない、いったん、HDDがらみを全部きるか... オンボードコントローラーを切り、HDDには何もつながっていないと明示的に指定する。するとどうだろう、とりあえず起動(FDでだが)できるようになった。
 どうやら、Windowsのセットアッププログラムがチップセットのレジスタを破壊した、としか考えられない。このマザーボードには電池が剥き出しで置かれていないので、これを抜き取り1日放置するという技が使えない。これは痛い。しょうがないのでユーザーサポートに電話することにする。局番をみると群馬以北のようだが、会社の電話なので気にならない(笑) 早速CALL。
 症状を伝えると、早速マニュアルどおりの対応をしてただいた。
 担当「BIOSのセットアップ画面というものがあるのですが、ここでですね...」
 千歳「デフォルトのロードならやりました」
 担当「あ、そうですか。それだと、接触不良と思われます。それでは、IDEのケーブルの抜き差し...」
 千歳「それもしましたし、ほかのマシンにもつないで動作確認はしました。HDDは壊れている様子はありませんが」
 担当「あ、そうですか...」
 千歳「IDEコントローラーのレジスタ値が「壊れている」と考えるのが妥当なんですが。マザーボード上に電池が見えないので、どこかにスーパーリセットスイッチがあると思うのですが、それを教えていただけませんか?」
 担当「いえ、そのようなものはありません。物理的にコントローラーが壊れているものと思います」
 千歳「(そんなわけないよぉ)それでしたらしょうがないですね」
 担当「では、手配をいたします。修理センターへ症状を伝えておきますので、後ほど電話をおかけになっていただけますか?」
 千歳「はい。それではどーも」

 やはりあった、スーパーリセット

 30分ほどしてから修正センタへ連絡する。
 担当「...というわけですね(症状の確認)」
 千歳「はい、そうです」
 担当「それでは、リセットはお試しになられましたか?」
 千歳「(やっぱりあるじゃないかっ)いいえ。インフォメーションセンターの方ではそうのようなものはないと伺いましたが」
 担当「お手元にマニュアルはありますか?」
 千歳「会社のマシンだし、しかも3年も前の機体のマニュアルが手元にあるわけがない)ありません。でも、ジャンパーの番号だけわかれば自分でできますので、それだけ教えてください」
 担当「はい、○番です」
 というわけで、このピンをショートさせ、いったん電源をON、勝手にリセットがかかるので、電源を切り再びピンを元に戻した。
 完璧である。内蔵の時計が1980/01/01になるぐらい完璧である。BIOSで再びデフォルトロードし、HDDのオートデテクトを試した。ばっちりこれが認識するじゃないですか。おおう、これでOSを元に戻せるぜ。
 おっと、そろそろ帰えるか。この続きは、また明日しよう。貴重な一日だった。
 パソコンが無事HDを認識するところまで確認した千歳は、帰途につくのでした。

 本日のキーワード 「NECの最速スパコンのレンタル、月額15億円」


6月3日
東北地方も梅雨入り

 初心者用語辞典

 特別企画室に「パソコン初心者用語辞典」なるものを掲載しました。これは、秋葉原のショップに勤めるBRコイ野郎さんの制作したものを転載したものです。まだ見ていない人は今すぐ見てください。世の中には、素晴らしい勘違いをなされている方がたくさんいます。いや、ここに掲載されているものなど、まだまだ些細な部類なのかもしれませんね(ショップの方には悪いですが) 一部のパワーユーザーの方の勘違いや、自分自身をパワーユーザーと勘違いしていらっしゃる方の勘違い(ややこしい)に比べたら...
 そんな初心者を応援すべく、当Webページでは「パソコン初心者用語」を募集しております。「こんな言葉を聞いた事がある」「雑誌にこんな事書いてあった」などがありましたら、談話室にご記入いただくか、千歳までメールを頂けると嬉しく思います。

