昭和27年NHKから連続ラジオドラマ「君の名は」が放送されました。<忘却とは忘れ去ることなり。忘れ得ずして忘却を誓う心の悲しさよ>のイントロ。勿論まだテレビなどない時代ですから、ラジオが唯一の電波の娯楽で、15分間の連続物でしたから、みんなラジオに噛り付いて聞きました。午後の放送で、女性が主たる聴取者でしたので、午後の女風呂はガラガラで銭湯は商売上がったりだと噂されるほどの人気でした。物語は恋人の<擦れ違いもの>で、あしたはどうなるのだろう、と女性心を誘ったのです。女性の職場進出も少なく、内風呂も殆どない時代でした。このラジオドラマは直ぐに映画化され、岸恵子(氏家真知子)、佐田啓二(後宮春樹)の主演でしたが、昼間ラジオで聞けなかった男性で映画館は満杯で大ヒット。岸恵子の纏ったマフラーの巻き方が<真知子巻き>として大流行しました。この翌年、北村寿夫原作の新諸国物語「笛吹童子」続いて「紅孔雀」「七つの誓い」などで今度は子供相手に同じことが起りました。夕方6時頃の放送で、子供の姿が戸外から消えました。
浜木綿 提供:季節の花300  
 氏家真知子の”真知子巻き”

     昭和27年(1952年)         JASRAC No.024-0178-9

     君の名は

     
   作詞:菊田一夫(C)

   作曲:古関裕而
(C)(曲目リスト)
   歌唱:織井茂子
   MIDI制作:滝野細道

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    君の名はと たずねし人あり
    その人の 名も知らず
    今日砂山に ただひとりきて
    浜昼顔に きいてみる

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    夜霧の街 思い出の橋よ
    過ぎた日の あの夜が
    ただ何となく 胸にしみじみ
    東京恋しや 忘れられぬ

    ()
    海の涯に 満月が出たよ
    浜木綿
(はまゆう)の 花の香に
    海女は真珠の 涙ほろほろ
    夜の汽笛が かなしいか












     童謡・唱歌  懐メロ  八洲秀章&抒情歌   「細道のMIDI倶楽部」TOPへ   *2007/SEP/01


古関裕而当倶楽部の作曲
曲  名 作  詞 歌  手 歌 い 出 し
愛国の花 福田正夫 渡辺はま子 真白き富士のけだかさをこころの強い楯と
暁に祈る 野村俊夫 伊藤久男 あああの顔であの声で手柄頼むと妻や子が
あこがれの郵便馬車 丘灯至夫 岡本敦郎 南の丘をはるばると郵便馬車がやってくる
雨のオランダ坂 菊田一夫 渡辺はま子 小糠雨降る港の町の青いガス灯のオランダ
鐘の鳴る丘 菊田一夫 - 緑の丘の赤い屋根トンガリ帽子の時計台
君の名は 菊田一夫 織井茂子 君の名はとたずねし人ありその人の名も
黒百合の歌 菊田一夫 織井茂子 黒百合は恋の花愛する人に捧げれば二人
高原列車は行く 丘灯至夫 岡本敦郎 汽車の窓からハンケチ振れば牧場の乙女
白鳥の歌 若山牧水 藤山一郎 白鳥は悲しからずや空のあお海のあおにも
長崎の雨 丘灯至夫 藤山一郎 今宵港にきく雨は沖のかもめのしのびなき
長崎の鐘 S・ハチロー 藤山一郎 こよなく晴れた青空を悲しと思うせつなさよ
ニコライの鐘 門田ゆたか 藤山一郎 青い空さえ小さな谷間日暮れはこぼれる
フランチェスカの鐘 菊田一夫 二葉あき子 あああの人と別れた夜はただ何となく面倒
三日月娘 薮田義雄 藤山一郎 幾夜重ねて砂漠を越えて明日はあの娘の
夢淡き東京 S・ハチロー 藤山一郎 柳青める日つばめが銀座に飛ぶ日君を待つ
夜更けの街 菊田一夫 伊藤久男 暗い酒場のダイスのかげにひょいとのぞいた
露営の歌 薮内喜一郎 霧島 昇 勝って来るぞと勇ましくちかって故郷を出た
若鷲の歌 西条八十 霧島/波平 若い血潮の予科練の七つボタンは桜に錨