 しかし、用語の読み方って難しいですよね。
 「TA」は通常「ティーエー」といいますよね。「タ」とはいいません。「PIAFS」は「ピアフ」であって「プアフス」とは言いません。「ISA」は「アイサ」「イサ」と読みますが「PCI」は「ピーシーアイ」としか言いませんよね。私も昔、UMB(アッパーメモリブロック)の事を「アンブ」と呼んでいましたが、これも極少数派だったようです。
 どこらへんで英語を「音読み」するのか「単語読み」するのか境界が曖昧で、不明瞭です。特に、PC回りの開発コード名は難解極まれりですね。PCIチップセットは「マーキュリー」「ネプチューン」と続き、「Triton」となりました。これ、星の名前から来ていますから「トリトン」と呼んだのですが、正解は「トライトン」。0.25ミクロンプロセスのペンティアム2は「デシューツ」ですが、「デシャット(シャットダウンしないという意)」ともいわれていました。99年中に出ると噂(延びるらしいですが)の「マーセッド」これも、「メルセド」とも読めます。
 これらは、英語圏外の単語を、無理矢理英語読みするためにおきる現象であったり、造語のため正しい読み方が「作った人にしか分からない」ものです。
 皆さんも、恥をかかないようにしましょうね。

 NTT INSエリアプラスのサービス開始

 アナログでは去年から提供されていたエリアプラスですが、ISDNでも今月中頃から使えるようになるようです。
 提供内容はアナログとほぼ同一で、隣接地域及び20km圏内までの通話料を市内料金と同一にするというもの。固定費用が350円。アナログ版が200円だから、2回線分のINSでは、妥当な値段かも。
 INSネット64とINSネット64ライト(施設負担金のかからない奴)で使用できるそうです。また、テレホーダイとテレチョイスとは併用が可能だそうです。ということは、テレワイズなんかは、自動的に解約されてしまうわけですね。電話を含めた通信サービスっていろいろあって楽しいですね。
 このエリアプラス。NTTにとっては「TTNet」への対抗措置の切り札の一つ(もう一つは、首都圏限定のタイムプラス)なのですが、これが、実はプロパイダに非常に歓迎されているのです。エリアプラスが広がれば、市内通話料金でアクセスできる範囲が格段に広がります。そうすれば、プロパイダはアクセスポイントの数を押さえる事が出来るというわけです。エリアプラスを利用しているユーザーには、月額で200円引しているところも有り、年間契約なら、なんと、2400円もお特になる計算。
 このサービスを待っていた人って多かったんじゃないかな?

 Slot1互換チップセット

 Intelの特許も有り、なかなか難航していたSlot1互換のチップセット開発。ここに来て、反トラスト法違反の調査のせいも有ってか、Intelの態度が急に柔らかくなってきました。台湾のチップセットメーカーは、ここぞとばかりに新チップを発表。なかなかにぎやかな状態になってきました。
 VIAはApolloProを、ALIはALADDIN-PRO2を、SISはSiS5600を出荷する。
 どれも、本家440BXの70%以下の価格という事で、非常に期待がかかる。セレロンが一部でブレイクしている今、予想外にがんばる可能性も有る。
 ところが、Intel 440BXチップセットは、設定をいじると133MHzで動作する事が判明した。互換メーカーのものは規格通り100MHzまでであり、パワーユーザーの間では波紋が広がりそうです。
 ただし、現在市販されているPC100メモリでは133MHzの周波数に追従できないので注意が必要です。メモリウエイトが入る事によって、100MHz駆動より遅くなる可能性が有ります。PC133Lという規格も浮上していますから、メモリの高速化はまだまだ続きそうです。

 本日のキーワード 「Intel Mercedの発売は2000年半ばと発表」


6月2日
過ごしやすい一日

 掲示板を開設しました

 当Webページも、最近流行の掲示板なるものをつけてみました。
 いや、実は最初からつけたかったのですが、私の契約しているプロパイダは、CGI/SSI禁止なもので困っていたのです。幸い、アクセスカウンタは提供されていたのですが、それだけ。うおおーっ それだけかっ うちのプロパイダは、接続時間はそれほどではないものの、Busyが殆ど無く、スループットが異常に高い、(東京大阪で、それぞれ幹線に接続しているらしい)アクセスポイントが関東関西に「ぱらぱら」あるので出張に便利なので結構気に入っていたのだけれど、これだけが残念。
 そうした折り、パソコン通信の方で、「無料掲示板」サービスが有るよ、との書き込みをいただきまして、さっそく今日申し込みを行った次第であります。(ろじゃー氏Thanks!)
 やはり、こういう掲示板の方がいろいろ書き込みやすいですよね。私も、コラムを書くほどではないネタとかもいっぱい有るわけでして、そういったものもちょっとずつ小出しにしていきたいなと思うのです。
 皆さんも、「こんなネタ書いて」とか「お前ここ間違ってるよ」と言うような書き込みから「やっぱ、バスクロック100MHzは速いっすね」というような話題まで、何でも書き込んでください。楽しみに待ってます。

 恐ろしきNetwork犯罪

 皆さんがこのページを見ていると言う事は、当然、WWWを利用できる環境にあるわけです。私が、もしここで、「一緒に犯罪をしませんか」なんていう書き込みを行ったらどうでしょう。一定の期間だけ募集して、Webページはもとあった通り何事も無かったかのように更新を繰り返します。たまたま、その一定期間「特別な」Webページを見た人が、それに賛同して、メールでコンタクトを取ってきたら。直接会った事の無い、声も聞いた事の無い人間が共謀し、計画を練り、犯行に及んだら。Network社会における特異性でもいいましょうか、本来ありえないような希薄な関係の者たちが意気投合する。今まででは考えられないような事件に発展しかねません。
 メールのログさえ残さなければ、犯人同士の連絡記録が不明になります。電話であれば、通話先の電話番号などが記録されますが、Internetの場合、電話はプロパイダまでであり、その先の情報がどのような経路で行われているかなど責任を持って行っているところはありません。会社のように常時接続されていても同様です。
 犯罪に至った場合、犯人同士のつながりが見えにくいのも特徴です。性別、年齢、職業、そう言った者に特別な共通点があるわけでもなく、警察はきっとてんてこ舞いでしょう。

 そしてそれは実際に起こった

 埼玉の30代後半の男性と、愛知県の20代半ばの男性が、共謀し、女子高生を襲うと言う事件が実際に発生しました。
 掲示板でその旨を書き込み、賛同した男とメールアドレスを交換した。その後の連絡は、電子メールだけ。この2人、実際に会うまでお互いの声も知らなかったと言います。それぞれは、それぞれで犯罪に必要なものを用意し、犯行に及んだ。
 彼らは、再度その女性にコンタクトを取ろうとした際に、警戒中の警官により逮捕された。2人がもう少しでも慎重であったならば、この事件はまだ解決していないかもしれない。なにしろ、人物や動機の特定が非常に困難だから。
 Networkでは、すべての出来事がゲームのように感じられ、現実感が希薄で仮想空間との区別がつかなくなるのでは、との意見も多いと言います。安易な気持ちでそう言った物事に参加なんてしないで下さいね。

 本日の噂 「SonyのVAIOはVideo/Audio/Integrated/Operationの省略形らしい」

 


6月1日
梅雨前最後の晴れ間と言うが

 Intelも反トラスト法違反?

 Intelもマイクロプロセッサの独占的地位を利用して、各メーカーへ対して同社が有利になるような行動を強要したのではないかと、連邦取引委員会に調査されています。もっとも、調査そのものは数年も前から行われており、今回はその内容に基づき提訴を行うかどうかということのようです。
 過去には、「他A社の技術をIntelがライセンスを得ようとした際、A社は拒否。Intelは逆に、A社に対しライセンスしていた技術の契約を破棄した」という事もありました。
 現在では、CPUだけではなく、チップセットでも大きなシェアを持つようになり、その影響力は比類なきほどにまでになっています。その上、Intelはビデオチップ分野にも進出しており、同社の計画の中には、チップセットの中にそのビデオ機能を内包するものもあります。これは、現行の440EXチップセットの後継品と噂されています。このようなものが出荷されては、他のベンダはお手上げになってしまいます。
 Intelの中心となるペンティアム2プロセッサも、知的所有権で固められており、殆ど他社には公開されていません。一部のベンダにのみ公開するだけで、互換CPUを製造するメーカーには謎に包まれた世界でした。最近、ようやくサイリックスもナショナルセミコンダクターと合併することによって、利用権を得ることが出来ました。それ程に厳しい世界なのです。
 法廷で争った場合、Intelはマイクロソフトほど難色を示さないという意見でアナリストたちは一致しているようです。穏便に事を済ませ、極力業務に支障が無いようにしたほうが得策と考えたのでしょうか。
 提訴を行うには、速くとも後3週間ほどかかるそうです。影響のある団体と話し合い、争うかを話し合うのだそうです。一般市民にとっては、競争が正常に行われて、価格や性能の面で向上してもらうのが一番ですね。

 偽ペンティアムを捕まえろ

 もう一つIntelのネタ。
 世界各地で動作周波数を偽ったペンティアムが横行していたのですが、本家のIntelはそれを阻止するべくそれらを扱っている業者を提訴、裁判所は出荷停止を命じました。
 ご存知の通り、CPUは動作周波数によって値段が変わります。高いものほど速く、逆もまた真なり、です。速いCPUを欲しいユーザーは高い対価を払うわけです。ところが、ご存知のようにCPUには安全のためマージンがとってあり、266MHzで売られているものでも300MHzで動くことも多いのです。業者は、表面に印刷された表示を削りとり、実際よりも高い周波数を書き加えて出荷し、差額を着服するというわけです。
 こういった事件は以前から何度もあったのですが、今回の事件はアジアで始まり、オーストラリアに飛び火し、ヨーロッパにまで伝わるという恐ろしさ。著名なニュースサイトではそれを報じ、購入したCPUが偽りの周波数のものでないか確認するよう呼びかけた。また、見分ける方法も各地に掲載され、大きな話題となりました。
 幸い、日本国内ではそういう話は聞いていません。せっかく買ったのに、既にクロックアップ済みじゃ、全然楽しめないですもんね(笑)

 賛同される3D NOW!

 秋葉原では、正式発売日を前に恒例のフライングでお目見えしたAMD社製CPU K6-2。これに新しく追加された拡張MMX命令「3DNOW!」をサポートするベンダが増えつつあります。
 マイクロソフトは、DirectX6のデベロッパー向けが既にリリースされており、3次元グラフィックスをサポート。また、シリコングラフィックスのOpenGLも。そして3Dfx社のGlide(Voodooで使用されているAPI)も対応するといっています。ゲームソフトや、プログラムが特別対応をしていなくても、これらのAPIを使用していればその恩恵にあずかれるという寸法です。
 またビデオカードのベンダもそれに呼応してか、3DNOW!対応のドライバを提供するところも現れました。前述の3Dfx社はVooDoo用。NVIDIA社はRIVA128用、ATIは3D RAGE PRO用、MATROXはG100/G200用のドライバを用意するといいます。CPUにあわせて、ビデオも買い換えると面白いかもしれませんね。
 K6-2のピーク時の浮動小数点演算は、ペンティアム2-400MHzの3倍にまで達するといいます。これらが効率よく動けば、「重たい重たい#といわれているゲームもだいぶ軽くなるのでしょうね。

 RealAudio発進

 アメリカのリアルネットワークスはRealAudioの新技術「RealSystemG2」を発表しました。従来のAudio/Videoだけではなく、テキストや、画像、普通のAVIファイルまで配信できるようで、これだけあれば、Web上で大概のことは足りるのでは? というような内容。
 そして、ヤマハはこのG2対応のMIDIデータ配信技術「MidLiveRS」を発表。音楽はMIDIで鳴らすことにより、いっそうのデータ量削減がはかれるという寸法。ボーカルだけ「声」専用の圧縮システムを用いれば、単純にPCM圧縮するのに比べ、何十倍もの効果があると思えます。Internetの帯域を有効に使うためにも、非常に大切なことですよね。
 しかし、このRealAudioなんですが、アキバHotLine!と、ありがちなアダルトサイトでしか見かけないのですが、それは私のWebサーフィンが偏っているからなのでしょうか。

 本日の速報 「ジャストシステムにソニーが出資決定」


当ページは「千歳忍」の独り言です。
極力真実に基づいて記述するようにしていますが、当方の思い違いや表記の方法によって一般的な解釈と異なる場合が有ります。意見や訂正の要請は大歓迎です。また、書いてほしいネタも募集しています。その場合はこちらまでどうぞ。

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